使いやすいキッチンを作るには? 家事動線に沿った自分らしい収納のポイント
キッチンは家の中心であり、心臓部と言っても過言ではないかと思っています。キッチン収納を整えると調理がしやすくなり、効率上がる・やる気になる・ストレスが減ると、見直すことでいいことがたくさんありますよ。
こんにちは。整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト・プロの佐々木弓子です。
整理収納サポートの仕事の中でも、特に入らせていただく機会が多いキッチン。当たり前ですが、住む人が違えばモノの種類も使い方も全然違います。しかし、キッチンにおけるお悩みはみんな一緒で「なんかイマイチ使いにくい」「すぐ、ごちゃごちゃしてしまう」。
自分と使う人(家族)が主役のキッチンです。所有物と収納を見直すことで、今よりも格段に快適になりますよ。
今回はそのために押さえておきたいポイントと実例をお伝えします。
そもそも使いやすいキッチンとは?
「使いやすいキッチン」というと、どのようなキッチンを思い浮かべますか?
・すぐに使いたいモノが使える
・探さずに取れる
・一緒に使うものが同じ場所にある
・誰でもわかりやすい、見やすい
・すぐにしまえる
・面倒くさいことが少ない
・さらに見た目もいい
などなど、挙げればたくさんあると思います。
使う人によって挙げる条件は変わってきますが、一番大事なのは「自分にとっての使いやすいキッチンとは何か」を明確にしておくことです。何を最優先にしたいのかイメージしておきましょう。
まずは所有物の見直しから
限られたスペースですから「今使っているモノ」「これから使いたいモノ」だけを使いやすい状態にして配置したいですね。
全然使っていない・使いづらくて好きではない・見た目はいいが重くて億劫……そのような状態のモノをがんばって抱え込むのは、モノも自分もかわいそうだと考えましょう。
反対に普段からよく使っているものは、自分に合っている使いやすいモノです。ぜひ、改めてキッチンを総ざらいしてみましょう。
ざっくりとグループ分けをする
今度は、総ざらいしたものをざっくりでいいのでグループ分けしてみましょう。
たとえば「お弁当箱(大)」「お弁当箱(子ども)」「製菓ツール」など、同じ種類のグループ、一緒に使うグループなど、さまざまなグループができるものです。グループ分けをすると、「こんなに沢山ある! 機能が重複している! 少し減らそうかな」そんな気づきも出てくると思います。
そして、グループに分けたところで「使用頻度」を確認してみましょう。収納を決めるときには、この「使用頻度」が場所決めに大きくかかわってきます。
特に大物調理器具は要チェック!
特に大物の調理器具に関しては、現在の収納場所を必ず見直しましょう。とてもいい場所に、出番のない大物がのさばっているなどありませんか?
使用頻度の高い、よく使うものはいい場所に。「取り出しやすく戻しやすい」にこだわって、収納場所を決めていきましょう。
実際の収納スペースの形状やモノのサイズにより、収納場所が限られることもありますが、大抵のモノはどこに収納しても間違いではありませんし、自由です。できれば使うエリアの近くにモノを配置できるとよいですね。あまりぎちぎちに決めすぎず、ある程度自由度のあるざっくり収納のほうが、自分も家族もラクです。
キッチン収納【実例】
我が家のキッチン情報
一般的なキッチンで割とコンパクトなほうです。
カウンターのあるキッチン側(吊戸棚なし)と、背面は備えつけの天井まである食器棚、家電スペースが少しあります。
平日は私、休日は夫も料理をしますし、娘達もお菓子作りや簡単な調理をします。特に最近の夫は釣りが趣味で、魚をさばくこともしばしば……。うろこ対策でシンクまわりはスッキリさせることを心がけながらも、使いやすさを重視しつつ、見た目も多少気を使っております。
キッチン側
シンク下収納
シンク下の収納は引き出しが2段あります。上段は深さがあるので縦収納メインです。
ラップや洗剤系、ゴミ袋、排水溝ネットなどの使用頻度の高い消耗品やサラダスピナーやザル、ボウルなど、シンクまわりで使うモノをメインで収納。食洗器洗剤もココに収納して、動作をラクにしています。
下段はキッチン消耗品のストックがメインとなります。まとめておくことで在庫管理もラクになり、補充もすぐできますよ。
調理台まわり
調理台スペースは広くありませんが、使いやすさと収納スペースの兼ね合いで、調理ツールの1軍は出したまま収納しています。見た目や効率を考えながら、自分に合う収納が一番!
食洗器があるので収納スペースは限られていますが、以下のポイントを重視して収納しています。
・上段引き出しは調理ツールの1軍、2軍
・中段は高さのあるお酒系と調味料系
・下段の引き出しは深さ20cmを活かして食材収納にし、埋もれず在庫が確認しやすく
特に下段はフロアに近い引き出しですので、重いホットプレートやカセットコンロ収納にも適していますよ。
コンロ下収納
コンロ下はフライパンやお鍋、やかんなど、コンロに関わるモノが中心の分かりやすい収納としています。
なるべく片手で取り出せる状態を心がけつつ、重ねる場合は同じ種類のモノ、または使用頻度の高いモノを上に置くようにしています。
バットや油処理に使うものも一緒に収納しておくと、動作もラクです。
背面収納
背面収納は、キッチン入り口に近いほうが使用頻度の高いモノ、冷蔵庫横はグラスを配置など、使うときを想定した配置にしておくとスムーズです。
そして収納位置の高さもポイントになります。
・腰高の位置である中段には毎日よく使うものを集める
・下段はときどき使うモノや重いモノを収納
・踏み台がないと届かないような上段には使用頻度の低いモノ、または軽いモノを収納
上記のポイントを押さえて収納すると、ストレスなく使うことができます。
キッチン収納の場合は床に障害物がない限り、上段以外は大体使いやすいので、動作がラクなところをメインに収納していければ大丈夫です。
まとめ
キッチンに立つ時間は結構長いもので、キッチン収納を制することで生活を制することになるのではと思うくらいです。最初はざっくりで構いません。後からクオリティを上げることはいくらでもできますし、私もよく改善作業をしております。(やりすぎ注意、自由度も大事ですよ~)
キッチン収納はマイスタイルが一番! 隠す収納、飾る収納などはお好みで、そのときの気持ちにそって、ときには変化させながら自由に楽しんでいただきたいです。
今回の記事が、みなさんのキッチン収納改善の役に立てば幸いです。