れんこんのアク抜きは必要? 料理に合わせてオススメしたい「アク抜き方法」5選
れんこんの下ごしらえとして、アク抜きすることが多いと思いますが、実はやり方次第で食感や味わいが変わってきます。各料理に適したアク抜き方法を知って、れんこんのおいしさを効果的にUPさせてみてくださいね♪
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
穴が開いた断面がキレイなれんこんは、先をよく見通せると、縁起物としてお祝い事には欠かせない食材です。切り方次第で見た目も変わり、映える食材としてもよく使われ、1切れあるだけでも目を引く存在感。
調理方法も限定せず、あらゆる加熱調理に使え、さらには生食もできてしまいます。それぞれ加熱の度合いや調理方法で食感や味わいが変わりますが、アク抜きの仕方でも仕上がりに違いが出てくるんです。
れんこんのアク抜きは必須?
れんこんの場合、アク抜きする大きな目的は変色を防ぐため。
アクというと、渋みやえぐみ成分のことをさし、そのまま食べるにはちょっと……という場合には取り除く作業を行いますが、食材によってどんなアクが含まれているかは異なります。
れんこんに含まれるポリフェノールの一種であるタンニンは、空気や鉄に触れると黒く変色する性質があるんです。切ったばかりは白くキレイなれんこんも、そのまま置いておくとすぐに茶色くなってしまったり、鉄製の器具で調理すると黒っぽくなってしまいます。場合によっては紫色やピンクっぽく変色することも。
これは酸化反応によるものなので味や健康を害するものではなく、食べても問題はありません。そんなわけで、れんこんのアク抜きは必須ではないんです。
変色を防ぐために「れんこんのアク抜き」をするメリット
それでも多くのれんこん料理では、下ごしらえとしてアク抜きをします。
これはやはり、れんこんのキレイな白色を保つため。ひと手間かければ、色も形もよく映える食材なので、これを最大限に活かすにはアク抜きが必要というわけです。
アク抜き方法といってもひとつだけではなく、やり方によって食感が変わったり、色がどのくらい保てるかも変わります。料理や料理方法によって使い分けると、仕上がりがさらにUPして◎
たとえばほくほく感を楽しみたいなら、れんこんのでん粉が抜けすぎないような方法を選んだりもできます。反対にシャキシャキっとした食感を出したいなら、余分なでん粉を落としつつアク抜きすると、歯ごたえのある味わいが楽しめます。
我が家では人気のれんこんの素揚げも、アク抜きしたれんこんを使えば、うっすら茶色い程度で揚げることも可能。完全にカリカリのチップスにするなら、しっかり茶色くなってしまうので、アク抜きの必要はありません。しかし、よりカリッとした食感を出すために、余分なでん粉を落とす目的でアク抜きする場合もあります。
変色もでん粉もそのままでOKな料理なら、切ってそのまま調理しても大丈夫。しっかりと色がつくような煮物を作るときには、アク抜き不要です。
れんこんはどんな仕上がりの料理を作るかによって、アク抜きが必要かどうか、するならどの方法でするのかも選ぶことができます。
れんこんのアク抜き方法5つ
れんこんは切った先から変色してしまうので、購入するときはカット面があまりないものを選ぶようにします。傷がなく、黒くなっていたり、カビが生えていないかもチェック。黒い斑点は化学反応での変色なので大丈夫ですが、傷みによる黒ずみではないか確認しましょう。
切り方や厚みによってアク抜き時間は多少変わってきますが、この料理にはこの方法でなくてはいけない……というものではありません。お好みの仕上がりに合わせて、時間や方法も調整してみてください。切り方や厚みによっても食感が変わるのがれんこん。それも計算に入れるといいですよ♪
水に浸ける
一番手軽なアク抜き方法は、水に浸けるだけ。まずは表面の薄皮をピーラーでむいていきましょう。
料理に合わせてカットしたら……
ひたひたになるくらいの水にさらします。あまり長時間浸けておくと栄養も流れ出てしまうので、5~10分程度にします。
ただ水に浸けるだけですが、これだけでも変色はかなり抑えられます。上品な薄味に仕上げたい煮物などには、この方法で十分。
ほっくり感のある仕上がりにできるので、煮物だけでなく天ぷらなどにもオススメ。
酢水に浸ける
一般的なれんこんのアク抜きは酢水に浸ける方法ですよね。お酢の力で色をより白くしてくれます。これも化学反応。500mlの水にお酢を小さじ1~2くらい混ぜて、酢水を用意しておきましょう。
切ってすぐに酢水に浸けます。浸ける時間は5分程度でOK。お酢はでん粉の働きを抑えるため、シャキシャキとした食感がUPします。ほっくり感やねっとり感は弱まるので、その食感がほしい場合には向きません。
れんこんのきんぴらなど、シャキッとした食感を楽しみたい料理には適しています。手軽で色もきれいに保て、ほとんどのれんこん料理で使えるアク抜き方法です。
酢水でゆでる
