親の「よかれ」が逆効果に!? 子どもが食べ物を嫌う理由って?『楽しく食べる子に変わる本』Vol.1
偏食がひどい、座って食べない、少ししか食べないなど、子どもの食事には悩みがつきもの。料理研究家・上田淳子さんの著書『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』(日本文芸社)から、今すぐ実践できる毎日の食事のアドバイスを連載形式でご紹介します。
子どもが食べ物を嫌う理由
子どもが「食べない理由」は必ずあります。だとしたら、その理由を知りたくなるでしょう。
私の教室にいらっしゃる、子どもの好き嫌いに悩むお母さんたちに聞いたところ、食べたくない主な理由はだいたい次の10項目くらいになりました。
でも、ご安心ください。すべてに解決法はあります。苦手な理由さえわかれば、その原因を排除することで、あっけないほど食べられるようになるものです。
野菜の青臭さがイヤなら、ニンニクやバターで香ばしく炒めると食べられるようになります。野菜の筋がイヤなら、くたくたになるまで煮れば大丈夫。つぶつぶした食感がイヤなら、とろみをつけたら食べられるようになります。
ちなみに、ナスの色が怖いといったわが子は、ナスの皮をむいてカレーに入れたときには抵抗なく食べていました。
方法はいろいろあります。
子どもの嫌いな食材を、小さく刻んだり、つぶして混ぜ込んだりしても子どもには案外わかるものです。ならば真っ向勝負でいきましょう。
子どもの「嫌いな理由」を一つひとつクリアしていけば、食べるようになります。つぶす・刻む・隠す以外のアプローチを知ってほしいと思います。
よかれと思ってしたことが......
少しでも食べてほしくて、よかれと思ってしたことが、子どもが気に入らなくて大騒ぎ、という失敗はよくありました。つぶす・刻む・隠す以外のアプローチを考えつかなかった頃のことです。
たとえば春巻き。大きいと食べづらいだろうと思って、一口大に切って出したら、なにが気に入らないのか、ぐずぐずいって食べない。こっちはせっかく手をかけてつくったのだからとイラッとして「いったい、なにが気に入らないの!」といったら、「大きいまま食べたかった!」と泣き叫ぶ息子。「えー、そんなことだったの!」と、大泣きする彼を前に茫然とする私でした。
思い返せば、こんなことばかり。
焼き魚を、そのままでは食べづらいだろうと身をほぐしてやると、「お魚のまんま食べたかった!」
キュウリをスライスしたら、「一本を丸ごと食べたかった!」
熱いスープを冷ましてから出したら、「熱いのをフーフーして食べたかった!」
そのとき思いました。切り方や大きさが変わるだけで、子どもは食べる気がしなくなることもあるのだと。いやはや、なかなか手ごわい。
親も学習しなければならないのだと実感したものです。
まとめ
その理由を取り除く調理法を知れば、
食べられるようになる。
(上田淳子『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』(日本文芸社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
<関連リンク>
【お食事のお悩み】好き嫌いしないで~『カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』Vol.3
約半数以上のママが悩んでいる「子どもの好き嫌い」。みんながしている工夫は?
【小食・偏食・好き嫌い】子どものごはんづくりで困った! どう解決する?
書籍『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』について
「好き嫌いが多い」「食べないで遊んでばかり」「特定のものばかり食べる」など、子どもが食べてくれない悩みはさまざま。
どうにかして食べてもらえるように、試行錯誤を繰り返しているママもいるでしょう。
『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』には、そんなお悩み解決のヒントが盛りだくさん。
偏食がひどい双子を育てあげ、ママのための料理教室を開催している料理研究家の著者が、子どもがおいしく食べられる調理のコツや食卓で習慣にしたいことなど、今すぐ実践できるアドバイスを解説しています。