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2024年10月18日 11:35 更新

7割以上の産後ママがキャリアに不安。不安から「育児のモチベーションが上がらない」も3割超える

明日香が運営する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ」は、第一子となる0歳児の子どもがいて産後の仕事復帰を考えている女性109名を対象に、「産後の仕事復帰と自治体の産後支援」に関する定点調査を実施しました。

なお、同調査では、2021年版の同内容調査(※1)と比較して発表しています。

やや改善傾向にあるも、依然として職場復帰の不安は根強い

「産後の仕事復帰と自治体の産後支援」に関する定点調査を実施

7割以上が、産休・育休後のキャリアに「不安を感じる」

Q1.あなたは、産休や育休など、仕事から一時的に離れることで、自身の仕事上でのキャリアに不安を感じていますか。
Q1.あなたは、産休や育休など、仕事から一時的に離れることで、自身の仕事上でのキャリアに不安を感じていますか。(n=109)

「Q1.あなたは、産休や育休など、仕事から一時的に離れることで、自身の仕事上でのキャリアに不安を感じていますか。」と質問したところ、「とても感じる」が35.8%、「やや感じる」が37.6%という回答となりました。

2021年と比較すると、「不安を感じる」人は4.8ポイントダウンという結果となっています。

キャリアに不安を感じる理由、第1位「子育てと仕事の両立ができるか心配」

Q2.その理由を教えてください。(複数回答)
Q2.その理由を教えてください。(複数回答)(n=80)

Q1で「とても感じる」「やや感じる」と回答した人に、「Q2.その理由を教えてください。(複数回答)」と聞いたところ、「子育てと仕事の両立ができるか心配」が82.5%に。続いて「収入面で不安」が68.8%、「仕事のカンが鈍くなる」が52.5%という結果となりました。

「復帰のタイミングが難しい」や「社会から取り残されてしまう」などの理由も

Q1で「とても感じる」「やや感じる」と回答した人に、「Q3.Q2で回答した以外に理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」と質問したところ、「復帰するタイミングが難しいから」や「社会から取り残されてしまうような感覚になる」など52の回答を得ることができました。

キャリアに不安を感じる理由(自由回答/n=80/2024年)
※一部抜粋

・体力的にやれるか。
・復帰するタイミングが難しいから。
・妊娠出産を機に退職したため、再度就活しても採用してくれるか不安。幼い子どもがいると足元を見られそう。
・規定やルールが細かく、よく変わる職場なので少しでも休む期間があると仕事に慣れるのに時間がかかる。
・子どもの発熱などで急に休むことがあると周りに迷惑をかけてしまうこと。
・職場の人間関係をもう一度築いていくこと。
・社会から取り残されてしまうような感覚になる。

約4割が、キャリアへの不安から「子育てのモチベーションが高まらない」

Q4.キャリアに不安があるために、子育てのモチベーションが高まらないなどと感じることがありますか。
Q4.キャリアに不安があるために、子育てのモチベーションが高まらないなどと感じることがありますか。(n=80)

Q1で「とても感じる」「やや感じる」と回答した人に、「Q4.キャリアに不安があるために、子育てのモチベーションが高まらないなどと感じることがありますか。」と聞くと、「とてもある」が5.0%、「ややある」が31.2%という結果に。合わせると、2021年より13.8ポイント減少しています。

現状について「言語化できない不安」や「自分自身が成長しない」などの声も

Q4で「とてもある」「ややある」と回答した人に、「Q5.モチベーションが高まらないと感じる現状について、思うことを自由に教えてください。」と尋ねました。

その結果、「言語化できない不安」や「働いていないことで自分自身が成長しないと感じる」など18の回答を得ることができました。

子育てのモチベーションが高まらない現状について思うこと(自由回答/n=29/2024年)
※一部抜粋

・毎日が似たような感じ。
・子どもに自分の時間が奪われていると感じるから。
・言語化できない不安。
・働いていないことで自分自身が成長しないと感じる。そして、その成長していない自分の少ない狭い知識だけで、子どもの未来が開けるのかと思うとモチベーションが高まらない。
・子育てはとても楽しく、やり甲斐はあるものの、自分の今後の就職や、収入、就職した際の保育園など子どもの環境は整えることができるのかと漠然とした不安がある。
・気持ちが不安定で子育てや仕事に専念できない。
・誰に褒められるわけでもないから。

仕事復帰に対する考えの変化、「産後は両立できるか不安」など

「Q6.産前と産後で、仕事復帰に対する考えが変わりましたか。お考えの変化について自由に教えてください。(自由回答)」と質問しました。

回答として、「産前はすぐ仕事ができたら良いと考えていたが、産後は両立できるかの不安が強くなった」や「仕事内容より、勤務形態、勤務時間や休みやすさを重視したいと思うようになった」など84のコメントを得ることができました。

産前・産後での仕事復帰に対する考えの変化(自由回答/n=109/2024年)
※一部抜粋

・ワンオペ育児をしていると働きたくなってくる。
・産前はすぐ仕事ができたら良いと考えていたが、産後は両立できるかの不安が強くなった。
・育児に必要なものや光熱費が思いの外かかると感じたので、産後の方が働かないといけないと思った。(育休手当だけでは不安なので)
・産前は産んだ後に仕事に復帰してもいいかと思っていたが、産後は育児が大変なので子どもが小さいうちは仕事に復帰できないと思うようになった。
・産前は今しか味わえない子育ての楽しみや子どもの成長を味わうために育児に専念してもいいかなと思っていたが、産後はそのような考えを持つ時もあれば、やはり自分自身が社会復帰して成長する姿を見せることも必要かなと思ったり日々揺れ動いている。
・仕事内容より、勤務形態、勤務時間や休みやすさを重視したいと思うようになった。
・子どもが1歳頃に復帰を考えていた。しかし、なるべく成長を見守りたいので復帰を遅らせたい気持ちと、経済的な心配で早めに復帰したい気持ちとで揺らいでいる。

