共働き夫婦の1日スケジュール BenQ アジアパシフィック Lesa Kao(リサ カオ)さんの場合【朝〜日中編】
共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は大きな課題。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで頑張るお母さん・お父さんは万国共通です。夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているママにお話を聞くインタビュー企画「共働き夫婦の1日スケジュール」をお届けします。
共働き夫婦の1日スケジュールとは?
家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどうのりきっているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。
第25回となる今回は、台湾を拠点とする電気製品メーカー・BenQ(ベンキュー)で、マーケティング部の本部長として働くママのタイムスケジュールを、朝〜日中編・夜編にわたりインタビュー。前編では朝・昼のタイムスケジュールとお仕事について、さらに日本と台湾における仕事や子育ての違いなどについてもうかがいました。
取材にご協力いただいた方
ベンキューアジアパシフィック 総合マーケティングコミュニケーション部 本部長Lesa Kao(リサ カオ)さん(40代)
台湾を拠点とし、グローバルでビジネスを展開するBenQのアジア太平洋地域のマーケティングコミュニケーション部に所属。本部長として、統括マネジメントを行う。プライベートでは、中学2年生と小学6年生の息子を育てる二児の母。
朝のタイムスケジュール
「朝やるべきことは最小限にしています」
――朝起きてから出社まで40分とのことですが、スピーディに朝の身支度をするために意識していることはありますか?
Lesaさん 子どもたちがもう自分の身支度は自分でできる年齢なので、朝やるべき家事や育児はそれほど多くありません。毎朝行う家事といえば、朝食の準備くらいでしょうか。それも前日の夜にホームベーカリーでパンを焼いておくので、朝の手間はそれほどかかりません。
――朝から手作りパンが食べられるなんて素敵ですね! パンは毎日焼いているんですか?
Lesaさん 平日は健康のために毎日作っています。前日の夜に仕込んでおけば、朝はチーズとゆで卵、牛乳などを合わせてさっと出すことができますよ。
――朝からパンを焼くのですね! 台湾ではパンを焼く家庭が多いのですか?
Lesaさん どの程度一般的なのかはわかりませんが、私は同級生や、子どもたちのママ友達からの影響ですね。子どもたちのためにホームベーカリーを使ったほうが健康的だという点では、みんな同意見でした。
台湾は中食・外食文化がとても盛んです。台湾衛生福利部健康促進局の調査によると、週5日以上外食する人の割合は、朝食54.1%、昼食66.7%、夕食27.3%となっています。我が家も昼食と夕食を外で済ませることが多いので、せめて朝食は、手作りのものを作ってあげようと思っています。
――いいですね。朝食の準備をしたら、お子さんを起こして出社されるんですね。
Lesaさん はい、そのあと夫も起きてくるので、夫と息子たちはそれぞれ自分の支度をして、準備ができたら長男は自分で登校し、次男は夫が学校に送っていきます。朝食後の食器を洗うのは、夫の担当です。
――洗濯などの家事はどうされていますか?
Lesaさん 家事は基本的に夜に行うので、朝は特に何もしません。洗濯機は夜に回して、乾燥機を使って乾かしています。台湾は湿度が高いので、外干ししてもあまり乾かず、乾燥機を使うのが一般的ですね。
勤務中のタイムスケジュール
もっとも重要なことはタイムマネジメント
――マーケティング部の統括をされているとのことですが、具体的にはどのような業務をされているのでしょうか?
Lesaさん メンバーで自社製品の販売キャンペーンのアイデアを出しあったり、各国での実施状況を共有して、製品の販売戦略を練ったりしています。例えば最近では、学校、教育機関向けの新製品となる、Google EDLA認証の電子黒板「BenQ Board」を使用してアジア太平洋地域の主要国とオンラインミーティングを行い、幼保市場向けの電子黒板の訴求に関して、マーケティングの進捗状況を確認しました。
――Google EDLA認証の電子黒板とはどのようなものですか?
Lesaさん 最大の特徴は、Google Playストアから、オンライン会議アプリなどのよく利用するAndroidアプリをBenQ Board にインストールできることです。まるで、大画面のスマホのような感覚で、世界各国のメンバーと、グラフなどのデータを共有しながら、ミーティングを行うことができます。
業界では初めてとなるEyesafe 2.0という認証を取得したブルーライトカットのアイケア機能を搭載しているため、長時間使用でも目に優しく、スクリーンなど人の手が触れる部分は抗菌仕様で、健康にも配慮した設計になっているところは、一使用者としても非常に安心して使うことができています。
――グローバル企業ならではの大変なことはありますか?
Lesaさん 一番大変なのは、タイムマネジメントです。やることが多岐に渡るのと同時に、各国で時差もあるので、効率よく仕事を行うにはどうしたらよいかという点は常に考え、基本的には定時で帰ることを心がけています。
――効率の良いタイムマネジメントの秘訣を教えてください。
Lesaさん 一番重要なことは、「予定を見える化して共有」することです。私の場合は、仕事とプライベートの予定をひとつのGoogleカレンダーで一括管理しているので、カレンダーを通して毎日家族が何をしているか把握でき、効率的に動くことができています。
――家族間でカレンダーを共有されているんですか?
Lesaさん はい、息子たちもスマホを持っているので、それぞれがGoogleカレンダーで予定を入れ合い、家族全員で予定を共有しています。
――どうしても仕事が終わらないときはどうされていますか?
Lesaさん その日やるべき仕事が残っている場合は、まずは定時に帰って先に家事と育児をこなし、その後自宅で仕事をするようにしています。働き方が自由なので、柔軟に時間を活用できる点はとても助かっています。
手厚い福利厚生で活躍の場が広がる!
――BenQは、HR Asia主催の「働きがいのある会社アワード」や、フォーブス誌の「世界の最優秀雇用主」などの賞を受賞されていますが、Lesaさんが働きやすいと感じる点はありますか?
Lesaさん 産休や育休支援はもちろんですが、6歳前までの子どもを育てる社員には手当があったり、育児の有識者を招いての育児講座を社として行うなど、子育てがしやすい環境整備や制度があるところです。会社に社員の子どもを招き、オフィスや、携わっている製品を見学できる、ファミリーイベントもあります。
――ファミリーイベントは、親がどんな仕事をしているのか、お子さんが知るきっかけにもなりますね。
Lesaさん そうですね。親の立場からしても、子どもたちが興味を持って見学している様子を見ると、働く意欲が湧いてくるので、とても素敵なイベントだと思います。
――産休や育児休業制度の利用状況はいかがですか?
Lesaさん 私のチームはほとんどのスタッフが利用しています。期間は、法律に従って、産休は2ヶ月、育休は2年までで、夫婦両方とることができます。制度はあっても実際は利用しにくい風土の会社もまだまだあるのですが、弊社はそうした制度が利用しやすい雰囲気が作られていると思います。
――お話から、バリバリ働かれている様子が伝わりますが、子どもが生まれて働き方や仕事に関する意識が変わったことはありますか?
Lesaさん 学生のころからマーケティングの仕事を目標として努力してきたので、良い意味で結婚・出産後も仕事に対する意識はあまり変わっていません。子どものために仕事を辞めたり、転職するのもひとつの選択肢ですが、私自身としてはそういった選択を考えたことはありませんでした。家族や、周囲のサポートにも支えられて、好きな仕事をずっと変わらずできているので、とても感謝しています。
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後編では、Lesaさんが家族で過ごす夜のスケジュールについてお伺いします!
(取材・文:上野真依、撮影:佐藤 登志雄、イラスト:ぺぷり/マイナビ子育て編集部)