【医師監修】妊娠超初期に下痢は起こる?その理由と流産などへの影響
妊娠したことがわかるかわからないくらいの超初期に、お腹がゆるくなったり下痢になることがあります。妊娠超初期に下痢になるのはなぜでしょうか? 下痢になる理由や、妊娠にどんな影響があるのかお伝えします。
<体験談>妊娠超初期に下痢はあった?
妊娠超初期や初期、下痢に悩まされたことがあるか、出産経験のある人に聞いてみました。
生理予定日やその前に下痢が……
いつもは便秘気味なのに下痢に
結構ひどい下痢があった……
◆アンケート情報 2021年9月23日~2021年9月30日 調査対象:マイナビニュース会員、既婚女性 調査数:381名の結果から抜粋
調査方法:インターネットログイン式アンケート
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※ここで紹介した方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。
妊娠超初期に下痢になる主な2つの理由
妊娠超初期に下痢になることがあるのはなぜでしょうか?
1. ホルモンバランスの変化で胃腸の動きが不安定に
妊娠すると、女性ホルモンの1つ「プロゲステロン」が増加して、胃腸のぜん動運動を担う平滑筋がゆるむため、胃腸の働きは不安定になります。
そのため、下痢や便秘が起こりやすくなります。
2. 自律神経が乱れた可能性も
女性ホルモンの分泌が変わると、自律神経のバランスも乱れるため、さらに下痢が起こりやすくなります。
また、つわりで食べられるものが限られてしまい、冷たい食べ物や飲み物を摂り過ぎたために下痢になる人もいます。その他、脂っこい食べ物、味付けの濃い刺激の強い食べ物を食べ過ぎて下痢を起こすこともあります。
妊娠超初期の下痢はいつ起こる?
妊娠超初期の下痢が起こるのはいつごろでしょうか? おおよその目安を知っておきましょう。
超初期とは生理予定前のこと
「妊娠超初期」は、受精卵が着床して妊娠が成立する妊娠3週ごろまでの期間を指す言葉です。医学用語ではなく、一般的な呼び方です。なお、妊娠3週は生理予定日の前週に当たります。
このころはまだ妊娠検査薬を使うにも早すぎる時期なので、妊娠したことにまだ気づかず、単に突然お腹を壊したと思う人は多そうです。このあと妊娠に気づくことで、あの時の下痢は妊娠超初期のせいだったのかも、後から気づくのではないでしょうか。
妊娠超初期の下痢の影響は?流産になる?
妊娠超初期の下痢は、妊娠の経過に影響するのでしょうか?
下痢だけで流産が起こるとは考えにくい
通常の下痢をしただけでは、流産を起こすことはありません。
お腹が落ち着くまでは冷たいものや脂っこい食べ物、味の濃い刺激的な食べ物は避けて、お腹に優しいものを摂るようにしましょう。
ひどい/続く場合は受診して
下痢が続いたり、ひどい下痢を起こした時はかかりつけの産婦人科や内科に、「妊娠の可能性がある」または「妊娠中である」ことを伝えて相談しましょう。
ウイルスや細菌による感染症、消化器疾患、甲状腺機能亢進症などの病気で下痢を起こしている可能性もあるからです。
大量の出血や腹痛などがある場合は要注意
下痢とともに性器から生理の時より多い出血も見られたり、ひどい腹痛などもある場合は、流産や異所性妊娠(子宮外妊娠)の可能性があります。
この場合もできるだけ早く受診してください。
妊娠超初期の症状と妊娠の有無の見分け方
妊娠超初期には下痢以外にも、どんな症状が起こりやすいのでしょうか? 妊娠の見分け方とともに説明します。
妊娠超初期にみられるさまざまな症状
妊娠すると下痢以外にも次のような症状が起こることがあります。
おりものが増える
妊娠すると女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が増えるため、粘液が多く分泌されておりものが増えていきます。ただし、個人差が大きいのであまり変化がない人もいます。
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妊娠超初期のおりものについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠超初期はおりものも変わる?
