子どもだけでの留守番はいつから? 小学3年生・4年生が計4割、放課後の子どもの居場所などに悩む「小4の壁」を感じる親は半数以上
子どもが小学生になると幼少期と比べて手がかからなくなってくる、という面はあるものの、働きながら子育てをしている家庭にとっては、下校後の子どもの居場所が悩みの種となることも。そこで今回は、株式会社オプテージの調査をもとに、留守番と学齢の関係や学童利用の実態などをお伝えします。
小学生の第一子がいる、共働き・ひとり親世帯1,200人に調査
情報通信サービスや携帯電話サービス事業などを展開する株式会社オプテージは、「共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査」を実施しました。第一子が小学校1~6年生の共働き世帯・ひとり親世帯(子と親のみの世帯に限定)の男女1,200人を対象として行われた本調査。その結果から今回は「小4の壁」について取り上げます。
子どもだけでの留守番、小学3年生と4年生がともに約2割
子どもだけで留守番をする状態になっても問題がないと思う年齢を聞いた設問では、「小学4年生」が20.8%、「小学3年生」が19.8%と多くなりました。
次に多かったのは意外にも「小学1年生」で16.0%でした。小学校入学という節目であることが関係しているのかもしれません。
学童利用は「小学4年生」から大きく減少
次に、第一子の学童保育の利用状況を聞いた設問では、「利用している」と回答した人は38.8%と、4割未満という結果でした。
利用している割合を学年別で見てみると、「1年生」が67.0%で最も多く、「2年生」が56.5%、「3年生」でも52.0%と半数以上が利用しています。しかし、「4年生」になると31.0%にまで大きく減少し、その後5年生、6年生と学年が上がるにつれてさらに減っています。
学童を利用しない理由、「嫌がるから」「留守番できるから」がともに3割以上
続いて、前問で「第一子が現在学童を利用していない」、あるいは、「現在利用しているが小学6年生になる前にやめさせると思う」と回答した親を対象に、その理由を聞いた結果を見てみます。
最も多かった回答が「子どもが嫌がるから/嫌がると思うから」で34.3%でした。次いで「子どもだけでも留守番ができるようになったから/できるようになると思うから」が32.7%で続いています。
学童を利用しない理由として、子どもだけで留守番ができる(と思う)年齢になったかどうかが、子どもの意思と同程度に大きな位置を占めていることがわかります。
なお、「現在学童保育を利用できる学年が限られているから」と回答した親も15.6%と少なくありません。利用したくても利用できなくないという、環境の問題もあることがうかがえました。
「小4の壁」半数以上が実感
これまで見てきた結果から、小学4年生は、子どもだけで留守番をするようになったり、学童保育を使用しなくなったりする時期であることがわかりました。
そこで、現在小学4年生以上の第一子を持つ親に対して「小4の壁」を感じたことがあるかを聞いた設問を見てみましょう。「小4の壁」とは、子どもの放課後の居場所がなかったり、勉強につまづいたり、友人関係に悩みが出たり、といった問題が起こることを指します。
結果は、55.7%の親が小4の壁を「感じたことがある」と回答しました。具体的には、「勉強について親のサポートが必要になること/サポートしなければいけない時間が増えた」が最も多く26.3%がこれを挙げています。4年生ごろになると勉強内容も難しくなってきて、一人だけではなかなか宿題が進まなかったり、学校の授業に「ついていけない」と感じてしまう子どもも出てくるのでしょう。そうした勉強面での「壁」を感じている親が多いようです。
次いで「子どもが親や周囲に反抗するようになった」16.8%、「子どもが放課後に安心して過ごせる「居場所」がない/用意してあげられない」15.7%となっています。子どもの精神面での不安定さを感じている親や、放課後の子どもの居場所に困っている親も少なくないことがわかります。
まとめ
子どもだけで留守番をさせ始める時期として、小学3、4年生だと考える親が多く、学童を利用する割合は小学4年生から大きく減少することが、今回の調査で明らかとなっています。そして、学校の勉強についていけない、子どもの放課後の居場所がない、などの「小4の壁」を感じる親は半数以上にのぼることもわかりました。小学生の子どもがいる親が抱える、仕事と子育ての両立における悩みを示した調査結果といえるでしょう。
(マイナビ子育て編集部)
調査概要
■共働き世帯/ひとり親世帯における子どもの留守番に関する調査/オプテージ
調査エリア:近畿圏(2府4県)と首都圏(1都3県)
調査対象:子持ち共働き世帯※、もしくはひとり親世帯(子と親のみの世帯に限定)、一番上の子どもの学齢が小学校1年~6年生の男女600人(合計1,200人)
調査時期:2024年6月10日~12日
※自身が主に(配偶者との比率の半分以上)子育てを行っていると自覚している人