妊娠中に乗った満員電車、勇気ある女性の行動がうれしくて。 #「ありがとう」を伝えたい
電車には妊婦さんや高齢者、体の不自由な人を優先する優先席が設けられていますが、必ずしも譲ってもらえるとは限りません。妊娠中に乗った満員電車で席が空かず、しばらく立っていたというAさんですが……。
妊娠中、満員電車で立ちっぱなしに……
妊娠初期の頃、仕事帰りの夫と待ち合わせるため、電車で夫の会社の最寄り駅まで向かいました。
帰宅ラッシュの時間帯は避けたのですが、電車遅延があり車内は満員状態。優先席も会社員らしき人たちで埋まっています。
カバンにマタニティマークをつけていましたが、まだお腹もそれほど大きくなっていなかったので気づく人も少なかったのかもしれません。
壁際に寄りかかるスペースもなく、私はしばらくの間つり革につかまって立っていました。
よみがえる苦い思い出
マタニティマークをつけていたものの、正直、私はそれほど席を譲ってもらうことを期待してはいませんでした。
というのも、昔私が学生だったとき、同じように混雑した電車で妊婦さんを見つけ、席を譲ろうと声をかけたことがありました。そのとき、妊婦さんに「え、別にいいです」と愛想なく断られ、ひとり恥ずかしくなってしまった経験を思い出していたのです。
人に声をかけるのは勇気がいるもの。
だからこの電車でも声をかけてくれる人はいないだろうし、あきらめて立っていよう。
そう思ったとき、目の前に座っていた女性がすっと立ち上がりました。
声をかけてくれた女性の勇気に感謝
「あの、よかったらここどうぞ」
女性はそう言うと、さっと席を空けてくれました。
私は、思わぬ声がけに驚いたものの、妊娠して初めて席を譲ってもらったことがうれしく、思わず大きな声で「ありがとうございます! 助かります!」と言い頭を下げました。なにより、断られる可能性があるのに声をかけてくれた女性に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
人に声をかけるには勇気が必要。でもその勇気で助かる人がいるかもしれない。
私も昔の経験から人に声がけする勇気を失っていましたが、この日以降、困っていそうな人には積極的に声をかけるようにしています。
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※本記事は、編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています。
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