#古坂大魔王のモヤズバッ! Vol.1 妻が妊娠したが、自分は父親になる実感がわかない……。どうしたら実感がわく?
お笑い芸人や音楽プロデュース、テレビ番組のMCなど、多忙な毎日を送りながら、2児のパパとして育児に奮闘する様子をSNSで積極的に発信している古坂大魔王さん。同じように育児や夫婦関係のことで悩んでいるパパ・ママのお悩みに、ズバッと切り込みます。
今回のお悩み
妻が妊娠中のプレパパさん(34歳)
妻が妊娠しましたが、まだ父親になる実感が湧きません。どうすれば実感がわきますか? また、古坂さんはいつどんなふうに実感したんでしょうか?
古坂さんの回答
実感は後追いでやってくるもの
うんうん、よく「母親は赤ちゃんがお腹のなかで育っていくから実感しやすいけど、父親は体になんの変化もないから実感しづらい」って言いますよね。すごくよくわかります。僕もそうでした。奥さんの最初の妊娠中は、あまりピンとこなかったんです。
でも、これは「雨が降ったら地面が濡れる」と同じようなことでね。「育児をしていたら実感が湧いてくる」んだと思います。実際、僕は普通に赤ちゃんの世話をしていたら、実感が勝手にどんどん湧いてきました。反対にまだ何もしていないときに「父親になるんだ」という実感がないのは普通だと思います。体に大きな変化がある女性でさえ、妊娠中は母親になったという実感がないという人もいるくらいだから。
しかも、実際に育児を始めてからでさえ、例えば子どもがジュースをこぼして床を拭いている時は「僕は父親なんだなあ」って実感したりはしないわけです。でも、いろいろやってから、ふと「僕は父親なんだなあ」と思う瞬間がくる。つまり、実感は後追いでやってくるものなんだと思います。
粛々と出産・子育ての準備をしよう
何もしないと実感がわかない、それなら「やるべきこと」はたくさんあるし、何かしてみようってことになるわけです。が、赤ちゃんが生まれてこないと、育児自体はできません。男性は、お腹のなかで赤ちゃんを育てることもできない。じゃあ、奥さんの妊娠中にできることは何かといったら、赤ちゃんを迎えるためのさまざまな準備です。
ベビーベッドやベビーカー、ベビーシート、新生児用のおむつ、新生児用のベビー服、哺乳瓶など、どんな種類があるのかを調べて選んで買って用意しておくのは結構大変です。しかも、必要なものは山ほどある。
さらに部屋を掃除したり、収納を考えたりすることも、必要に応じてやっておいたほうがいい。
それだけじゃなく、出産する病院はどうするのか、妊婦健診はどうするのか、出産後の母親はできるだけゆっくり休んだほうがいいから産後の家事や育児のサポートはどうするのか、いろいろと調べて手配したりすべきこともたくさんあるわけです。奥さんの希望や意見を聞きながら、やれることを粛々とやれば、きっと「父親になった」実感が湧いてくるんじゃないでしょうか。
出産の負担を少しでも減らせたら
うちの奥さんは、風邪もひかないほど心身ともに強い人で、第一子の妊娠中は僕が忙しく仕事をしている間に、自分でさっさとさまざまな手配をして産む病院も分娩方法も決めていました。僕は大好きな奥さんに痛い思いをしてほしくなくて無痛分娩をすすめたんですが、普通分娩にすると言うんです。
実際に出産に立ち会ったら、その強い奥さんが今まで見たことがないほど苦しんでいて、陣痛から出産までは想像以上に長く、途中トラブルもあり、「なんだこれは!」と驚いたんです。医療のおかげで妊娠・出産が安全になったとはいっても、リスクはゼロじゃない。大変なことだと思いました。赤ちゃんが生まれたときも父親になったと実感をするどころか、奥さんが心配でおろおろしていました。
だからこそ、第二子が生まれる時は、奥さんの負担を減らすためにサポートしなくてはと、出産前からさまざまな準備を僕が担当しました。それこそ粛々と準備をしたわけです。そうしたら、父親になった実感がしっかりありました。
今回の結論!
古坂大魔王さんプロフィール
1973年7月17日生まれ。青森県出身。1992年にお笑い芸人「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。現在は、芸人、DJ、音楽プロデューサーのほか、文部科学省・CCC大使、総務省・異能vation推進大使を務めるなど、マルチな才能を活かして活躍中。2児の父。NHK Eテレ『すくすく子育て』、日本テレビ『スッキリ!』をはじめ、多数のバラエティ・情報番組に出演中。プロデュースするピコ太郎の公式YouTubeチャンネル内に幼児向けコンテンツ「ピコスタキッズ」を開設した。
ピコ太郎のYouTubeチャンネル『-PIKOTARO OFFICIAL CHANNEL-"PIKO ST KIDS"』
Twitter @kosaka_daimaou
(取材・文:大西まお、撮影:佐藤登志雄、編集:マイナビ子育て編集部)