#古坂大魔王のモヤズバッ! Vol.25 家族間で何度も風邪をうつしあってループ。早く抜け出すためにはどうすればいい?
お笑い芸人や音楽プロデュース、テレビ番組のMCなど、多忙な毎日を送りながら、2児のパパとして育児に奮闘する様子をSNSで積極的に発信している古坂大魔王さん。同じように育児や夫婦関係のことで悩んでいるパパ・ママのお悩みに、ズバッと切り込みます。
今回のお悩み
nonokamamaさん(41歳/アパレル・繊維/販売職・サービス系)
今年に入ってから、何度も何度も家族で発熱をともなう風邪をうつしあっています。そのたびに、またかまたかと肩を落とすばかりです。いい加減、心配になってしまいます。早くこのループから抜け出したいのですが、何かよいアイデアはありますか?
古坂さんの回答
うちもまったく同じ状態です
あ〜これは本当に心が折れますよね。実は、うちも2023年はまったく同じ状態で、すごく困っていました。これまでに家族揃って8回くらい感染症にかかっていて、先日2回目のアデノウイルスがやっと治ったところです。
風邪を3回、ヘルパンギーナを1回、手足口病を1回、インフルエンザを1回、アデノウイルス2回。アデノウイルスに立て続けに2回もかかるとは思いませんでした。型が違ったみたいで1回目は頭痛、2回目は結膜炎がひどかったです。本当に参りました。
小さい子って、お互いに適度な距離をとったりできません。だから保育園や幼稚園で、どうしたって感染症をうつし合ってしまいます。仲良しの友だちとはくっつき合うし、口に入れたオモチャを貸し借りしたり、よだれのついた手で触り合ったりしてしまいますから……。
しかも、乳幼児は家庭内でも隔離しておくことはできません。だって「ママ〜」「パパ〜」とくっつきに来ちゃいますからね。体調が悪ければ悪いほど機嫌が悪くなり、甘えてきます。距離を取ることができない親も、やっぱりうつってしまうわけです。
もちろん、こまめに手洗いをしたり、人混みではマスクをしたり、誰かが感染したら食事時間をずらしたり、なるべく別室に隔離したりとか工夫の仕方はありますが、やっぱり万全ではありませんよね。
対応策を考えておくしかない
結論として、子どもが感染症にかかることを、また親にうつることを完璧に防ぐのは絶対無理です。でも、実はできることはあります。
たとえば、雨の日に雨に濡れない方法ってないですよね。でも傘やカッパを用意しておけば、濡れる範囲を最小限にすることができます。それと同じように、前もって「子どもが感染症にかかったらどうするか」を考えておけばいいんです。
まず、おすすめなのは、病児保育を調べて利用できるようにしておくこと。事前登録が必要なところもあるので、平時に調べて申し込んでおくといいと思います。なかには小児科クリニックが運営している病児保育もあり、安心して預けることができます。
それから病児専門のシッターサービスもいいですね。この場合、少し価格が高いのが難点ですが、子どもが慣れた自宅で過ごせるのがメリットだと思います。
もしかしたら、「仕事の時給よりも病児保育代のほうが高いから……」と躊躇してしまうことがあるかもしれません。でも、今だけの収支で考えるのではなく、5〜10年先の仕事やスキルまで総合的に考えて利用するのがおすすめです。
あとは夫婦どちらかの親が近くにいる場合は、子どもをみてもらうという手もあると思います。でも、やっぱりうつしてしまうリスクがありますね。
親だって体調不良時は休もう
そのほか子どもの調子が悪そうなとき、疲れているときには無理をさせず、早めに寝かせる。また症状を悪化させないよう早めに欠席するのも方法です。無理に通園・通学させないほうがかえって早くよくなることもあると思います。
またテレワークに切り替えて、子どもをみながら自宅で仕事できるといいですよね。とはいっても、子どもって風邪をひいていても発熱していても元気なので、なかなか仕事が進まないかもしれません。僕も自宅で子どもをみながら曲を作るというのは難しいです。
上記のような手段が取れないとき、親自身も体調が悪いときは、もう思い切って休むしかないと思います。実際、新型コロナが流行したときは「休まないと!」という風潮だったはず。風邪だろうとなんだろうと、無理するのはよくありません。
そうこうするうちに、子どもも免疫がついてきて、少しずつ感染症にかかりにくくなっていくと思います。だから、将来への投資だと思うのが一番です。
冒頭に書いた通り、2回目のアデノウイルスにかかった子どもをかかりつけの小児科に連れていったとき、先生が言いました。「感染症にかかるたびに子どもの免疫は強くなっていますよ。……そう思わないとやってられないですよね」と。その通りです。
もう少しの間の我慢だと思って、一緒にがんばっていきましょう!
今回の結論!
古坂大魔王さんプロフィール
1973年7月17日生まれ。青森県出身。1992年にお笑い芸人「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。現在は、芸人、音楽プロデューサーのほか、文部科学省・CCC大使、総務省・異能vation推進大使を務めるなど、マルチな才能を活かして活躍中。2児の父。NHK Eテレ『すくすく子育て』をはじめ、多数のバラエティ・情報番組に出演中。プロデュースするピコ太郎の公式YouTubeチャンネル内に幼児向けコンテンツ「ピコスタキッズ」を開設した。
ピコ太郎のYouTubeチャンネル『-PIKOTARO OFFICIAL CHANNEL-"PIKO ST KIDS"』
Twitter @kosaka_daimaou
(取材・文:大西まお、撮影:天田輔[インタビュー]、佐藤登志雄[タイトル・結論]、編集:マイナビ子育て編集部)