自治体の産後支援の充実度、約半数から「足りない」の声

Q7.あなたがお住まいの自治体の産後支援について、充実度を教えてください。
Q7.あなたがお住まいの自治体の産後支援について、充実度を教えてください。(n=109)

「Q7.あなたがお住まいの自治体の産後支援について、充実度を教えてください。」と質問したところ、「やや足りない」が37.6%、「非常に足りない」が11.0%という回答となりました。2021年比12.4ポイント減で、改善の傾向が見られます。

自治体に求める支援、「就職活動のサポート」や「希望の園に入れない」など

Q7で「非常に足りない」「やや足りない」と回答した人に、「Q8.産後支援について、自治体に行って欲しいこと・サポートして欲しいことがあれば教えてください。(自由回答)」と質問したところ、「ブランクがあり、子どもがいる人への就職活動のサポート」や「病児保育の場所が少ない、希望の保育園に入れない」など29の回答が得られました。

自治体に求める支援(自由回答/n=53/2024年)
※一部抜粋

・保育園無償化や無痛分娩補助制度の構築。
・ブランクがあり、子どもがいる人への就職活動のサポート。
・病児保育の場所が少ない、希望の保育園に入れない。
・保育園や幼稚園以外でも子どもを短時間あずかってもらえるシステムを作ってほしい。
・地域によって保育所が不足しているため、保育所の充実を図ってほしい。
・現金給付をもっと増やしてほしい。ベビー用品、消耗品の配布を希望。
・気軽に相談できる場所がほしい。

2021年に続き、半数以上が「できるだけ早期に復帰したい」と希望

Q9.あなたは、仕事をできるだけ早期に復帰したいと思いますか。
Q9.あなたは、仕事をできるだけ早期に復帰したいと思いますか。(n=109)

「Q9.あなたは、仕事をできるだけ早期に復帰したいと思いますか。」との質問では、「とても思う」が7.4%、「やや思う」が43.1%という結果となりました。

「ブランクが長くなるほど復帰しづらい」「金銭面が不安」などの声

Q9で「とても思う」「やや思う」と回答した人に、「Q10.その理由を自由に教えてください。(自由回答)」と質問したところ、「ブランクが長くなるほど復帰しづらくなると思うから」や「子どもの成長を見守りたいが、金銭面の不安があるから」など44の回答を得ることができました。

できるだけ早く職場復帰したい理由(自由回答/n=55/2024年)
※一部抜粋

・経済面と精神面。
・ブランクが長くなるほど復帰しづらくなると思うから。
・子どもの成長を見守りたいが、金銭面の不安があるから。
・将来の教育費を考えたら早く働きたい。仕事の勘を鈍らせたくない。
・自分でも稼ぐ力をつけたいから。
・ルールや規定が細かく、変わることも多い為、職場を離れると仕事に慣れるのが大変になるから。
・収入面での不安、復帰が遅れるほど気持ち的に復帰しにくくなる。

育休取得経験がある夫(パートナー)は、35.8%に留まる

Q11.あなたの夫(パートナー)は、育休を取得していますか。
Q11.あなたの夫(パートナー)は、育休を取得していますか。(n=109)

「Q11.あなたの夫(パートナー)は、育休を取得していますか。」と質問したところ、「現在取得している」が5.5%、「過去に取得したことがある」が30.3%という回答に。両者を合わせても、35.8%に留まっています。

6割超が、夫(パートナー)は「育休を取得しづらい」と回答

Q12.あなたの夫(パートナー)は育休を取得しやすい環境にあると感じますか。
Q12.あなたの夫(パートナー)は育休を取得しやすい環境にあると感じますか。(n=109)

「Q12.あなたの夫(パートナー)は育休を取得しやすい環境にあると感じますか。」と質問したところ、「全く感じない」が40.4%、「あまり感じない」が21.1%という結果となりました。

夫(パートナー)の育休取得期間、「1ヶ月以内」が64.2%で最多

Q13.あなたの夫(パートナー)の育休取得期間について教えてください。
Q13.あなたの夫(パートナー)の育休取得期間について教えてください。(n=39)

Q11で「現在取得している」「過去に取得したことがある」と回答した人に対して、「Q13.あなたの夫(パートナー)の育休取得期間について教えてください。」と聞いたところ、「1ヶ月以内」が64.2%、「3ヶ月以内」が28.2%という回答となりました。

調査概要

調査名称:産後の仕事復帰と自治体の産後支援に関する定点調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年8月6日〜同年8月27日
有効回答:第一子となる0歳児の子どもがいて産後の仕事復帰を考えている女性109名
出典元:子ねくとラボ https://konnect-labo.jp/

※1|【2021年版】育児後の仕事復帰と自治体の産後支援に関する意識調査:2021年7月1日〜同年7月3日
※2|構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

明日香
https://www.g-asuka.co.jp/company-info/

(マイナビ子育て編集部)

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