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2022年10月21日 16:50 更新

子どものインターネット、フィルタリング利用ってどれぐらい?0~17歳で調査

インターネット社会は子どもにも広がっています。利便性が高まった一方で、ネット依存や長時間利用による日常への影響を心配する親も多いのではないでしょうか。そこで、世の親たちが子どものインターネット利用に対しどのような取り組みを行っているかを調査しました。

低年齢層にも広がるインターネット社会

内閣府が公表している、「令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査結果」では、令和3年における、子どものインターネット利用状況や保護者の取組の調査結果が示されています。
以下は、0歳~17歳の子どものインターネット利用率を年齢別にグラフ化し、前年と比較したものです。

グラフから、年齢が上がるにつれインターネット利用率も高まっていることがわかります。

令和2年と令和3年の比較で見ると、10代は利用率に大きな変化は見られません。
一方、低年齢層では令和2年から令和3年にかけ、利用率が大きく上昇。2歳に至っては、令和2年では利用率が50%を切っていましたが、令和3年では60%超え。5歳になると80%を超えました。インターネットが乳幼児にまで広まっていることがわかります。

動画やゲームもオンライン化してる今、子どものインターネット利用率が高まるのも当然といえるかもしれません。
しかし、やはり利用状況によっては心配もあるもの。未成年の子をもつ親はどのような取り組みをしているのでしょうか。

子どものインターネット利用に対し保護者が取り組んでいることとは

以下は、同調査結果で示された、子どものインターネット(スマートフォン)利用に対する保護者の取組みを調査した結果です。グラフは、過去の調査との比較を示しています。

低年齢層では9割以上の親が管理、目の届く範囲で使わせる

2歳~9歳の低年齢層では、子どものインターネット利用について何かしら管理していると回答した保護者がすべての調査年でほぼ100%に近い結果に。多くの保護者が管理下のもとで使わせていることがわかります。

直近の令和3年の結果を見てみると、取り組みの中でも特に多かったのが「目の前(画面が見える距離)で使わせている」で65.9%。ただ、前年以前の年よりは回答数が低下しています。

反し、令和3年で回答数が一気に高まったのが、「対象年齢にあったサービスやアプリを使わせている(48.5%)」「何をどれくらい使っているのか把握している(52.9%)」でした。
使用時間をレポートしてくれるなど管理に役立つ機能が次々開発されており、利用している保護者は増えているようです。

携帯会社が推奨するフィルタリングの利用も前年よりは高まったものの、15.7%と2割以下にとどまりました。

小学生以降はフィルタリング利用が増加

小学生~高校生でも、「管理している」と回答した保護者はすべての調査年で80%を超え、低年齢層から大きな減少は見られません。ただ、管理の内容が変わってくるようです。

低年齢層ではもっとも多かった「大人の目の届く範囲で使わせている」は、小学生~高校生になると減少。令和3年で11.8%、前年以前も40%以下にとどまっています。これは、小学生以降になると自分の部屋を持ったり子どもだけで外出する機会が増えたりすることも関係しているのでしょう。

一方で、フィルタリングの利用は低年齢層から大きく増加。保護者の目が届かない分、機能的な制御が必要と考える親が多いのかもしれません。


今後も増えていくであろう子どものインターネット利用率。保護者がどのように管理すべきかは、長年の課題となりそうです。

<調査概要>
調査対象:
青少年調査/満10歳から満17歳の青少年(5,000人)
保護者調査/上記青少年と同居する保護者(5,000人)
低年齢層調査/0歳から満9歳の子供と同居する保護者(3,000人)
調査方法 :
青少年調査/以下の優先順位とする。
①調査員が調査票を⽤いて、調査対象者に質問を⾏い、聞き取った内容を調査票に記録する個別⾯接聴取法によって調査票を回収することを原則とする。
②調査員が調査対象者に調査票を配布し、調査対象者が記⼊した調査票を回収する訪問配布訪問回収法によって調査票を回収する。
③調査員が調査対象者に調査票を配布し、調査対象者がオンラインにより回答する。調査対象者の要望若しくは事情等がある場合⼜は災害等に起因し、①②③が困難な場合は、調査対象者の負担軽減を図るため回収のみ郵送とすることも可能とする。
保護者調査・低年齢層調査/以下の優先順位とする。
①調査員が調査対象者に調査票を配布し、調査対象者が記⼊した調査票を回収する訪問配布訪問
回収法によって調査票を回収することを原則とする。
②調査員が調査対象者に調査票を配布し、調査対象者がオンラインにより回答する。
調査対象者の要望若しくは事情等がある場合⼜は災害等に起因し、①②が困難な場合は、調査対象者の負担軽減を図るため回収のみ郵送とすることも可能とする。
調査時期:令和3年11⽉3⽇(⽔)〜 12⽉14⽇(⽕)
有効回答数 :
青少年調査/3,395⼈
保護者調査/3,511⼈
低年齢層調査/2,294⼈

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