【「敬老の日」目前!】離れて暮らす高齢の親の“詐欺被害”、心配する人は約7割!一方で対策が不十分な実態も
電話・ネット詐欺対策アプリを展開する「Whoscall(フーズコール)」は、敬老の日を目前に、離れて暮らす高齢の親がいる511名を対象に「離れて暮らす高齢の親の詐欺対策に関する調査」を実施しました。
高齢者の詐欺被害、多くの人が不安に感じている一方で、対策は十分?
現在、詐欺は電話・SMSで行われるだけでなく、SNS・ECサイト・インターネットバンキング・電子マネーなど様々なネットサービスを悪用する手口が急増しています。
令和5年の詐欺概況においては、特殊詐欺の被害額は前年比約20%増となる約452億円に、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害額は令和5年下半期に急増し約455億円に、インターネットバンキングに係る不正送金被害(フィッシング詐欺)は前年比約60%増となる約87億円に上りました。(*1)
また65歳以上の高齢者被害の認知件数は、全体の78.4%を占める1万4895件となり、依然として、高齢の方の詐欺対策が必要になっています。(*2)
(*1)参照:総務省「国民を詐欺から守るための総合対策 概要」
(*2)参照:警察庁「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)」
このような詐欺概況を受け、高齢の親が被害に遭わないようどのように詐欺対策を講じているのかを明らかにするため、同社は「敬老の日」を機に調査しています。
約7割が「離れて暮らす高齢の親が、詐欺に遭わないか心配」と回答
離れて暮らす高齢の親を持つ511人を対象に調査しました。親が詐欺に遭わないか心配と思うかどうか調査したところ、68%の人が心配に思っていることがわかりました。
さらに「心配と思う」と回答した人に、その理由を質問したところ、最多が「緊急なことが発生した時に、慌ててしまうから(41%)」、次いで「誰にも相談せずにものごとを決めることが多いから(29%)」「ありえない話でも、良い内容だと信じてしまうから(22%)」という結果になりました。
また「心配に思わない」と回答した理由も調査しました。最多は「(親が)お願いされてもはっきりと断ることができるから(32%)」、次いで「なんとなく(26%)」「親しい人の勧めでも、すぐには信じないから(19%)」となりました。
約3割が高齢の親が詐欺被害に遭わないよう、親自身と家族で対策を実践
高齢の親が詐欺に遭わないよう対策をしているかどうか調査しました。
その結果、「高齢の親自身も、家族も対策を講じている(31%)」「高齢の親が対策を講じている(7%)」「高齢の親は対策していないが、家族が対策を講じている(5%)」「高齢の親自身も家族も対策を講じていない(34%)」「高齢の親は対策を講じておらず、家族が対策しているかはわからない(5%)」「家族が対策を講じておらず、高齢の親が対策しているかはわからない(7%)」「高齢の親も家族も対策を講じているかはわからない(12%)」となりました。
この結果から、約3割が高齢の親と家族で、詐欺対策を講じていることが明らかになりました。
その一方で、全く対策していない人、または、親自身や家族が対策をしているかどうかわからない人が約6割に上りました。詐欺対策を十分に講じられていないことが示唆されます。
親自身が行う対策は、“知らない人からの着信に気を付ける”傾向に
詐欺対策を行っていると回答した人に、どのような詐欺対策を行っているのか調査しました。
親が自ら行っている詐欺対策においては、最多が「電話に出ても知らない人だった場合、電話を切るようにしている(41%)」に。
次いで「電話帳に登録していない電話番号からの着信には出ないようにしている(36%)」「怪しいと思ったらすぐに相談できる人を決めている(28%)」「家族との電話の際の、合言葉を決めている(27%)」となりました。
その他にも、「地域の防犯対策講座などに参加している(20%)」「家族とこまめに合うようにしている(19%)」「家族とこまめに電話をするようにしている(19%)」となりました。
この結果から、親自身が行っている対策においては、特に知らない人からの着信に気を付けていることがわかりました。
また、家族が行っている詐欺対策においては、最多が「高齢の親とこまめに電話をするようにしている(48%)」。
次いで、「詐欺に気を付けるように伝えている(43%)」「高齢の親とこまめにメッセージで連絡をするようにしている(34%)」「電話帳に登録していない電話番号からの着信には出ないように伝えている(30%)」となりました。
この結果から、家族が行う詐欺対策においては、離れて暮らす親と積極的にコミュニケーションを取っていることが多いことがわかりました。
親の詐欺対策を講じていない人の8割以上が「対策した方が良い」と回答
高齢の親の詐欺対策を「講じていない」または「講じているかわからない」と回答した290人に、親の対策した方が良いと思うかどうか質問したところ、8割以上の人が「詐欺対策を講じた方が良いと思う」と回答しました。
さらに現在、詐欺対策を講じていない理由について質問したところ、約半数が「どんな対策をすればいいかわからない」と回答。次いで、「高齢の親が必要性を感じてないから(27%)」「対策する時間がないから(17%)」となりました。
対策した方が良いと感じている一方で、どのような対策を講じれば良いのか、わからないという課題が明らかになりました。
7割以上の離れて暮らす親が“スマホ利用者”であることが判明
離れて暮らす高齢の親が利用している携帯電話の種類について調査しました。その結果、「スマートフォン(72%)」「ガラケー(22%)」「携帯電話を持っていない(7%)」となりました。7割超と、多くの高齢がスマートフォンを利用していることがわかりました。
さらに、携帯電話でどんなサービスを利用しているのか調査したところ「電話(77%)」「メール(58%)」「メッセージングアプリ(LINEなど)(47%)」「SMS(43%)」「インターネット検索(30%)」となりました。
その他には、「インターネットショッピング(18%)」「SNS(14%)」「電子マネー(11%)」が挙げられました。
この結果から、連絡手段として、電話・メールだけではなく、約半数がメッセージングアプリの活用。さらに、インターネット検索、ネットショッピング、SNS、電子マネーなどネットサービスを活用していることがわかりました。
現在、多岐にわたるネットサービスを悪用する詐欺事件が増加している中、電話やメールだけではなく、オンライン領域の詐欺対策まで行う必要があることが示唆されます。
【調査概要】
名称:「離れて暮らす高齢の親の詐欺対策に関する調査」
調査対象:離れて暮らす高齢(65歳以上)の親がいる511名
調査期間:2024年8月26日〜8月29日
調査方法:インターネット調査
調査機関:Whoscall調べ
※調査結果の数値は小数点以下を適宜四捨五入して表示しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
Whoscall
https://whoscall.com/ja-JP/
(マイナビ子育て編集部)