
帝王切開の体験談!理由・痛み・費用|不安な妊婦さんに伝えたいこと【医師監修】
「帝王切開」は、前もって予定して行う場合もあれば、お産の最中や予定日近くに急きょ行うこともあり、妊婦さんなら誰でもその可能性はある出産方法です。ここでは、帝王切開の経験がある先輩ママに聞いた、帝王切開になった理由や不安だったこと、いま不安に感じている妊婦さんに伝えたいことを紹介します。
「帝王切開」が不安な妊婦さんへ
日本では現在、「4人におよそ1人の割合」で帝王切開による出産が行われています[*1]。
たくさんのママと赤ちゃんが経験している出産方法ですが、初めて帝王切開を受けるとなれば不安に思う妊婦さんは多いでしょう。
「赤ちゃんは大丈夫なのか」「手術中・術後の傷の痛みや傷痕はどうなるのか」などが気になってしまいますが、帝王切開と決まったらどんな気持ちでお産に臨めば良いのでしょうか。

帝王切開は産後の回復が経腟分娩よりも少し時間がかかりがちですが、安全に行われている出産方法です。
日本のお産全体の約4分の1が帝王切開によるもので、特殊というわけではありませんので安心してくださいね。
<体験談>帝王切開になった理由は何だった?


「帝王切開」は、どの妊婦さんでも状況によってはそうなる可能性がある出産方法です。
最初に、帝王切開でのお産はどんなときに行われるのかを紹介します。
帝王切開になるのはどんなとき?
帝王切開には、
・事前に予定を組んで行う「予定帝王切開」
・不測の事態が起こり急きょ行う「緊急帝王切開」
があります。
それぞれ、基本的に下記のような場合に行われます。
予定帝王切開
●子宮の手術を受けたことがある
●前置胎盤
●心疾患などの合併症がある
●経腟分娩では赤ちゃんに感染する可能性がある性感染症がある
●逆子などの胎位異常がある
●双子、三つ子などの多胎妊娠
●児頭骨盤不均衡(CPD):赤ちゃんの頭がママの骨盤に対して大きい
●前置血管:へその緒の血管の一部が子宮口にかかっていること
緊急帝王切開
●重い妊娠高血圧症候群にかかっている
●常位胎盤早期剥離(※)が起こった
※赤ちゃんが子宮から出るより前に、胎盤が子宮からはがれること
●子宮破裂(破裂しそうな状態を含む)
●母体の心肺停止
●赤ちゃんの状態が悪化している(胎児機能不全)
●破水後、へその緒だけ子宮口から出てしまっている(臍帯脱出)
<体験談>帝王切開になった理由
実際に帝王切開を経験した先輩ママに、帝王切開となった理由を聞きました。
※マイナビ子育て調べ 調査期間:2021年10月28日~2021年11月12日 調査人数:97人(21歳~40歳以上の女性)の回答より帝王切開経験者36人の回答を抜粋
※ここで紹介した方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。
<体験談>帝王切開で不安だったこと


帝王切開はけして珍しくない出産方法ですが、はじめて受けるとなれば不安を覚えて当然です。
帝王切開になると決まったとき、「不安だったこと」も経験者の先輩ママに聞きました。
<体験談>帝王切開を受けると決まったとき不安だったこと
帝王切開への不安よりも……
お産が長引いた・途中で止まってしまったなどの理由で「緊急帝王切開」になった場合は、「むしろ早く帝王切開を!」と願ったママも。
<体験談>術後の痛みはいつまで辛かった?


帝王切開への不安のなかで目立ったのは、やはり「術後の痛み」でした。これについても、先輩ママに「いつごろまで辛かったか」を聞きました。
「短い人では数日」「長くてもひと月程度」が多かった
痛みの感じ方は人それぞれ。そのため、今回のアンケートでも幅広い回答が集まりました。
ただ、帝王切開による傷の痛みが辛かったのは、「短い人では3日間程度」「長くても1ヶ月間程度」と回答した人が多い結果となりました。

<体験談>「術後の過ごし方」で大事だと思ったこと
帝王切開後の過ごし方で心がけていたこと、大切だと思ったことについても聞きました。
<体験談>帝王切開の費用はどのくらいだった?


痛みなどのほかに、帝王切開になると出産費用がどう変わるのかも気になりますね。
帝王切開の場合は、経腟分娩での費用に「手術費用や長くなる入院費用など」がプラスされた金額が目安となります。
ただし、帝王切開の手術費用は健康保険が適用されるので、自己負担額は手術費用の3割、「およそ6万円強」です[*2]。
必要な処置や薬剤が異なったり、医療機関によっても入院費用などは変わるので、帝王切開でのお産で総額いくらかかるかは人によってさまざまですが、先輩ママに出産費用はどのくらいだったかも聞きました。
<体験談>帝王切開の出産費用はどのくらいかかった?
医療保険が使えた!
妊娠する前から加入している任意の医療保険があると、帝王切開についても給付金を受け取れる場合があり、さらに自己負担を抑えることができたママもいました。
これから帝王切開を受けるママに伝えたいこと
ここまでで、これから帝王切開のお産を控えたママが気になりそうなことについて、先輩ママの体験談を紹介しました。
でも、最初にお伝えしたとおり、帝王切開での出産はこれまでにもたくさんのママと赤ちゃんが乗り越えてきていることです。最後に先輩ママが寄せてくれた応援メッセージやアドバイスを紹介します。
心配しすぎないで!
まとめ


「帝王切開」で気になる、その理由や術後の痛み、出産費用などについて、先輩ママの体験談を紹介しました。
帝王切開は、赤ちゃんとママによっては事前に予定が組まれていることもあれば、その場で緊急処置として選択されることもあります。でも、どちらにしてもママと赤ちゃんにとって「そのほうが安全なお産になる」と主治医が判断した場合に行われることです。
帝王切開が決まっている人も、そうでない人も、不安に思うことは主治医にその都度よく相談・確認しましょう。ここで紹介した先輩ママからのメッセージも参考にしながら、あまり心配しすぎずに、赤ちゃんに会える日を楽しみに過ごしてくださいね。
(構成・文:マイナビ子育て編集部/監修:宋美玄 先生)
※画像はイメージです