酢水の力をパワーアップさせて短時間で効果を出すのが、さっとゆでてしまう方法。500mlの水を沸騰させ、お酢を小さじ1~2加えて、カットしたれんこんを1~2分ゆで、すぐにざるにあけて冷まします。軽く茶色くなったものも、これで白く戻ったりします。ゆで時間が長くなると食感が悪くなるので注意。
食感がいいので、酢の物やサラダに最適です。
レモン水に浸ける
お酢と効果はほぼ同じですが、レモン水のほうがより白くなります。水500mlにレモン汁小さじ1程度を混ぜて、カットしたれんこんを浸けます。時間は30分程度で、かなりキレイな白色に。
レモンの割合によっても変わるとは思いますが、レモン水でアク抜きしたものが一番白くなりました。その分、でん粉や栄養も抜けてしまい、時間も一番かかります。
手毬寿司やちらし寿司の飾りにするなら、この白さがイイですよね。
ちょっと特別なお祝い御膳などに使うなら、見栄えが一番よく仕上がるレモン水でのアク抜きがオススメです。
重曹水に浸ける
山菜などのアク抜きに使われる重曹も、れんこんのアク抜きでも使うことができます。重曹の繊維をやわらかくする力で、アクが抜けやすくなります。
水500mlに対し、重曹は小さじ1/2程度。よく溶かしてからカットしたれんこんを浸けます。
浸け時間は10分程度。こちらの方法は、汚れは落とすけれど白くするにはパワー弱め。色を重視するれんこん料理には向きません。重曹自体に苦味があるので、浸けた後しっかり洗い流してから使いましょう。
重曹にはやわらかくする力があるので、重曹水で下ゆでして和え物にしたり、アク抜きしてから煮物に使ったりすると◎
れんこんレシピ
れんこんとチキンのパセリバター醤油炒め
パセリとにんにくを混ぜたパセリバターを使って、れんこんと鶏肉のガッツリ系おかずに。ガーリック×バター×しょう油の間違いない組み合わせに、パセリがアクセントとなって爽やかさをプラス。カレー粉を足したり、ケチャップを加えてみたりしても◎。調味料によってはアク抜きしなくてもOKです。
材料(4人分)
・れんこん……200g
・鶏もも肉……2枚
・コーン……100g
・パセリバター……50g
・しょう油……大さじ1
・パセリ(仕上げ用)……適量
・水……500ml
・酢……小さじ1~2
パセリバター材料
・パセリ……20g
・無塩バター……100g
・にんにく……1片
・塩……小さじ1/2
・こしょう……適量
バターを室温に戻してやわらかくし、みじん切りにしたパセリとにんにく、塩、こしょうを混ぜるだけ。肉でも魚でも野菜でも合う万能さ。作り置きしておくと、とっても重宝します♪
作り方
① れんこんを1cm幅の半月切りにし、酢水に浸してアク抜きする。
② 鶏肉を食べやすい大きさに切る。
③ フライパンにパセリバターを入れて溶かし、鶏肉を焼く。
④ れんこんを加えて炒める。
⑤ コーンを加えて炒め、仕上げにしょう油を流し入れて絡める。
⑥ 刻んだパセリをふりかけて完成。
レンコンとベーコンやキノコを、パセリバターで炒めただけでもおいしいです。レンコンのシャキッとした食感も味わえます。
れんこんのツナマヨコーンサラダ
シャキシャキ感がおいしいれんこんサラダです。ツナマヨコーンと水菜を加えて、満足感のあるサラダにしました。水菜の代わりにブロッコリーにしたり、にんじんを加えて彩りをUPさせたりしても◎
材料(4人分)
・れんこん……100~150g
・ツナ缶……1缶
・コーン……40g
・水菜……20g
・マヨネーズ……大さじ2
・ブラックペッパー……お好みで
・水……500ml
・酢……大さじ1/2
作り方
① 鍋に水を入れて沸騰させ、酢を加えてから、薄く輪切りにしたれんこんを1~2分ゆでて水を切る。
② 冷ましたれんこん、ツナ、コーン、4cm幅に切った水菜、マヨネーズを和える。
お好みでブラックペッパーをふりかけてくださいね♪
れんこんのキムチチーズ焼き
れんこんにキムチとチーズをかけて焼くだけ! あと一品欲しいときにも簡単にできるのでオススメです。
材料
れんこん、キムチ、とろけるチーズ、海苔 (分量は適当でOKです!)
作り方
① れんこんを1cm幅の輪切りにして水に浸けてアク抜きする。
② キムチとチーズをのせてグリルやトースターで焼く。
③ 細く切った海苔をのせる。
※グリルパンがあれば、そのまま焼いて食卓まで置けるのでオススメです。無い場合は耐熱容器などを利用してもイイですね。
キムチチーズのほかに、ピザソースとチーズ、ジェノベーゼソースとチーズなど、味を変えてもOK。我が家の魚グリルでは10分程度焼きましたが、れんこんはシャキッとした食感のまま。加熱時間が長くなれば、ほくほくした食感にもなります。
まとめ
れんこんは空気や鉄に触れると変色する特徴があるため、白い色を活かしたい場合はアク抜きをする必要があります。
ほとんどの場合は水や酢水に浸けるだけで簡単にアク抜きすればOK。より食感をよくするためには酢水を沸かしてゆでたり、白さをUPさせるためにレモン水に浸けたり、方法を変えることで、料理や好みに合わせて最適の状態にできます。
ぜひ試してみてくださいね♪