【実例】犬のケガ予防に必須! 暮らしの専門家のフローリング対策
一般家庭の床は基本的にフローリング。しかし愛犬とフローリングの床の相性は、実は今ひとつ……。フローリングで足を滑らせる愛犬を見たことがある人も多いのではないでしょうか。この記事では、フローリングの床で考えられるケガのリスクと、わが家が実際に対策している予防方法をお伝えします。
こんにちは、広島市のライフオーガナイザー®木原ことのです。
我が家には一緒に暮らしはじめて14年になるミニチュアダックスフンドが2匹。はじめは夫の連れ子(犬)とヒト2人の暮らしでしたが、途中で兄弟が増え、今では15歳と10歳の犬とヒト2人で暮らしています。
すでに2匹ともシニアになりましたが、それでも帰宅したらダッシュで駆け寄り、ぴょんぴょんと飛びついてきてくれる可愛い姿に癒されます。
フローリングに何の対策もしていなかったころ、転ぶわけではないけれど足元が踏ん張りきれなくて、軽く滑っている姿を見ることがありました。気にはなりつつ、フローリングの上にカーペットを設置することは面倒ですし、インテリアを損ねてしまいそうという理由で様子を見ていたら……。
ついに、ヘルニアを発症してしまったのです。
フローリングと腰の病気のヘルニア
ヘルニアに関しては正直に言うと、1回や2回ではなく複数回あります。
兄犬の場合、はじめてのときに様子を見ることをせず、すぐ夜間救急動物病院へ連れて行きました。注射と飲み薬で回復したのですが、どうやら癖になってしまったようなのです。
元々特に走り回るタイプでもなかったので、痛み止めを処方していただくと、驚くほど早い回復でした。しかし、数年に1度くらいのペースでヘルニアを発症するようになり、今まで3度。幸い、全部軽症でした。
兄犬のこともあり、リビングと寝室にタイルカーペットを設置したのですが、それでも弟犬もヘルニアを発症。兄犬よりもひどく、なんと後脚が立たなくなってしまったのです。
弟犬は兄犬と異なり、走るのが好きなタイプでした。だからこそ、足を引きずって前脚だけで移動する姿を見ると「治らないのではないか」「車椅子を探しておいたほうが……」と、フラフラした姿を見るたびに泣けてくる日々を過ごしました。
ありがたいことに、痛み止めを使用することなく1週間で治りましたが、それから数ヶ月は、タイルカーペットのない場所ではとても慎重に歩くようになり、外でも思いっきり走ったり、ソファの上から飛び降りることも控えるようになりました。
弟犬もヘルニアを発症したことで、廊下にもタイルカーペットを設置し、今では我が家のほとんどのスペースにタイルカーペットを敷いています。
ヘルニア以外のケガも……
フローリングで足が滑ることによって起こるリスクは、ヘルニア以外にも脱臼や骨折があります。骨の細い犬種も、このようなケガを起こしやすいとのこと。そう考えてみると、外よりも家の中のほうが危険が多いということになりかねません。
ソファや椅子から飛び降りてしまうこと、走り回るリビングや廊下でのケガは避けたいところですよね。
我が家ではフローリングの上にタイルカーペットを敷くことによって、ケガを防ぐのが一番取り入れやすいと考えました。
ほかにも一部をリフォームして、石のタイルを貼っています。犬との暮らしを考えて、夏場でも涼しいスペースを作るためでもありました。本来は寝室、書斎以外は全て石貼りにしたかったのですが、諸事情でほんの少しのスペースのみに施工。床が石だと犬の足はほとんど滑らないので、デザインも含めて気に入っています。
もちろん対策をしていても、完璧ではありませんが、寿命の縮む思いを少しでも減らすためです。
そうはいってもタイルカーペットを決めたり、リフォームするのは時間がかかります。それまでにできることをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
すぐにできるフローリング対策
爪切りと足裏カット
爪が伸びていたり、足裏の肉球の間から毛が伸びていると滑りやすくなります。きちんとカットされているといないでは、滑りにくさに大きな差が出ます。
足裏をセルフカットできるようになれば、思い立ったときにケアができますね。
我が家で実際に使っているのは、パナソニック製の犬用バリカン。ミニサイズなので足裏やお尻まわり、耳まわりに便利なサイズで、安全設計なのでオススメです。
慣れないうちは片足ずつケアするようにしていましたが、爪切りも足裏カットも、実際のサロンの様子を見学したり、YouTubeで勉強しました。
フローリングに滑り止めワックス
インテリアを損ねずできる対策に、フローリングワックスがあります。
我が家が試してみた商品は、ドイツ製のオーガニックなタイプ。犬が舐めても大丈夫なようにと思ったのですが、滑り止め効果に関してはイマイチな結果に……。
改めて探してみると、ダントツでレビュー評価のよいワックスを見つけたんです。
私は使用していないので実際の効果のほどは検証できていませんが、もし機会があれば試してみたいと思った商品です。
肉球クリーム
犬にとって肉球は、足への衝撃を和らげ、汗を出すことで滑り止めの役割をしてくれています。ですから、肉球の保湿は重要。
我が家ではヒト用ワセリンをずっと使っていたのですが、ワセリンは歩くとすぐに効果が薄れます。しかも、ペタペタと床に足跡がついてしまうんです……。滑り止めというよりは、肉球の保湿ですから仕方ありません。
ワセリンであれば舐めてもOKですし、足裏ケアとして塗らないよりは塗ったほうが足裏が柔らかくなるのはいいかと思っていたのですが……知人に聞いてみると、塗るだけでとても効く肉球クリームの存在を教えていただきました!
知人宅のチワワが使っている滑りにくさピカイチの肉球ワックスが、トーラスというメーカーのパウソフトという商品。水性のため汗腺を塞ぎませんし、安全性に関しても文句なしとのことです。
おすすめ! 洗えるタイルカーペット
タイルカーペットはホームセンターの商品も見に行ったり、たくさんの種類を試しました。安価なタイルカーペットはすぐにずれますし、ホコリがたくさん出るものもありました。
その中で、実際に使ってよかった商品は、東リのアタック350。
ある程度お値段も張りますが、8年経過した今も現役です。同じ商品は見つけられなかったので、近いと思われる商品をお知らせしておきますね。
タイルカーペットのメリットは、粗相をされてもその1枚だけをお風呂でサッと洗うことができること。シニアになって粗相することがとても増えたため、助かっています。
ただこの厚みがドアの開け閉めのジャマになるので、廊下は厚みの薄い商品に決めました。長方形になるので、廊下で使いやすいです。
まとめ
フローリングは愛犬にとって滑りやすく、足腰に負担がかかりやすいため、ヘルニアを発症するだけでなく、骨折や脱臼などのケガがある日突然おこってしまいます。
怪我をしてしまうとトイレのお世話も大変ですし、痛がる姿を見るのは大変ツラいものです。身体を触ると痛がるのでブラッシングもできませんし、筋肉も落ちてしまいます。犬にとってもストレスですよね。
事前に対策することで、心地よく暮らせるのであれば、対策しない手はありません。小さな家族のために、インテリアよりも安全をとってくださいね。
この記事が、犬と暮らすご家族の参考になればうれしいです。