関連記事 ▶︎妊娠超初期におりものが少ないこともあるの?量や色の変化
乳房が張る、傷む
ホルモン分泌が変化することで、乳房の張り、乳房の先の痛み、乳輪の黒ずみなどが起こることがあります。
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妊娠超初期の胸の張りについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎胸の張りは妊娠超初期だから? 生理前症状と見分ける方法
つわりがある
つわりは妊娠5~6週ごろから始まり、8~10週ごろにピークとなり、12週ごろから症状が落ち着いていく人が多いですが、妊娠超初期からつわりが始まる人も中にはいるかもしれません。
つわりの症状は、吐き気やおう吐、だ液が出るなど、個人差があります。
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妊娠超初期のつわりについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎つわりは早くていつから?生理予定日前の吐き気の原因と軽減方法
食欲、味覚、嗅覚が変わる
食欲がなくなる、食欲が増す、味覚や嗅覚が変わるといったことも起こることがあります。
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妊娠初期の食欲について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠初期に食欲が減る・増えるのはなぜ?原因と対処
おしっこが増える
妊娠すると体内の水分が増え、おしっこの量が増えていきます。さらに子宮も大きくなって膀胱が圧迫されるため、おしっこの回数が増えやすくなります。
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妊娠初期の頻尿について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎頻尿は妊娠初期症状?妊娠超初期かもと思ったら確認すべきこと
便秘になる、おならが増える
妊娠で女性ホルモンの分泌が変化すると、下痢になりやすくなりますが、反対に腸の動きが低下して、便秘になったりおならが出やすくなることもあります。
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妊娠初期の便秘について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠初期の便秘に試したい! 4つの対策
眠気やだるさ、つかれやすさを感じる
女性ホルモンの分泌が増加すると、眠気やだるさを感じたり、つかれやすくなることがあります。
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妊娠超初期の眠気について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎生理前に眠いのは妊娠初期? 妊娠超初期の症状・兆候とは
微熱が出たり風邪っぽくなる
妊娠すると基礎体温が高いままの状態が続くため、熱っぽく感じたり風邪になったと思う人もいます。
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妊娠初期の体温について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠初期の体温はどうなる? 基礎体温の変化と心配な発熱
むくむ
妊娠すると女性ホルモン「プロゲステロン」の分泌が増すため、体内の水分量が増えてむくみやすくなります。
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妊娠中のむくみについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠中はむくみやすい!?妊婦の注意したいむくみは?
イライラ、落ち込みやすくなる
妊娠すると感情の変化が大きくなり、イライラしたり落ち込んだり、うつ状態になる人もいます。その一方で快活になる人もいます。
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妊娠超初期のイライラについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠超初期にイライラしやすい理由とは
頭痛がある
妊娠したことでホルモン変化や心身のストレス、疲労、緊張などが起こり、頭痛を起こす人もいます。
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妊娠超初期の頭痛について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎頭痛は妊娠超初期の兆候?薬の服用や対処法
めまいがする
妊娠すると、血管を拡げたり収縮させる神経の働きが不安定になって、立ちくらみやめまいが起こりやすくなります。また、つわりで食事の量が減ったために低血糖になって、めまいを起こす人もいます。
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妊娠超初期のめまいについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠超初期にめまいは起こる?妊娠すると起こりやすい症状とは
腰痛になる
妊娠すると分泌され始める関節をゆるめるホルモンの影響や子宮が大きくなり始めることで、腰痛になりやすくなります。
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妊娠超初期の腰痛について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠超初期は腰痛が起こる?妊娠の兆候と痛みへの対処法
どれも必ずあるわけではない
ただし、ここまでで紹介した妊娠超初期に起こることがある症状には個人差があります。何の症状も感じない人も入れば、様々な不調を起こす人もいます。
少し待ってから妊娠検査薬で検査しよう
妊娠超初期は、妊娠検査薬を使うにはまだ早すぎる時期です。通常の妊娠検査薬は「生理予定日の1週間後以降」、早期妊娠検査薬でも「生理予定日から」の使用が推奨されています。検査時期があまり早すぎると、正しい判定が出ません。
上記の症状の中に思い当たるものがあって、妊娠したかな?と感じたら、妊娠検査薬を使える時期にチェックしてみましょう。妊娠判定が出たら、産婦人科で正常妊娠かどうか診てもらうことも大切です。
まとめ
妊娠するとホルモン分泌が変わり、自律神経が乱れやすくなるため、下痢になることがあります。ただし下痢が長く続いたり、激しい下痢になったり、大量の出血や下腹部痛などの症状も見られる場合は病気の可能性もあります。その場合は必ず医療機関で診てもらいましょう。
妊娠超初期には下痢以外にも、おりものの増加、乳房のハリや痛み、つわりなど様々な症状が起こりやすくなります。その一方で、自覚症状が特にない人もいます。
妊娠超初期に下痢に気づいたら、少し待ってから妊娠検査薬を使ってみましょう。それで陽性であればやはり妊娠の影響で下痢をしていた可能性があります。陽性が出たら、超音波検査で妊娠を確定してもらうために産婦人科を受診してくださいね。
(文:大崎典子/監修:窪麻由美 先生)
※画像はイメージです
※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます