離乳食で中華麺は食べさせていい?完了期レシピ【管理栄養士監修】
今回の離乳食テーマは「中華麺」。ラーメンなどの中華麺はいつごろから食べさせていいものなのでしょうか。今回は中華麺を離乳期の子に食べさせる際の注意点や、中華麺を使ったレシピなどをご紹介します。
中華麺、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
中華麺とは
中華麺は、小麦粉に “かんすい” と呼ばれるアルカリ溶液を加えて作られる麺です。うどんやパスタにはない独特の歯応えが特徴で、ラーメンや焼きそばに使用されます。
中華麺の種類
中華麺には生麺、乾麺、揚げ麺、蒸し麺があります。揚げ麺はインスタントラーメン、蒸し麺は焼きそばなどに使われることが多いです。
離乳食の中華麺、選び方と取り分けのコツ
1歳を過ぎるまでは控えた方がいい中華麺ですが、それ以降に中華麺を食べさせるときはどうしたらいいのでしょうか。麺の選び方や大人用からの取り分けの方法などを解説します。
乾麺がおすすめ
生麺、乾麺など色々なタイプの中華麺がありますが、離乳期には原材料が比較的シンプルで弾力が少ない乾麺がおすすめです。「1歳から食べられる」などの表示のある小さな子向けのラーメンはかんすいを使っていないものもあり、やわらかくて食べやすいでしょう。
麺の取り分け方
大人用に茹でたものから一部離乳食用に取り分け、お水を加えてさらに電子レンジ(600W)で1分30秒ほど加熱することでしっかりやわらかくなりますよ。
中華麺の離乳食、よくある疑問
ここからは離乳食に中華麺を使う際の疑問についてお答えします。
かんすいは体に悪い?
かんすいとして用いられるアルカリ剤の成分は、食品添加物として成分や使用量などについて規定されており、かんすいを含む中華麺を食べて問題が生じるようなことはないでしょう。ただし、中華麺を用いるラーメンや焼きそばは濃い味付けなことが多く、かんすいの摂取よりも食塩の摂取量についてを大人も子供も注意すべきでしょう。
子供用インスタントラーメンは食べても良い?
基本的に「1歳から」と書いてあるものを選ぶようにしましょう。
製品によっては対象年齢の記載がないこともあります。揚げ麺を使用したインスタントラーメンは、作り方通りに作るのではなく、麺を茹でこぼし※、スープは半分に薄めるなどすれば、1歳以降に少しであれば食べてもいいですが、基本的には1歳半以降の幼児食と考え、油やスープの塩分も気になりますので頻繁になりすぎないようにしたいものです。メーカーのホームページで製品の対象年齢なども確認してみましょう。
※茹でこぼし:材料を茹でて、茹で汁は捨てること
外食のとき、お子様ラーメンを食べてもいい?
ファミリーレストランやラーメン店を利用することもありますよね。キッズ用のラーメンがあるお店もありますが、いつから食べられるとは明確に書かれていないケースが多いでしょう。キッズ用は油の量や辛味、食べにくい野菜などを除いてありますが、離乳期の赤ちゃんには塩辛いでしょう。お店の人にお水やお湯をもらってスープを薄める、麺はやわらかめにに茹でてもらうなどができるのであれば、1歳以降に少し食べてもいいでしょう。野菜などは不足しがちですので、前後の食事で調整してくださいね。
中華麺の離乳食レシピ
最後に、中華麺を使った1歳以降向けのおすすめ離乳食レシピをご紹介します。
<離乳完了期のレシピ>自宅にある調味料で簡単!醤油ラーメン
材料(大人2人前+離乳食)
・中華麺(乾麺) (2束)
・白菜 120g(2〜3枚)
・もやし 1/2袋
・にんじん 1/4本
・醤油 大さじ3
・酒 大さじ3
・鶏ガラスープの素 小さじ2
・ごま油 小さじ1
・水 700ml
作り方
① 野菜はざく切りにしておく
② 鍋に水、醤油、酒、鶏がらスープの素、ごま油を入れて火にかける
③ ②が沸騰したら①を加え、やわらかくなるまで煮込む
③ あらかじめ沸かしておいた湯で中華麺を茹で、茹で上がった麺から耐熱容器に赤ちゃん用を取り分け、水(分量外)を加えて電子レンジ(600W)で1分30秒ほどさらに加熱し、湯切りする
④ 赤ちゃんの分の野菜はきざんで湯に浸して塩抜きし、スープは水(分量外)で3倍に薄めてかける
<離乳完了期のレシピ>野菜たっぷりうま塩焼きそば
材料(大人2人前+離乳食)
・中華麺(蒸し麺) (2玉)
・キャベツ 120g(2〜3枚)
・まいたけ 1/2袋
・にんじん 1/4本
・豚ロース薄切り肉 150g
・塩麹 大さじ1と1/2
・ごま油 大さじ1
作り方
① 野菜はざく切りにする
② 熱したフライパンにごま油を引いて豚肉を炒め、火が通ったら①と塩麹を加えてさらに炒める
③ ②に中華麺と水大さじ1(分量外)を加えて全体を炒め合わせる
④ 耐熱容器に赤ちゃん用の具と麺を取り分け、水(分量外)を加えて電子レンジ(600W)で1分30秒ほど加熱し、湯切りする
<離乳完了期のレシピ>肉そぼろ混ぜ麺
材料(大人2人前+離乳食)
・中華麺(乾麺) 2束
・白ネギ 1/2本
・豚ひき肉 150g
・醤油 大さじ2
・砂糖 大さじ1と1/2
・酒 大さじ1/2
作り方
① 白ネギを粗みじんにする
② ①と豚にき肉、醤油、砂糖、酒を小鍋に入れて火にかけ、煮汁がなくなるまで炒める(肉そぼろ完成)
③ あらかじめ沸かしておいた湯で中華麺を茹で、茹で上がった麺から耐熱容器に赤ちゃん用を取り分け、水(分量外)を加えて電子レンジ(600W)で1分30秒ほどさらに加熱し、湯切りする
④ ②をお湯に1分ほど浸して湯切りし、麺にのせる
まとめ
中華麺はあげるならば離乳完了期(1歳〜1歳半)以降に、やわらかく茹でてからにしましょう。ちゅるちゅるとおいしいラーメンや焼きそば。手軽に準備できる一方、赤ちゃんはもちろん、大人にとっても塩分が多くなりやすいことは心配です。あまり頻繁になりすぎないようにしたいですが、野菜と相性が良く、たくさん食べられるチャンスです! 汁を飲み干さないなど注意しながら楽しんでくださいね。
(文:奥野由 先生、監修:川口由美子 先生)
※挿入画像はイメージです