【助産師解説】妊娠中のストレス源9選!おすすめの発散法とは<ママ体験談>
体は重いし、タブーも多い妊娠中。普段ならば余裕でスルーできるような些細なことでも、ママの心にはピキピキ響くものです。赤ちゃんのためにも、心安らかにいたい! そこで今回は、ママたちに妊娠中のストレスの原因、そして発散法を聞きました。
妊娠中、何がストレス? どうしてた? ~ママたちの声~
妊娠中は、自分自身の体の変化を含め、様々な不安要素にさらされています。また、妊娠前は問題がなかった人間関係でも悩むように。妊娠中、ママたちはどんなことにストレスを感じ、どうやって発散しているのでしょうか。
「お酒が飲めない!」
妊娠中でなければ、ちょっと嫌なことがあっても美味しく飲んで気分転換できますが、妊婦さんはアルコール厳禁。安心できる実家に帰って気分転換、いいですね!
「がんばる赤ちゃんを想像してママも奮起」
パワハラと残業は妊娠してなくてもストレスですよね。妊娠中で体調がよくなかったりするとストレス倍増! そんな時、体の内側で励ましてくれる存在に、とっても助けられるものです。
「電車での〇〇がストレス」
仕事はストレスにもなれば、ストレス発散にもなるんですね。妊娠中のにおい対策は、「マスクでガード」というママもいました。
「体調がよくなったら捨ててやる!」
妊娠中、特につわり中は嗅覚が敏感。加齢臭だけでなく、いいにおいのはずの洗剤のかおりすらストレスになってしまうんですね。
「マイナートラブルのストレスは趣味で発散」
妊娠中はホルモンの変化や赤ちゃんが大きくなってくることで、様々なマイナートラブルに見舞われます。無理せず休みながら好きなことに没頭できたら、ストレスを撃退できそうですね。
「ぐちぐち義母の口出し」
「旦那のストレスは旦那で発散」
やさしい旦那さん、ぜひ産後もマッサージを続けてあげてくださいね!
「妊娠中に3度の入院。ネットショッピングで発散」
「ひとりカラオケで」
※マイナビ子育て調べ 調査日時:2019年1月22日~1月28日
助産師・佐藤裕子先生からママたちへのアドバイス
ママたちからのアンケート結果を受け、助産師の佐藤裕子先生に「妊娠中のストレス」に関してのアドバイスをいただきました。
期待と不安に揺れる妊娠中
妊娠中は、赤ちゃんを授かったという喜びや早く会いたいという期待がある半面、つわりなどの体調不良や体形の大きな変化などで不安になる人も多いでしょう。
また、アンケートの回答にもあったように、子供への影響を考え、感染症や衛生面などへの警戒心も増すものです。
そんな様々な不安を抱える中、入院などで行動を制限されたり、仕事や夫や親などからの刺激が加わったりすると、普段以上にストレスを感じるようになるでしょう。
妊娠中はイライラして当たり前
妊娠中にイライラしたり、ストレスを感じやすくなる背景のひとつとして、プロゲステロンやエストロゲン(女性ホルモン)の変化があると言われています。
妊娠すると、これら女性ホルモンは胎盤から大量に産生されるようになり、妊娠末期の血中濃度は妊娠していないときの1,000倍以上にも達することがあるそうです 。
こうしたホルモンの増加がママの感情面に影響を与える可能性があるのです。ホルモン以外にも、いろいろなことに影響されて妊娠中のママの心が揺れ動くのはよくあること。「なんだ、イライラして当たり前なんだ」と、イライラしてしまう自分を受け入れてみてください。
ストレス解消のヒントを2つ
ここで、ストレス解消のヒントをいくつかお伝えします。
・素直な気持ちを紙に書き出してみる
「親に〇〇と言われたことが辛かった」「〇〇したいのに、できないのがしんどい」など、思うがままに紙に書いてみましょう。文字にすることで、イライラの原因を客観的に眺められますし、「だったら、こうすればいいかな?」といった新しい発見もあります。
・歌を歌ってみる、音楽を聴く
「カラオケに行ってストレス発散」というお母さんもいましたが、それもストレス解消には有効でしょう(もちろん、お腹の張りなど体調の変化にはくれぐれも注意しましょう) 。
今抱えているもやもやした気持ちを音楽や歌詞に重ね、感情を整理するきっかけにもなりえます。また、不安や緊張状態になると呼吸が浅くなりますので、腹式呼吸を意識して発声すれば、それもストレスに効果があるでしょう。
まずは無理せず、妊娠中のストレスと上手に付き合ってくださいね。
(構成:マイナビ子育て編集部、監修:佐藤裕子先生)
日本産婦人科医会「妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル」
厚生労働省「こころもメンテしよう ~こころと体のセルフケア~」
池ノ上克ほか(2004). NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版, 医歯薬出版, p.47, 図Ⅰ-36
※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます