<おうちで陶芸!?>ダイソーの「オーブンねんど」で作るキッチン雑貨
ダイソーには、家庭用オーブンで焼成できる「オーブンねんど」が販売されています。どのように扱って作ればいいのか、実際に試してみました。作る際の注意事項などもチェックして、おうち陶芸体験をしてみてください♪
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
ダイソーではクラフト用品や工作用品が揃っていて、初めて使うものでも気軽に挑戦できるのがイイですよね。中には「こんなものまで100均で購入できるの!?」と思うようなものまで商品化されています。自宅ではなかなかできないような体験ができるものや、子どもと一緒に作れるもの、反対に大人の趣味として気になるものまで幅広く揃っています。
魅力的な商品がたくさんありますが、今回試してみたのはおうちの家庭用オーブンで焼成できてしまう「オーブンねんど」。実際に作ってみた感想や作るときのコツなどご紹介します。
【ダイソー】オーブンねんど
商品詳細
■商品名:オーブンねんど
■サイズ:縦6.5cm×横10cm×厚み1cm
■材質:木節粘土、PE、防腐剤、水
■色:白、ブラウン、黒
■価格:各110円
ダイソーで販売されている「オーブンねんど」は小ぶりな使い切りサイズ。大きな食器を作るには少ない量ですが、ちょっとした小物ならいくつも作ることができます。
色は3色ありますが、何店舗か回っても黒を発見できず……。人気カラーで売り切れているのかもしれません。
ダイソーでは紙粘土や油粘土といった園や学校でもおなじみの粘土をはじめ、石粉粘土や液体粘土など、質感や仕上がりが違う粘土が豊富に揃っています。多くの粘土が自然乾燥で固めて完成させるのに対し、オーブンねんどはさらに焼き上げて完成させるのが大きな特徴。
本格的な陶芸ともなると、焼くときの温度は1,000℃近くの高温が必要で、専用の釜がなければ焼成することはできません。しかし、このオーブンねんどは200℃もいかない低温で焼くことができるため、家庭用オーブンでOK。
おうちでお皿やカップも作ることができるなんて、ビックリしますね。PE(ポリエチレン)が配合されているので、焼き上げたものはプラスチックのような硬さがでます。
オーブンねんどを袋から出すと、ちょっとべたつく水分量多めな印象。
陶芸用の粘土の多くは、まず練る作業から始めますが、これがなかなかの重労働。オーブンねんどは軽く練るだけですぐに成形作業に入ることができるので、力が弱い子どもでも扱いやすい粘土です。
使用上の注意
オーブンねんどはやわらかくて手で成形しやすいものの、作っている間にもどんどん乾燥が進んでしまいます。気がついたらヒビ割れして上手く形が作れない! なんて状態に。使う分だけ出すようにし、残りはラップなどでぴっちり包んでおきます。
乾燥して割れやすくなってきたら、水を少し加えて練ってみてください。またやわらかい状態になります。紙コップに水を入れて近くに置いておくと便利です。
もし固くなってしまったときには、水でぬらして軽く絞った布で包んでみて。1日以上置くとやわらかくなります。乾燥しやすいけれど水分も吸いやすいので、固くなってきても慌てず、使いやすい状態にしてみてくださいね。
「オーブンねんど」で作るときに必要なもの
オーブン
オーブンねんどでの作品作りには、温度設定のできるオーブンが必須となります。
オーブンねんど用コート剤
食器など水に濡れるものには、防水加工を施さなくてはいけません。オーブンねんど用のコート剤もダイソーで入手できます。
そのほかあると便利なものは……
ヘラ・のし棒
粘土を均一に伸ばしたり、カットしたり、跡をつけたりするのに便利。
アルミホイル
オーブンで焼くときに鉄板が汚れないように敷くため。
オーブンペーパー
粘土がくっつかないので成形時に敷くと◎
粘土板
成形・乾燥のときにあると、そのまま練ったり乾燥させたりでき、移動もしやすい。
形を抜いたり、線や模様をつけられるアイテム
粘土に押しつけて模様をつけるものや形を作れるもの。葉、レース、爪楊枝、ストロー、彫刻刀、抜き型、シリコン製の型等
アクリル絵の具
色づけするのにアクリル絵の具が最適。水彩絵の具なども彩色可能なものの、にじんだりするので、ニス塗りが必要になる。
筆
色づけやコート剤を塗るときに。
紙皿・紙コップ
粘土が乾燥したときや修正・彩色時に使う水や、絵の具・コート剤を入れるため。固まっても使い捨てできるのでラク。
「オーブンねんど」で作ってみよう!
成形
それでは、オーブンねんどで作品を作ってみましょう!
