18~25歳男性の4人に1人が1~3ヶ月の育休を希望、半年以上を希望する人も約3割に
少子化対策の一環として国もその利用促進を図っている、育児休業制度。とはいえ実際には職場によって、育休の取りやすさにまだバラつきがあるでしょう。まだ意識改革の途次ですが、これから就職する若者は育休に対してどのように考えているのでしょうか? 厚生労働省が行った調査をもとに、若者のリアルな声を聞いてみましょう。
全国の18歳~25歳の男女に育休に関する意識調査を実施
厚生労働省では「イクメンプロジェクト」の一環として、全国の18歳~25歳の男女(高校生・大学生など)を対象に、「若年層における育児休業等取得に対する意識調査」を実施しました。今回はその調査結果から、育休の取得意向に関する部分をご紹介します。
男性84%、女性91%が育休の取得を希望
自分自身で育休をどの程度取得したいと考えているかを聞いた設問では、「育休を取得したい」人が52.6%と半数を超え、「育休をどちらかというと取得したい」人も35.1%に上りました。合わせて87.7%と、ほとんどの若者は育休を取得する意向を持っていることがわかります。
これを男女別で見ると、男性は「育休を取得したい」が39.4%、「育休をどちらかというと取得したい」が44.9%、計84.3%でした。女性は「育休を取得したい」が66.8%、「育休をどちらかというと取得したい」が24.6%、計91.4%となっています。
男性の約3割が半年以上の育休を希望
前問で「育休を取得したい」と回答した人を対象に、希望の日数を聞いた設問を男女別に見てみましょう。
男性で最も多かったのは「1ヶ月-3ヶ月未満」で25.3%、次いで「2週間-1ヶ月未満」で18.0%、「3ヶ月-6ヶ月未満」で14.4%でした。一方、女性は「1年以上」が24.2%で最多、次いで「9ヶ月-1年未満」で16.6%、「3ヶ月-6ヶ月未満」が13.0%という順でした。
出産のある女性と比べ、やはり男性は希望する育休の期間が短いことがわかります。しかしながら、男性でも、6ヶ月以上を希望している人の割合は合わせて29.2%と少なくありません。若者の中で長期の育休を希望する男性が珍しくなくなっているのは、注目ポイントでしょう。
配偶者の育休取得を希望する人は88.6%
では、自分ではなく配偶者の育休取得に対して、若者はどう思っているのでしょうか?
配偶者に育休をどの程度取得して欲しいと思うかを聞いた設問の回答を見ると、半数超の52.4%が「育休を取得して欲しい」、36.2%が「どちらかというと取得してほしい」を選んでおり、合わせて88.6%となりました。自分の育休取得の場合と同様の結果です。夫婦のどちらかでなく、夫婦ともに育休を取得することを望む若者が多いといえます。
まとめ
今回は、高校生や大学生を対象に、将来の育休取得について聞いた調査結果を見ていきました。多くの人が自分も配偶者も育休を取得する意向をもっており、今の若い世代は産後の育児を、夫婦で一緒に担っていくことを望んでいる様子がうかがえました。育休が性別によらず当たり前に取得できる職場が、今後いっそう求められていくでしょう。
(マイナビ子育て編集部)
調査概要
■厚生労働省:若年層における育児休業等取得に対する意識調査(速報値)
調査対象:全国の18歳~25歳の男女(高校生・大学生などの若年層)
調査期間:2024年6月22日~25日
サンプル数:スクリーニング調査 7,840サンプル、本調査 2,026サンプル