- 掲載
- 2026年09月05日 08:11
かつて秘薬・魔除けと信じられていた神秘の宝石「サファイア」。その知られざる魅力とは|宝石・ジュエリー図鑑 #5
王族や貴族にも愛され続けてきた、深く澄んだ青色の宝石・サファイア。じつは、青色だけではないことをご存知ですか?
\「ねえ、これ知ってる?」思わず誰かに話したくなる! /
国内最多級の天然カラーストーンを取り扱うBIZOUX(ビズー)と、科学監修の多摩六都科学館の小田島庸浩氏が贈る、宝石に秘められた物語。
『宝石・ジュエリー図鑑』(日本文芸社)は、美しい写真やかわいいイラストとともに、宝石誕生のひみつや輝き・色のひみつ、さらに宝石にまつわる歴史や文化、伝説まで、宝石の魅力をたっぷり詰め込んだ一冊です。
今回は、気品あふれる青色が魅力のサファイアについてお届けします。
気品のある青色
サファイア
世界はサファイアの上に!?
ダイヤモンド、ルビー、エメラルドと並ぶ、世界四大宝石といわれるサファイア。すみきったきらめきがあり、気品を感じさせる青い色が印象的な宝石です。
そのイメージの通り、ラテン語の「青」を意味する言葉が宝石名の由来だといわれています。
古代ペルシャでは、なんと大きなサファイアの上にこの世界があり、空の青さはサファイアの青い大地をうつした色であると信じられていたといわれます。
サファイアの写真をながめながら、大きな青いサファイアの上でくらす生活を想像してみてください。
青い宝石の王さま
サファイアのなかでも特に色味の評価が高い産地があります。カシミール(インド・パキスタン)産のサファイアです。カシミール産のサファイアはベルベットのようなやわらかな明るい色の輝きを持ち「コーンフラワーブルー」とよばれています。
じつは青色だけじゃないサファイア
サファイアといって頭に思い浮かぶ、あざやかな青い色のものは、「ブルーサファイア」ともよばれます。なぜわざわざ「ブルー」をつけるかというと、サファイアにはピンク、オレンジ、イエロー、パープル、グリーンなど、青色以外にもいろいろな色のものがあるからです。
青色以外のサファイアは、色ごとに「ピンクサファイア」「イエローサファイア」などとよばれ、青色以外のものをまとめて「ファンシーカラー・サファイア」ともよびます。
また、色のついていない無色透明のサファイアもあり、これは「ホワイトサファイア」とよばれています。
サファイアとルビーはなかま
じつはサファイアとルビーは同じコランダムという鉱物です。それがわかったのは1783年で、それまではサファイアとルビーは別の鉱物だと思われていました。
赤いコランダムをルビーとよび、それ以外の色のコランダムをサファイアとよびます。
だからこそ、サファイアには赤色以外、ほとんどすべての色があるといえるくらいカラーバリエーションがあるのです。
熱を加えていない美しい色がそのままのサファイア
画像提供:BIZOUX
サファイアのカラーバリエーション
少し青色が入ったグリーンサファイアは、みずみずしさがあふれ出すような印象の輝きです。
画像提供:BIZOUX
ピンクの愛らしさがありつつ、プリンセスのような気品も感じます。
画像提供:BIZOUX
自然あふれるアメリカのモンタナ州でとれるサファイア。青色、黄色、緑色がとけあったような色合いです。
画像提供:BIZOUX
ハスの花の色のようなサファイアも
サファイアはいろいろな国で採掘されます。
同じサファイアでも、原石ができた環境によってふくまれるわずかな成分や、インクルージョン(結晶のなかにふくまれる小さなほかの鉱物、気体など)が変わるため、産地によって色や大きさなどにちがいがあります。
有名なものをひとつ紹介しておきましょう。
ピンクとオレンジが混ざったような、あたたかみのある色をもつ「パパラチアサファイア」という宝石があります。
パパラチアとは、スリランカの言葉で「ハスの花」という意味です。
その色が咲いたばかりのハスの花をイメージさせるからといわれています。
オレンジとピンクが混ざりあったようなめずらしい色合いです。世界三大希少石のひとつ。
画像提供:BIZOUX
サファイアが輝く婚約指輪
イギリスのウィリアム王子が、キャサリン妃にプロポーズするときにおくったとされるサファイアリングは、王子の父であるチャールズ国王が、ダイアナ妃におくった婚約指輪でした。
エリザベス女王に受けつがれていたサファイアのブローチからアイデアをもらってつくられた、サファイアリングといわれています。
\\ 話したくなるネタ //
昔は薬だった?
昔は、サファイアは解熱剤として使われていたことがあるそうです。
またインドでは、水にサファイアを浸すとサソリなどによって負った傷に効く秘薬になるといわれていたこともあるようです。現在ではこれらの効果はないことがわかっています。薬効だけではなく、魔除けとしての効果を信じる人がいたりと、昔から人々に神秘的な力を感じさせる宝石といえます。
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この続きは、是非書籍でご覧ください。
※本記事は、『宝石・ジュエリー図鑑』監修:BIZOUX、 科学監修:小田島庸浩(日本文芸社刊)より抜粋・再編集して作成しました。
