マムレディースクリニック 宮﨑正浩先生|妊娠から産後の女性の心身の健康を守る
医療法人松角会マムレディースクリニックでは、院長で産科婦人科専門医の宮﨑先生と助産師や心理専門職により、心のケアを含めた診療を行っています。今回は、宮﨑先生と公認心理師(臨床心理士)さんにクリニックの特徴についてお話を伺いました。
妊娠から出産まで一貫した診療を提供
マムレディースクリニックは、宮﨑先生の義父が院長を務める松角産婦人科医院が前身のクリニックです。長い間地域に根ざした医療を提供しており、妊婦さんや産後の女性だけでなく、さまざまな年代の女性が訪れています。
目指すのは、安心できる安全なお産
当クリニックでは、妊娠初期からの妊婦健診、出産から産後ケアまで一貫した診療を行っています。近年は女性の社会進出や晩婚化により、高齢の妊婦さんが増えており、昔と比べると、合併症など妊娠・出産のリスクが高くなっています。クリニックでは正常分娩に対応していますが、近くの総合病院や医療センターと連携を密に取ることで、妊婦さんが安心できる安全なお産を目指しています。
婦人科は幅広い年齢層に対応
婦人科では小児から高齢の方まで、すべての年齢層を診ています。思春期の方であれば、月経痛や無月経、子宮頸がん予防ワクチンの接種が多いですね。成人期になると、避妊の指導や不妊症、子宮がん検診や乳がん検診を中心に診ています。それ以降の方では、更年期障害やそれに伴う諸症状の診療を行っています。
妊娠中や産後の心の健康をサポート
マムレディースクリニックは、妊娠中や出産後の女性の心のケアにも力を入れており、公認心理師(臨床心理士)が常駐している県内でも数少ないクリニックです。担当されている心理師さんにお話を伺いました。
妊娠期から出産後の女性の心のケア
クリニックでは、妊娠期から出産後の女性の心のケアを行っています。出産後は2週間から予約を入れられますが、初産婦の方だけでなく、経産婦の方で利用される方も多いですね。産後は女性ホルモンのバランスの変化も影響し誰もがマタニティブルーズに陥りやすいため、それ等の症状が増悪しないように、その人が抱える不安や気分の変調を丁寧に見立てながら、一人一人にあった心理援助を心がけています。
気持ちの変化は本人のせいではない
妊娠から産後に生じる心理的な変化は、女性ホルモンバランスの変化による影響だけではなく、夫や家族との関係性など、心理社会的問題が影響している場合も少なくありません。心理相談に来られる方々には、じっくり時間をとってお話を伺うのですが、必ずしもご本人だけのせいではないということをお伝えする場合が多いです(一人で悩み耐えているという印象を持ちます)。その点をきちんと理解し自信を回復されるので予後は良好です。最初は赤ちゃんを受け入れられなかった方も、だんだんと受け入れられるようになっていく姿を見ると、「辛かったね、だけど頑張ったね」っていう金メダルをお母さん自身に差し上げたい気持ちになります。
周産期は心理面のサポートがとても大事
近年、産後うつや児童虐待が社会問題として注目されるようになりました。特に、児童虐待では母親による新生児虐待死が最も多く全体の40%強と報告されています。これらの問題の背景には、母親本人の育った心理社会的環境も大きく影響しています。特に産後は女性ホルモンのバランスの変化も影響し気分が落ち込みやすくなりますが、愛着障害などトラウマ体験を抱えたまま成長すると、そのことが妊娠出産を機に大きな負荷となる可能性が大きいと思います。中には、自分自身を責め危機的な状況に置こうとする方もいるので、この周産期という時期の心理面のサポートはとても大事だとおもいます。
妊娠生活と育児を心から楽しんでほしい
育児は、「ほどよい加減」を目指すことが大切です。赤ちゃんは自分の期待通りには行動してくれないことは、多くの人が実感するでしょう。どんな人でも試行錯誤しながら、親として成長していきます。大切な部分はしっかり見る必要がありますが、すべてを完璧にしようと肩に力を入れすぎないことが大切ですね。
マムレディースクリニック
■電話番号::0957-22-0678
■診療時間:
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝日 |
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9:00-12:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 休 | 休 |
14:00-17:30 | △ | ● | △ | 休 | ● | 休 | 休 | 休 |
△月曜・水曜の午後の外来は18:30まで
■休診:木曜午後、土曜午後、日曜、祝日
■HP:http://sanfujinkamom.com/
■アクセス
・JRほか「諫早」駅より徒歩5分
(取材・文:株式会社メディコレ)