まずは、粘土を軽く練って固さを整えます。粘土板の上にオーブンペーパーを敷くと◎。初めてなので、小ぶりなキッチン雑貨作りに挑戦。
のし棒で伸ばしましたが……意外に厚みを均一にするのが難しいです。粘土がやわらかいので、ちょっと触れただけで跡がついてしまい、ツルっときれいにいきません。
気になる場合は、両端に厚み分の高さのものを置いて、のし棒を転がすようにしてみてください。小さなものなら手で伸ばして作ってもOKです。
粘土は乾燥と焼成で10%ほど小さくなってしまいます。成形する際には、縮むことを考慮して形や大きさを決めるようにしましょう。特にアクセサリーなどにするために穴を開ける場合は、穴も小さくなってしまいます。通すものの太さも考え、ちょっと大きめに作っておくといいかも。
豆皿
丸い抜き型があると便利。コップやお皿で抜いたり、跡をつけてヘラやナイフでカットしても。今回はナチュラルな雰囲気を出すために、庭から葉っぱを拝借。ぎゅっと押し当てて葉っぱの模様をつけてみました。皿の縁は少し持ち上げて、形を整えて成形終了。
カトラリーレスト
箸置きやナイフ・フォークを置くためのカトラリーレストは、可愛い形をいろいろ集めたくなってしまいますよね。ちょっと使うとオシャレに見えるのでオススメです。「こんな大きさで、こんな形のものが欲しい!」と思ったら、オーブンねんどで自作してみると愛着も深まります。
好きな形を作って、レースやフェイクグリーンを押し当てて跡をつければ、簡単に素敵な模様をつけられます。
凹凸がある形は、抜き型があると断然仕上がりがキレイ。抜いたら指で端にカーブをつけたり、爪楊枝で線を描いたり。ほかのパーツをつけるときは、貼りつける場所に爪楊枝でキズをつけておくと、剥がれにくくなります。
成形している間にもどんどん乾燥してくるので、ヒビができてくることも。そんなときには水で濡らした指でなぞって、粘土を馴染ませてみてください。必要なら水を加えてゆるくした粘土を埋めると◎
乾燥
成形が終わったら、風通しのある場所に移動させてしっかり乾燥させます。網に乗せたり、途中でひっくり返したりして、まんべんなく乾燥させるようにしましょう。
乾燥すると色が白っぽくなります。しっかり乾いたかどうかの目安に。
乾燥時間はサイズや形によっても、置く場所や季節によっても変わります。目安として、小サイズで1~2日、中サイズで3~4日、大サイズだと1週間程度かかります。焼成したときにひび割れの原因となるので、しっかり乾燥させましょう。
修正
乾燥が終わったら、焼く前に修正作業をします。乾燥する間にヒビ割れができてしまっていたら、そのまま焼成するとさらにヒビ割れてしまいます。粘土に水を加えてドロドロにし、ヒビに塗りこんで埋めていきます。
粘土を塗りこんで修正した場合は、また乾燥させてから焼成作業に移りましょう。
紙やすりで磨いて表面を整えることもできます。彫刻刀で掘ることも可能なので、この段階で模様づけすることもできます。
焼く前は削りやすく、やすりですぐに削れてしまいます。細かな傷はこの段階で取ってしまうとイイですね。
焼成
いよいよ焼成です。
オーブンの鉄板にアルミホイルを敷いてから並べ、オーブンを160~180℃に予熱してから約30分加熱します。もし焼き色がつくようなら、上にアルミホイルを被せてあげましょう。
しっかり焼かないと、十分な硬さになりません。焼きムラが出ないよう、様子を見て場所や向きを変えたり、加熱時間を追加していきます。焼き時間が長いほど強度が増します。
焼き上がりはとても熱いので、素手で触るのは厳禁。実はついつい触ってしまい、火傷しそうになりました。熱さにびっくりして落としそうになったので反省。
焼けるとザラッとした石のような模様が出ます。これがまた味があってステキ♪ オーブンねんどは3色あるので、そのままの色を活かすのもイイですよね。置物やインテリアとして使うなら、これで終了してもOKです。
色をつけたり防水加工をする場合は、冷めてから次の作業へ。
彩色
今回はひと通りの作業を試してみたいので、彩色もしてみました。
アクリル絵の具は、乾く前は水彩絵の具のように使え、乾くと耐水性が出る絵の具。粘土にも塗りやすく、乾かせばにじむこともないのでオススメです。
アクリル絵の具を薄くにじませて塗ったり、水分を少なくしてマットに塗ったりすることもできます。今回は華やかさを出したくて、アクリル絵の具の金をポイント使いしてみました。金色が入ると全然違う!
塗り終わったらしっかり乾かしましょう。乾くとまたちょっと色が変わりますよね。
水彩絵の具や油性ペン、クレヨンなどで色をつけることも可能です。その場合、ニスを塗ってコーティングした上で、次の作業をします。
コーティング
次はコート剤でコーティング。コート剤は乾くと固まるので、使う分だけ出すようにしましょう。
水っぽく、とろみはほぼ感じません。かなりシャバシャバな液なので、紙コップに入れると使いやすいですよ。
塗ってみると、とっても薄づき。一度塗りだと心もとない感じなので、強度的にも何度か塗ったほうが安心。重ね塗りする場合は、その都度乾燥させてから重ね塗りしていきます。薄づきなので比較的すぐ乾き、作業はスムーズに進みます。
塗った分だけ光沢も出ます。正直なところ2~3回塗っても薄くて、ニスを塗ったときのようなツヤツヤにはなりませんでした。何回塗ったらいいのか加減がわかりにくいかも……。
塗り終わって乾燥させてから、再度焼成。今度は100℃に予熱して15~30分加熱します。
冷めたら完成です!
乾燥期間もあるため、作りはじめてから完成までは何日もかかりますが、できあがると達成感もあってうれしいですよね♪ ダイソーのオーブンねんどで豆皿2枚、カトラリーレスト5個を作ることができました。
可愛い箸置きが欲しかったので、これから使うのが楽しみ♪ 豆皿はインテリアとして使ってもよさそうです。
使い込んでいくうちにコーティングが剥がれてきても、またコート剤を塗って焼くとイイみたいですよ。
まとめ
ダイソーの「オーブンねんど」は、家庭用のオーブンで焼成できる粘土です。専用の釜がなくてもおうちで陶芸を楽しめ、コート剤を塗れば防水加工もできて、食器作りも可能。手で成形したり、型抜きしたり、本格的な陶芸のようにろくろを使って作ることもできます。
乾燥しやすい粘土なので、製作途中でヒビ割れができたりしますが、修正してしっかり乾燥させて焼けば大丈夫。大人も子どもも夢中になれ、達成感もあります。気軽に陶芸体験ができるので、おうちで楽しんでみてくださいね♪