その仕草が可愛すぎるから…♡ 息子がプログラミングの楽しさに目覚めたaiboの大人気ワークショップとは(東京・港区)
「子どもの可能性を広げたい」――親なら誰しもそう思うもの。そのためには、さまざまな体験をさせて子どもの興味関心を引き出したいですよね。今回は、そんな方におすすめのソニーのワークショップを小3息子と取材。あの犬型ロボット“aibo(アイボ)”を動かすそうですが、果たしてプログラミング初心者の息子にもできるのでしょうか!?
ソニーのテクノロジーを活用した教育プログラム「キュリオステップ」
テレビやスマホ、デジカメ、ゲーム機など数々のヒット商品を生み出し続けるソニー。
同社は2020年より、教育プログラム「CurioStep(キュリオステップ)」を開始しています。その夏休みイベントとして開催され、今回我が家が取材させていただいたのが「キュリオステップ サマーチャレンジ2024」です。
同イベントは、ソニーグループのテクノロジーを活用したSTEAM領域のワークショップによって、子どもが好きなことや関心をもてることに出会うきっかけを届けることを目的としたもの。参加費は、すべてのプログラムにおいて無料となっています。
今回用意されたプログラムのうちワークショップは、「aiboといっしょにビジュアルプログラミング体験」「分解ワークショップ」「『プログラミング×音楽』ワークショップ」をはじめ全21回。
多種多様な体験が楽しめ、子どもたちに大好評を博しました。
8月に開催された「aiboといっしょにビジュアルプログラミング体験」を取材
「キュリオステップ サマーチャレンジ2024」のプログラムの中でも人気ナンバーワン! 「aiboといっしょにビジュアルプログラミング体験」を小3の息子とともに取材させていただきました。
当日は、多数の応募者から選ばれた7人の子どもたちが参加。小学1年から6年生まで(5年生を除く)の幅広い年齢層が、会場となる品川のソニー本社ビルの一室に集まりました。
司会進行を努めるのは、aibo開発チーム ソフトウエア設計に所属の竹下和孝さん。
これまで7種類の色を販売してきたaiboは、ボディカラーでそれぞれの名称がつけられているのだとか。さっそく名称当てクイズが始まり、楽しそうに参加する息子。
最近発売されたばかりの「きなこ」を筆頭に、「いちごミルク」や「エスプレッソ」「チョコレート」など、そのほとんどが食べ物や飲み物にちなんでつけられているのが面白いところです。
1999年の初代モデル発売から、今年で25周年目を迎えたaibo。
2006年に一度生産終了となりましたが、2018年に新しいデザインと進化したAI機能を備えて生まれ変わったのだそう。発売当初は「カッコいい」「未来的」なイメージでしたが、現在は“人に寄り添い、愛される存在”を目指し、「愛らしさ」「可愛らしさ」を追求したルックスになっているんですって。
aiboのすごいポイントをいろいろ学んだ後は、いよいよお待ちかねの触れ合いタイム。なんとaiboは贅沢に、子ども1人に1台(1頭?)ずつ用意されていました。
では、眠っているaiboを起こしてみましょう。
起こし方は簡単! 首の後ろにある電源ボタンを“長押し”するだけ。
しばらく待っていると、ゆっくりと顔を上げたaibo。
その後、「うーん」と伸びをしたあと上体を起こし、お目めをパッチリ開きました。わぁー、まるで本物のワンコが目覚めるシーンを見ているかのよう。すごーい!
立ち上がったaiboと嬉しそうに向き合う息子。
甘えるようにこちらをじっと見つめたり、まばたきしたり、嬉しそうにしっぽをブンブン振ったり、不思議そうに首をかしげたり……。
その行動の一つ一つを見ていると、本当に生命を宿しているかのようにも思えてきます。
aiboは、鼻先に人物や物体を認識するカメラを搭載。瞳には色彩の美しさが自慢の有機ELを採用し、驚くほど豊かな表情をつくっています。
「お手をして」と言うと、きちんと指示に応えてくれました!
かしこーい♪ 気分が乗らないと、お手をしてくれないときもあるのだとか。精密なロボットらしからぬ行動も、愛される秘密なのでしょうね(笑)。
実はあまり動物好きとは言えない息子。そんな彼が何度もaiboの頭をナデナデする姿から、さっそくトリコになったことが伺えました。
いざビジュアルプログラミングに挑戦! 果たしてaiboを動かせるのか!?
