【職場の“マウンティング上司”】職場に“マウンティング上司”が「いる」と回答した人は約3割、当てはまる行動は……?
「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する識学はこのほど、「“マウンティング上司”に関する調査」を行いました。
約3割が、「自身の職場に“マウンティング上司”がいる」と回答
部下にプレッシャーを与えて萎縮させ、自分が優位に立ちたいとする上司、いわゆる“マウンティング上司”。
「上司がいる」という20代〜50代の会社員に、「あなたの職場に“マウンティング上司”がいるか」聞いたところ、30.8%が「いる」と回答しました。
性年代別にみると大きな差は見られませんでしたが、“マウンティング上司”が「いる」と回答したのは、やや男性が多く、前提が“上司”ということもあり、年代が低くなるにつれ「いる」と回答する人が多くなる傾向にありました。
“マウンティング上司”は、「男性」で「50代」!?
※【以降、自身の職場に「“マウンティング上司”がいる」と回答した人】
職場にいる“マウンティング上司”について、その性別や年齢はどうなのでしょうか。
性別についてみると、「男性」と回答したのが82.3%と圧倒的に高く、また年齢については「50代」が47.0%と過半数近くで、「40代」が24.7%と続きました。“マウンティング上司”は、「男性」で「50代」という傾向が見られるようです。
“マウンティング上司”は、「過去の自慢をする」が半数以上に
では“マウンティング上司”とは、一体どんな人物なのでしょうか。あてはまる行動について聞いたところ、「過去の自慢をする」が54.7%と最も高く、「仕事が出来ることを自慢する」が42.7%、「過去の苦労話をする」が41.7%、「意見させてもらえない」が41.0%と続きました。
ここまでをまとめると、“マウンティング上司”とは、「男性」の「50代」が多く、“過去の自分”や“仕事が出来ること”を“自慢”したり“苦労話”をして、“相手に意見させない”という特徴があるようです。
続いて、「あなたの職場にいる“マウンティング上司”」について、その詳細を聞いています(自由回答、n=300)。
【仕事関連の“マウンティング”】
・仕事ができるわけでもないのに、「この業務は俺以外できる人がいないから、みんながしっかり成長してくれればねぇ…」と、遠回しに自慢とグチを織り交ぜたことを言ってくる。(33歳女性)
・昔はよくこうだった今のお前らの仕事は温すぎるなど言ってくる。(38歳男性)
【仕事以外での“マウンティング”】
・スマホの最新上位機種などの所有物を見せつけてきて優位に立とうとしてくる。(32歳男性)
・とにかく話が長い。自分の知識をひけらかしてきて、自慢してくる。(49歳男性)
【“マウンティング”による実害例】
・情報を一方的に握り、マウントを取る言動で他を萎縮させて退職者が出ている。(35歳男性)
・上には下の悪口を、下には上の悪口を言って、自分をよく見せようとしている。(51歳男性)
・過去の自慢話を何度も何十分もする。こちらの仕事も進まず大変です。(53歳女性)
職場の“マウンティング上司”は、「無視する」が4割弱で最多に
では職場の“マウンティング上司”に対して、どのような対応をとることが多いのでしょうか。
その内訳をみると、「無視するようにしている」が36.3%と最も多かった一方で、30.7%は「意見せず従う」と回答しました。
またその理由については、以下のような意見が挙がりました。(自由回答、n=300)
○「無視するようにしている」人の意見
・意見しても時間と労力の無駄で、周囲は自分を支持してくれているから。(51歳男性)
・意見すれば理屈的に論破してくるので、適度に無視しています。(33歳女性)
○「意見せず従う」人の意見
・反発していたら無視されて仕事にならなくなったから。(34歳女性)
・役職がかなり上の人で、論破することもめんどくさいので、嫌々従っている。(49歳男性)
○「都度/時々意見する」人の意見
・一度噛みついた(意見した)人には意外とおとなしいから。(54歳男性)
・自分はもちろん、他の人にも迷惑が掛かるので。(46歳男性)
そして、上記のような対応をとった際の相手の反応については、以下のような意見が挙がりました。(自由回答、n=300)
○「意見された」場合の相手の反応
・しょんぼりするような顔をする。(38歳男性)
・ある程度は話しあいに応じてくれる。(25歳女性)
・一瞬ひるんで、話題をかえたり、愛想笑いをしている。(52歳女性)
○「無視した」場合の相手の反応
・他の社員に話しかけている。(32歳男性)
・言ったからな!という態度でいる。(52歳女性)
・話したいことが終わったら満足したみたいで静かになる。(46歳女性)
“マウンティング上司”がいるグループのパフォーマンスは「低くなる」!
続いて、“マウンティング上司”がいるグループのパフォーマンスについてはどうでしょうか。
当然の結果ですが、「高くなると思う」(やや高くなると思うとの合計)はわずか16.7%で、83.3%が「低くなると思う」(やや低くなると思うとの合計)と回答しました。
また「低くなると思う」という理由については(自由回答、n=300)、「自分が全てみたいなグループでは波長を乱すから(23歳男性)」「全体のコミュニケーションが悪くなるから(51歳男性)」「チームワークが取れていないから(33歳女性)」など、ポイントは“コミュニケーション”で、それによって支障をきたすため、パフォーマンスが低くなるという意見が多く挙がりました。
職場に「尊敬できる上司がいる」はわずか18.7%
一方で職場に尊敬できる先輩が職場にいるのかを聞いてみると、「尊敬できる上司がいる」はわずか18.7%という結果になりました。
その少ない中での「尊敬できる先輩」の詳細を聞いてみると、「相手の意見に傾聴し、相手を尊重している。(35歳男性)」「部下の意見や気持ちを汲んでくれる優しい人。(33歳女性)」「丁寧にコミュニケーションを取ってくれる(25歳女性)」など、こちらでもやはり“コミュニケーション”がとりやすい先輩を“尊敬している”という意見が多くみられました。
理想の上司の条件、「正しく評価してくれる」が最多に
最後に理想の上司の条件について聞きました。
すると、「正しく評価してくれる」が63.7%と2位に15ポイント以上の差をつけて高い結果でした。
その他、「仕事の割り振りが適切」48.3%、「仕事をサポートしてくれる」42.7%、「部下の成長を考えてくれる」41.3%、「話しやすい」40.3%と続きました。
調査概要
調査機関:識学
調査対象:20歳〜59歳の会社員
有効回答数:スクリーニング…2323サンプル/本調査…300サンプル
調査期間:5月14日(火)〜5月15日(水)
調査方法:インターネット調査
※同調査では、小数点第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100%とならない場合があります。
識学について
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(マイナビ子育て編集部)