妊婦は柿を食べても大丈夫?流産するって本当?【管理栄養士監修】
妊婦さんの食事について、昔から「食べてはいけない」と言い伝えられているものがいくつかあります。今回は妊娠・出産と柿についてお伝えします。
妊婦は柿を食べても大丈夫?
妊婦さんが柿を食べると流産するというようなお話もありますが、その根拠はあるのでしょうか?
柿で流産は迷信!妊婦も柿を食べていい
結論から言いますと「柿を食べると流産する」は迷信です。流産の原因は先天的な因子が大きく、柿に含まれる成分によって流産につながることはありません。なお、流産のリスクを上げると明確に分かっている行為は喫煙で、自然流産の発生率が2倍になります[*1]。
果物はすっきりとした味わいで、つわりの症状などがあり、食欲がない妊娠初期などの時期は食べやすいですよね。旬の季節に食べることでビタミン類などの栄養価も期待できますので、迷信に惑わされず、食事に取り入れてみてくださいね。
妊婦にうれしい、柿の栄養素
柿はビタミンCを豊富に含んでいます。食事の後のデザートやおやつとして取り入れることで、栄養バランスをアップさせることができますよ。
柿を食べてもOK!ただし、食べ過ぎに注意
柿は果物の中でもビタミンCが豊富で積極的に取り入れたい食品ですが、食べ過ぎることでのリスクはあるのでしょうか?
柿を食べ過ぎによる妊婦へのリスク
柿を食べ過ぎたからと言って、妊娠中の大きなトラブルに繋がるということはないでしょう。ただし、一つの食材に偏りすぎると、他の食材を食べないことによる栄養のアンバランスなどが起こることは考えられます。妊娠期は赤ちゃんの発育のために様々な栄養素がたくさん必要になります。色々な食材を食べるようにしたいですね。また、便の調子などが変わることもあるかもしれません。
つわりの時期などどうしても食べられる食材が柿だけになってしまうということもあるかもしれませんね。一時的な栄養のアンバランスが赤ちゃんに影響することはありませんので、ご安心ください。つわりの時は「食べられるものを食べられる時にでOK」ですよ。
1日何個まで?妊婦の柿の目安摂取量
甘くておいしい柿ですが、他の食品もバランス良く食べるためにも、1日200g程度、1〜2個にしておくと良いでしょう。
柿は大根やかぶなど野菜とも相性が良いです。野菜と一緒にマリネや甘酢漬けにしてみても良いですね。柿と一緒に色々な食材を楽しんでみてください。
妊娠中の柿に関するよくある疑問
柿は干し柿として出回っているものもあります。また出産後、母乳育児中の食事についても気になりますよね。
干し柿は食べても大丈夫?
干し柿はその名の通り “柿を干したもの”で、ドライフルーツの一種です。食物繊維が豊富なので、妊娠中に起こりやすい便秘解消にも効果が期待できます。
甘味がしっかりあるので、ヨーグルトに入れる食べ方がおすすめですよ。
授乳中は柿を食べていい?
授乳中、柿も果物の一つとして是非楽しんでください。母乳を作るためだけでなく、出産で消耗した母体の回復も大切ですので、特定の食材を避けることはせず色々なものを食べてくださいね。
まとめ
「流産する」というインパクトのある迷信があり、柿を食べることが不安になってしまうことがあるかもしれませんが、そのような言い伝えに根拠はないのでご安心くださいね。柿が旬の季節には是非お食事やおやつに取り入れて楽しんでください!
(執筆:奥野由 先生:川口由美子 先生)
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