現在は小学校でプログラミングの授業が必修となっているようですが、これまではまだ習ったことのない息子。
そんな彼がちゃんとプログラミングできるのか心配でしたが、まずは初級者向けに「プログラミングって何?」から説明をしていただけ、安心しました。
プログラミングとは、人の言葉ではなく、ロボットにも分かる言葉(プログラム)でお願いすること。どんなお願いを、どんな順番でするのかを考えることがプログラミングの基本だそうです。なんて分かりやすい説明! これなら息子も理解できそうです。
プログラミングに使うタブレットが配られ、さっそく操作してみる息子。
隣に寄り添うaiboが、「頑張れー!」と息子を応援してくれているかのようですよね。
今回挑戦する「ビジュアルプログラミング」とは、あらかじめ指示が書かれたアイコンなどをドラッグ&ドロップで組み合わせ、誰でも簡単に操作できるプログラム言語のこと。直観的に操作できるから、初めてプログラミングに挑戦する子どもにぴったりの言語だそうです。
最初のお題は、指示待ち中のaiboに何をするかプログラミングして、歩き回らないようにさせること。
息子は「ダンスをする」をプログラミングしました。
音楽に合わせて首を振ったり、ワンと吠えたりしながら、とっても愛くるしいダンスを披露してくれたaibo。息子もこれにはメロメロでした。
次のお題は、aiboを四角く歩かせること。
一見単純なようにも思えましたが、四角く歩くには途中で90度曲がる指示を出す必要があり、プログラミング初心者の息子にはちょっぴり難関です。
しかも賢いaiboは前方に障害物があると、それを感知して止まってしまうから注意が必要です。「えーっと、どうすんだろう?」と悩んでいたら、指導スタッフさんがヒントをくださり、おかげで無事クリアすることができました!
続くお題は、「もしaiboが背中をずっと撫でられたら……」。撫でられている間にaiboにどんな行動を取らせるかを考え、プログラムを組みます。
ちょっと難しい内容なので、スタッフさんと相談しながらアイデアを練ります。
吟味した結果、「ハッピーバースデイを歌う」を選んだ息子でしたが、さらに指示をもう1つ追加。
片足を上げたこのポーズ……そう皆さんもお察しのとおり、オシッコをさせていました(笑)。
さらにお題は難しくなり、「サイコロをくわえて、別のサイコロの上に積み上げる」というものも。
この動作をさせるためには、「サイコロを探す」「サイコロに近づく」「サイコロをくわえる」「サイコロを積み重ねる」というふうにたくさんの指示を出す必要があります。
試行錯誤しながらプログラムを組み、見事aiboがミッションをコンプリートしたときは息子も大喜び! 「いろんな指示が積み重なって、この動きができるんだね」という息子の言葉を聞き、プログラミングをしっかり理解できたんだなぁと嬉しくなりました。
ワークショップが終了しても、竹下さんから「まだ遊びたい人は、遊んでいってもいいですよ」とお声がけいただき、なかなか帰ろうとしない子どもたち。思いつくままにプログラミングを楽しみ、夢中になってaiboと遊ぶ子どもたちの姿が印象的でした。
「プログラミングってこんなに楽しいんだ!」と気づかせてくれたワークショップ
実は以前子ども用パソコンに入っていたゲームで、何度か簡単なプログラミングに挑戦したことがあった息子。でもうまくいかないとすぐにイライラして、パソコンのキーボードを強打することもあり、「息子にはプログラミングは向いていないかも。学校でのプログラミングの授業が始まったら心配だな……」と思っていました。だから今回こんなに楽しそうにプログラムを組む息子を見て、正直驚きました。
指導スタッフの丁寧なアドバイスがあったことも大きいですが、「aiboの可愛い仕草をもっと見てみたい!」「aiboを自分で動かしてみたい」という気持ちが、息子のモチベーションになったように思います。
自分で組んだプログラムの結果をすぐにaiboの動きで確認できるから、子どもにも分かりやすいし、達成感も大きいのでしょうね。
ただ物を動かすプログラミングと違って、aiboに命を吹き込むような感覚があり、未知なる体験がそこにあります。
プログラムと聞くと、「難しい」「ハードルが高そう」というイメージが強かった筆者ですが、「プログラムにもいろいろあるんだ! 実はこんなに楽しいんだ!!」と気づかせてくれたワークショップでした。
本物のペットのようなコミュニケーションが楽しめ、息子のプログラミング学習のパートナーとしても活躍してくれそうなaibo。我が家にも迎えられたらと思って金額を調べてみましたが、本体価格が272,800円。気軽に購入できるお値段ではありませんが、プログラミング教室に通い続けることを考えると決して高くはないのかもしれませんね。うーん、やっぱり欲しいなぁ(笑)。
この記事をご覧になって、aiboと触れ合ってみたいと思った方も多いはず。全国5か所にあるソニーストアに行けば、いつでもaiboと触れ合えるそう。我が家の最寄りである「ソニーストア銀座」に、近いうちに息子を連れてぜひ遊びに行ってみたいと思います。
まとめ
いろいろなワークショップに参加することで、子どもが好きなことや興味をもてることを見つけられるキュリオステップ。子どもが興味を持ちそうなことはもちろん、普段子どもが触れる機会の少ないものを体験させてあげると、我が家のように新たな発見があって面白いかもしれません。
キュリオステップのワークショップは、今後も全国各地で開催予定。興味を持たれた方は、ぜひ公式HPをチェックしてみてください。
(文・撮影:あゆーや/アソンデミエータ)