
親の認知症や介護とどう向き合う? 「主体的に携わると思う」人は35%
高齢社会において多くの人に関わってくる問題の1つ、親の認知症。2025年には65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になるとの推計があります。親が認知症になったら介護をどうするのかなど、今から考えていますか? その参考として、25~59歳の男女を対象に行われた意識調査の結果をご紹介します。
あなたの親御さんは認知症になると思いますか?
2025年には65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると推計されており、まったく他人事ではないことがわかります[*1]。実際、「親の介護・認知症に関する意識調査 」(朝日生命保険相互会社)によると約5割の方が「親は認知症になると思う」と回答しており、自分事として意識する方が多くなってきているようです。
そこで今回は同調査をもとに、子育て世代を含む25~59歳の人は親が認知症になった場合のことをどう考えているのかをお伝えします。
親が認知症になったら何が心配?
Q.もしも親御様が認知症になったら、どんなことが心配ですか?(複数回答)

親が認知症になったら心配だと思うことは、「誰かに迷惑をかけてしまうのではないか」が最も多く59.1%とおよそ6割に上りました。次いで「自分に介護の肉体的・精神的負担がかかるのではないか」が55.0%、「徘徊してしまうのではないか」が54.7%とほぼ同数で並んでいます。
これら上位3つはいずれも半数以上の人が選んでおり、さまざまな心配があるなかでも他人への迷惑や自身への負担は、特に多くの人が気になる点のようです。
親の介護に自分は携わると思うか?
Q.親御様が認知症になり介護が必要になった場合、ご自身の介護への携わり方について現時点でのお考えに最も近いものをお選びください。

親の認知症介護に対する関わり方を聞いた結果は、「主体的に携わると思う」が最も多く35.1%、次いで「主体的ではないが多少携わると思う」が31.9%となっており、あわせて67.0%の方が介護へ携わる意思を持っていることがわかります。
一方で「わからない」と回答した方が15.7%と、親の介護や認知症のことをまだあまり考えていない人も一定数見られました。
親の介護で望ましいのは在宅? 施設入居?
Q.親御様が認知症になり介護が必要になった場合、どのような介護生活が望ましいと思いますか。

介護が必要になった場合、在宅で介護するのか施設に入居してもらうのか、といった選択も生じます。どのような介護生活が望ましいかを聞いたところ、「在宅であなた以外の方が中心となり介護をし、あなたは可能な範囲でサポートする」が最も多く34.0%、僅差で「介護施設に入居してもらう」が33.0%でした。さらに「在宅であなたが中心となり介護する」が24.8%と続いています。
在宅介護を希望する人が65.9%にのぼりますが、実際に在宅介護ができそうなのかについては、今のうちからしっかり確認しておく必要があるでしょう。
ちなみに年代別にみると40代と50代で「介護施設に入居してもらう」という回答が多く、それぞれ36.6%、36.9%になりました。
親の介護は仕事に影響すると思うか?
Q.親御様が認知症になり介護が必要になった場合、ご自身のお仕事・働き方への影響はどの程度あると思いますか。

自身の仕事への影響については、「多少影響はあるかもしれないが、大きな変化はないと思う」が最も多く38.6%でした。「特に影響・変化はないと思う」が20.4%で続きます。
したがって、自身の仕事への影響がない、または少ないと考える人が約6割に上ることがわかりました。
まとめ
高齢になればどんな人にも認知症を発症する可能性があります。自分の親も例外ではありません。認知症が進行すると介護も必要になってくるので、早いうちに情報を集めておくと安心でしょう。また、親自身の考えも聞いておくといいですね。
(マイナビ子育て編集部)
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<調査概要>
親の介護・認知症に関する意識調査 /朝日生命保険相互会社
■調査期間:2022年9月30日(金)~10月5日(水)
■調査方法:インターネット調査
■調査エリア:全国
■対象者:25~59歳の男女2,319名(男性1,160名・女性1,159名)