共働き夫婦 共働き夫婦
2024年04月13日 07:01 更新

運動で悔しい思いをしているのに練習しない子。親はどう対応すればいい? #古坂大魔王のモヤズバッ! Vol.30

お笑い芸人や音楽プロデュース、テレビ番組のMCなど、多忙な毎日を送りながら、2児のパパとして育児に奮闘する様子をSNSで積極的に発信している古坂大魔王さん。同じように育児や夫婦関係のことで悩んでいるパパ・ママのお悩みに、ズバッと切り込みます。

古坂大魔王,古坂大魔王のモヤズバッ!

今回のお悩み

Lazy dummy

かぁくん.さん(33歳/団体・公益法人・官公庁/経営・コンサルタント系)

保育園の周りの子に比べて運動が苦手な子ども。親は「ゆっくり自分のペースでいいよ」と言うものの、本人は負けることが大嫌いで悔しい思いをしています。でも、かといって練習するわけではありません。どうしたらいいのでしょうか。

古坂さんの回答

負けず嫌いなのはいいこと

負けず嫌いって悪いことじゃなく、むしろいいことですよね。悔しさを意地悪や嫉妬に向けるならよくないけど、努力に向けることが可能だからです。そういう意味で、僕は悔しい思いをすることも大事だと思っています。

悔しさは、子どもにとっても大人にとっても成長のチャンス! お子さんが何かで負けて悔しがっていたら「悔しかったね」「勝ちたかったね」と気持ちを受け入れた後に、「向こうはたくさん練習してたのかもね」「努力がひとつ上だったのかもしれないよ」と伝えてみるのはどうでしょうか。本当に悔しいと思っているのなら、きっと子どもは努力をしたくなるはずです。

古坂大魔王,古坂大魔王のモヤズバッ!

ただ、「子どもが自分でよい練習方法を見つけて行う」というのは難しいので、一緒にYouTubeなどで練習方法を検索してあげるのはどうでしょうか。実際、僕はよく娘たちと検索するんですが、「足が速くなる方法」「逆上がりの仕方」など、いろいろな動画があって便利ですよ。

そうして、いい練習方法を見つけたら「練習するぞー!」「がんばれ!」じゃなくて、最初は遊びの延長として、一緒に楽しむのがおすすめです。楽しむことがやる気につながります。

親子で一緒にやって、ときどき手を抜いて上手く負けてあげながら続けるのもいいでしょう。僕は子どもたちと何かの勝負をするときに、ときどき負けて「クソッ!」などと大げさに悔しがることでやる気をアップさせています(笑)。

プロに教えてもらうのが一番

YouTubeよりもさらにいいのは、可能であれば習い事の教室でプロに教えてもらうこと。

うちの上の子はバレエをしているのですが、先生の教え方がすごいんです。たとえば、足先を美しく伸ばす練習の際は、床にばらまいたビー玉を足の指で拾ってバケツに入れるという方法をとります。これだと楽しみながらできますよね!

ジャンプの練習のときは、床にフラフープを置いて、その中を移動します。これもみんな楽しそうです。つまり、練習が嫌だというのは教え方がダメな場合が多く、本当に教え方の上手い先生やコーチにつくと子どもは努力できることが多いんです。

古坂大魔王,古坂大魔王のモヤズバッ!

あとは、努力に対してごほうびをあげるのもいいと思います。なんでもいいのでがんばったらシールをあげ、シールが10枚たまったら好きなものを買ってあげる。これはモチベーションを高めるのにすごくいいです。

こういう風に言うと「物で釣るのはよくない」と反対する人もいますが、いつも必ずやるわけではないし、大人だって給料やギャランティなどの対価のために努力している部分もあるはず。僕は、ほどほどなら問題ないと思います。

好きなことで勝てばいい

とここまで話してきて思うのは、必ずしも運動で勝たなくてもいいんじゃないか、ということです。運動って向き不向きがあって、足の速い子は最初から速かったりしますよね。楽しみや健康のために運動するのはいいことだけど、ほかのことで勝ってもいいと思います。

うちの上の子は家でよくダンスしていて「おどり大臣」を自称していたのですが、僕の友人の子はもっともっとダンスが上手くて、大ショックを受けていました。でも、自分にはバレエがあると気づき、しっかり練習し、どんどんと上達しています。

下の子もバレエを始めましたが、上の子ほどバレエ好きじゃないし適性がないし、何よりお姉ちゃんのほうが上手いのが嫌なようで続けられそうにありません。でも、歌がすごく上手なんです。なぜ上手なのか、それは1日に何時間も歌っているから。「好きこそものの上手なれ」です。

古坂大魔王,古坂大魔王のモヤズバッ!

本人に向いていること、本人の好きなことで勝とうとしたらいいと思います。努力を意識せずとも練習できるでしょう。ゲームでもいい、eスポーツでもいい、勉強でもいいんです。それで何かを成し遂げられれば自信がつき、ほかのこともがんばれるかもしれない。

本人の好きなこと、得意なことで努力して勝つという経験ができるよう、手助けしてあげられるといいですよね!

今回の結論!

古坂大魔王,古坂大魔王のモヤズバッ!

古坂大魔王さんプロフィール

1973年7月17日生まれ。青森県出身。1992年にお笑い芸人「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。現在は、芸人、音楽プロデューサーのほか、文部科学省・CCC大使、総務省・異能vation推進大使を務めるなど、マルチな才能を活かして活躍中。2児の父。NHK Eテレ『すくすく子育て』をはじめ、多数のバラエティ・情報番組に出演中。プロデュースするピコ太郎の公式YouTubeチャンネル内に幼児向けコンテンツ「ピコスタキッズ」を開設した。

ピコ太郎のYouTubeチャンネル『-PIKOTARO OFFICIAL CHANNEL-"PIKO ST KIDS"』
Twitter @kosaka_daimaou

(取材・文:大西まお、撮影:佐藤登志雄、編集:マイナビ子育て編集部)

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-