
離乳食のかつおはいつから?中期・後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】
かつお(鰹)はスーパーで手に入りやすいお魚の一種。大人はお刺身だけでなく、揚げたりソテーしてもおいしいですが、赤ちゃんはいつごろから食べられるものなのでしょうか。離乳食での開始目安とともに、たたきは食べさせられる? だしはいつから? などの疑問にもお答えします。かつおを使った離乳食レシピもチェックしてくださいね。
かつお、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?

・初期の調理:加熱してすり潰し、お湯で伸ばしてペーストに。
・中期の調理:加熱して細かくほぐし、とろみをつけるかおかゆに混ぜる
・後期の調理:加熱して細かくほぐし、とろみをつけるかおかゆに混ぜる
・完了期の調理:加熱してほぐす。刺身の切り身を焼いて手づかみさせてもGood
かつおの旬と選び方
かつおの旬は年に2回あります。4〜5月ごろに南から北上してくるかつおを「初がつお」、9〜10月ごろに南下してくるかつおを「戻りがつお」と呼びます。
色鮮やかでドリップがないものを

かつおは、赤色が鮮やかでドリップが少ないものを選ぶと良いでしょう。赤ちゃん用に使った残りを大人が生食したい場合は、表面が虹色に光っていないものがお刺身で食べてもおいしいです。
離乳食のかつお、調理のコツ
赤ちゃんにかつおをあげるときも、ポイントを押さえておくだけでおいしく食べてもらえますよ。
保管上のポイント

漁獲後に冷凍されるものとされないものがあります。
一度冷凍されたものは「解凍」の表示があります。「解凍」の表示があるものは買ってすぐに調理しましょう。「生」の表示があるものは家庭で冷凍保管も可能ですが、臭みが出やすいのですぐに調理することをおすすめします。
調理したものは冷凍保管が可能です。
調理上のポイント
かつおは赤身の魚で、加熱すると身がかたくなりやすいです。パサついて飲み込みにくいため、細かくほぐしたり小さく切ったりすることに加えて、とろみをつけることが食べてもらいやすくなるポイントです。
かつおの離乳食、よくある疑問
次は、アレルギーの有無やかつおのたたきはOKかなど、よくある疑問について解説します。
アレルギーの心配はある?

かつおでもアレルギーが起こる可能性があります。魚のアレルギーは色々な種類があり、白身魚が食べられたからといって、全ての魚が大丈夫であるという確認にはなりません。必要以上に怖がる必要はありませんが、初めて食べるときは少しだけで様子をみましょう。
かつおだしもアレルギーの心配はある?
かつおだしは離乳初期から使用できます。かつおだしに使用するかつお節はかつおからできていることからアレルギーが心配されますが、かつお節の製造工程には発酵工程があり、この工程でタンパク質が変化することで、アレルギーを起こしにくくなるといわれています。そのため、かつお節を使うかつおだしではアレルギーの心配は少ないです。
かつおのたたきはそのままあげられる?

スーパーなどではかつおのたたきとして売られていることも多いですよね。かつおのたたきは表面しか加熱されていないので、真ん中の部分は生の状態です。赤ちゃんにそのまま与えず、必ず加熱して使いましょう。
なお、かつおのたたきは表面に味付けしてあることがあります。離乳食の調理にかつおのたたきを使う場合は、離乳中期であれば、加熱されて色が変化している部分は取り除きます。中の赤い部分のみを使い、たたきとして売られていない普通のかつおと同様に調理しましょう。
かつおの離乳食レシピ! 中期・後期・完了期
最後にかつおを使ったオススメのレシピをご紹介します。
<離乳中期のレシピ>かつおのおかゆ

材料(1回量)
・かつおの刺身 1/2〜1切
・ごはん 大さじ山盛り1杯
・水 大さじ3杯
作り方
① 耐熱容器にかつおを入れて、上からごはんを被せて水を入れる
② ラップをふんわりかけて、電子レンジ(600W)で1分ほど加熱する
③ 加熱後3分ほどそのまま蒸らして、かつおをほぐしながらよく混ぜる
<離乳後期のレシピ>かつおのトマト煮

材料(作りやすい分量)
・かつおの刺身 1柵(約200g)
・玉ねぎ 1/2個
・ほうれん草 1/2袋
・ホールトマト缶(潰し) 1/2缶
・油 大さじ1
・塩 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1
・小麦粉 適量
作り方
① かつおの柵を1cm厚に切り、塩(分量外)と小麦粉をまぶしておく
② 鍋に油を熱し、薄切りにした玉ねぎ、ざく切りにしたほうれん草を入れてしっかり炒める
③ ②の上に①を並べ、上からしょうゆを混ぜたホールトマトをかけて、蓋をして5分煮込む
④ かつお1切と野菜を取り分けて、ハサミで小さく切る
<離乳完了期のレシピ>かつおソテー

材料(作りやすい分量)
・かつおのたたき 1柵
・小麦粉 適量
・油 大さじ1
作り方
① かつおのたたきに小麦粉をまぶしておく
② フライパンに油を熱し、①を並べて両面こんがりと焼く
まとめ

かつおは年間を通じて手ごろな価格で手に入るお魚なので、普段のお食事に取り入れやすいです。また、赤身の魚で鉄分も豊富。大人も子供とたくさん食べたいお魚です。たたきなどを利用することで、大人も簡単に食事の準備ができるので、赤ちゃんと一緒にたくさん食べてくださいね。
(文:奥野由 先生、監修:川口由美子 先生)
※挿入画像はイメージです