玉ねぎはいつから離乳食OK?食べやすくするコツとおすすめのレシピ【管理栄養士監修】
玉ねぎは、苦手な赤ちゃんが多そうなイメージがあるようですが、じっくり加熱することで甘さが増すので、調理の仕方によってはお子さんの好きな味になる野菜です。離乳食期に適した玉ねぎの切り方や加熱するときのコツ、玉ねぎペーストのレシピなどを管理栄養士が解説します。
玉ねぎを使った離乳食の進め方は?
初期は無理しなくてもOK
玉ねぎは離乳食の中期から与えるのがおすすめです。初期でも食べられますが、裏ごししてなめらかにすることが必要になります。後期や完了期になるにつれて、切り方の幅も広がっていきます。
無理して食べさせなくてOK! もし食べさせるのであれば、茹でてから裏ごしします。
中期の調理
粗みじんにして(要加熱)。
後期の調理
スライスなどでも食べられます(要加熱)。
完了期の調理
いろいろな大きさのものが食べられるようになりますが、クタクタに茹でたほうが辛みがなく食べやすいです。生で食べるのはまだ避けましょう。
■ワンポイントアドバイス■
玉ねぎの離乳食、調理のポイント
玉ねぎの辛みを抑える切り方のコツ
離乳食や幼児食などの時期には、玉ねぎの辛みが気になることも。茹でるときなどに、一度繊維を断ち切ってから調理をすることで、独特な辛みを抑えることができます。
繊維を断つ切り方
玉ねぎの繊維は、根←→茎の方向に通っています。この方向に対して垂直に包丁を入れ、繊維を断つように切ることで、細胞が壊れて辛み成分が残りにくくなります。
加熱を長くすることで甘さが出る
玉ねぎは加熱時間が短いと辛みがあって食べにくいことがあります。
炒めてから煮ると、辛みも少なくなり甘さが引き立ちます。「粗みじん」「スライス」などの切り方だけにとらわれず、加熱はなるべく長めにするといいでしょう。
ただし、炒める際の「焦げ」には注意しましょう。焦げると苦みが出てしまいます。
玉ねぎを電子レンジで調理できる?
玉ねぎは、電子レンジでも簡単にやわらかくすることができます。
<電子レンジ加熱の手順>
① 玉ねぎは半分に切り、繊維を断ち切るように横方向の薄切りにする
② 耐熱容器に①をいれ、軽くラップをして電子レンジ(600w)で3分ほど加熱する
玉ねぎの離乳食の冷凍方法
冷凍するときは、そのまま薄切りのままでも冷凍する方法と、ペーストにしてから冷凍する方法があります。
薄切りのまま冷凍する方法
生のまま薄切りにして、そのままジッパー袋に入れて空気を抜き、冷凍します。一緒ににんじんの千切りなども入れると、ミックス野菜になるので、ちょっと足りないなというときにもさっと使うことができて便利です。薄切りでは赤ちゃんが食べにくいというときには、調理後に細かく切ってもいいですし、最初からみじんぎりで冷凍してもいいでしょう。
解凍するときは、そのまま鍋に入れます。特に解凍の工程は要りません。
ペーストにしてから冷凍する方法
玉ねぎのペーストを製氷皿に大さじ1程度ずつ入れて、 冷凍しておきます。
解凍するときは、1つあたり電子レンジ(600Wで20-30秒程度加熱します。
川口先生おすすめ!玉ねぎの離乳食レシピ
玉ねぎのペースト|離乳初期
玉ねぎいは甘いので実は赤ちゃんも大好き!たくさん作って冷凍しておくと便利ですよ。
■材料(約6-8回分)
・玉ねぎ 100g
■作り方
① 玉ねぎは皮をむいて、根と上を切り取ってくし形に切り、ひたひたの水(分量外)とともに鍋に入れる
② 玉ねぎがとろとろにやわらかくなるまで加熱し、ブレンダーやこし網などで裏ごしにする
玉ねぎとツナの煮物|離乳中期
・玉ねぎ 20g
・ツナ(水煮缶) 大さじ1
・だし汁 50ml
・片栗粉 小さじ1/2
・青のり 少々(お好みで)
■作り方
① 玉ねぎは皮をむいて、みじん切りにする
② 鍋にだし汁を沸かし、玉ねぎを入れてやわらかくなるまで煮たのち、ツナを加え、水溶き片栗粉でとろみをつける
■ワンポイントアドバイス■
玉ねぎのミルク煮|離乳後期
■材料
・玉ねぎ 約20g(1/10個程度)
・粉ミルクを溶かしたもの 100ml
※粉ミルクを溶かす際は、一度沸騰させた70℃以上のお湯を使いましょう。
■作り方
① 玉ねぎは繊維を断ち切るように薄切りにし、軽く炒めてから水をひたひたに入れて煮る
⓶ 玉ねぎがクタクタにやわらかくなったら煮汁を捨て、溶かした粉ミルクをいれて加える
※計量した煮汁(70℃以上)を使って粉ミルクを溶かしてもOK
まとめ
玉ねぎは加熱をすることで甘さが出るので、幅広いメニューに取り入れられる野菜です。離乳初期から無理に食べさせなくてもいいですが、繊維を断つように切るとやわらかくなりやすく、辛みも抜けますよ。
また、煮る前に炒めると、甘さが引き立ちやすくなるでしょう。無理なく、じっくり煮込めそうな時には是非試してみてくださいね。
(文・写真:川口由美子先生)