約6割が「子どもだけで留守番をすることがある」、1回の留守番の時間は平均97分
子どもが一人で留守番をすることがある、という家庭は珍しくないでしょう。親としては、心配や不安がありながらも、そうせざるを得ないという実情があるようです。株式会社オプテージが実施した「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」の内容をご紹介します。
小学生の第一子がいる、共働き・ひとり親世帯1,200人に調査
情報通信サービスや携帯電話サービス事業などを展開する株式会社オプテージは、「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」を実施しました。第一子が小学校1~6年生の共働き世帯・ひとり親世帯(子と親のみの世帯に限定)の男女1,200人を対象として行われた本調査。その結果から、子どもだけでの留守番の実態が見えてきました。
約6割が「子どもだけで留守番」あり
まずは、家庭で子どもだけで留守番をすることがあるかを聞いた設問では、57.8%の人が「ある」と回答しています。また、「ある」と回答した人を対象に、1週間あたりの留守番回数を聞いたところ、平均で「1.9回」であることがわかりました。半数以上の家庭で、週に1~2回、子どもだけで留守番することがあるということです。
―オプテージ「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」より
1回の留守番時間は平均で「97分」
では、1回の留守番時間はおおよそどのくらいなのでしょうか? 前問で子どもだけで留守番することがあると回答した人を対象に、その際の1回あたりの時間を聞いたところ、平均「97分」であることがわかりました。また、1年生から5年生まで、学年が上がるごとに留守番時間が長くなる傾向となっています。最も短い1年生の場合は「64分」、最も長い5年生は「114分」でした。一方、最高学年である6年生では「109分」と、5年生よりやや短くなっていますが、これは塾などの習い事などの影響があるかもしれません。
―オプテージ「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」より
9割以上が留守番中の子どもの事故、ケガ、事件遭遇などに不安
ここで、子どもだけでの留守番に対して親がどう感じているのかを見てみます。全員を対象に、留守番中に子どもが事故やケガ、事件に巻き込まれないか、などの不安があるかを聞いた設問では、「そう思う」と回答した人の割合は50.2%、「まあそう思う」と回答した人が42.%でした。合わせると92.5%を占めます。やはり大多数の親は、自分たちがいない間に子どもが危険な目にあわないか、不安に感じているようです。
―オプテージ「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」より
留守番で「子どもに寂しい思いをさせたくない」が9割以上
さらに、子どもだけで留守番することがある人を対象に、その際の気持ちについて尋ねた結果がこちらです。「子どもに寂しい思いをさせたくないと思う」と回答した人は91.4%(そう思う・まあそう思うの合計)で最も多くなっています。また、「子どもを見守ってあげられていないことに罪悪感がある」は63.1%(そう思う・まあそう思うの合計)、「親が家にいて子どもを見るのが“当たり前”だという風潮を感じる」は64.5%(そう思う・まあそう思うの合計)という結果でした。
子どもだけで留守番させることに、心理的な負担を抱えている親が多いことがわかります。仕事と育児の両立において、子どもの留守番が悩みの1つになっている様子がうかがえました。
―オプテージ「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」より
子どもの留守番時間が増えるのは「仕方がない」8割以上
同じく、子どもだけで留守番をさせることがある人に対し、「共働き世帯もしくはひとり親世帯だと、子どもの留守番時間が増えるのは仕方がないと思うか」を尋ねています。その結果、84.6%の人が「そう思う」(そう思う・ややそう思うの合計)と回答。多くの親は、仕事をしながら子どもを育てるなかでは、留守番は必要になると考えていることがわかりました。
―オプテージ「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」より
「留守番が心配で働く時間を短くした」人が4割近くに
前問で、子どもだけでの留守番はやむを得ないと考える親が多いことがわかりました。これと関連するものとして、全員を対象に「子どもを一人で留守番させることに不安を感じて、働く時間を短くしたことがあるか」を聞いた結果を見ると、37.3%の人が「ある」と回答しています。
とくに第一子が小学校1年生の場合は47.0%と約半数にのぼりました。2年生でも43.0%を占めています。
子どもが低学年のうちは不安が大きく、仕事をセーブした人も少なくないようです。なるべく子どもが一人きりで留守番する時間が少ないよう、時短勤務などを選択しているのでしょう。
―オプテージ「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」より
まとめ
共働き世帯やひとり親世帯では、子どもだけで留守番させなければならないことは、珍しくないでしょう。そうした状況のなか、多くの親は不安や罪悪感を抱きながら、やむを得ず子どもだけで留守番させていることが、今回の調査からわかりました。学校が終わったあと、親が帰宅するまでの子どもの居場所としては学童などもありますが、必ず利用できるとは限りません。小学生の子どもをもつ親が、仕事と子育ての両立に苦労している状況が浮き彫りになる調査結果でした。
(マイナビ子育て編集部)
調査概要
■共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査/オプテージ
調査エリア:近畿圏(2府4県)と首都圏(1都3県)
調査対象:子持ち共働き世帯※もしくはひとり親世帯(子と親のみの世帯に限定)、一番上の子どもの学齢が小学校1年~6年生の男女600人(合計1,200人)
調査時期:2024年6月10日~12日
※自身が主に(配偶者との比率の半分以上)子育てを行っていると自覚している人
