- 掲載
- 2026年08月10日 17:11
赤い石はルビー、青い石はサファイアに間違われ…多彩な色と歴史を持つ「スピネル」という宝石|宝石・ジュエリー図鑑 #4
長いあいだ、別の宝石と信じられてきた石があることをご存知ですか?
\「ねえ、これ知ってる?」思わず誰かに話したくなる! /
国内最多級の天然カラーストーンを取り扱うBIZOUX(ビズー)と、科学監修の多摩六都科学館の小田島庸浩氏が贈る、宝石に秘められた物語。
『宝石・ジュエリー図鑑』(日本文芸社)は、美しい写真やかわいいイラストとともに、宝石誕生のひみつや輝き・色のひみつ、さらに宝石にまつわる歴史や文化、伝説まで、宝石の魅力をたっぷり詰め込んだ一冊です。
今回は、豊かなカラーバリエーションと奥深い歴史を持つ宝石・スピネルの魅力についてお届けします。
自然な美しさ
スピネル
たくさんのカラーバリエーション
赤、青、ピンク、オレンジや紫、緑などたくさんのカラーバリエーションがあるスピネル。当てる光によって色が変わるカラーチェンジするものや、色のついていない無色のものもあります。
スピネルは一般的に加熱処理をしなくても、自然のままで美しい色をもっています。
スピネルの結晶はとがったダイヤモンドの原石のような正八面体(ピラミッドを2つ組み合わせたような形)をしているため、ラテン語で「とげ」を意味する「スピナ」やギリシャ語で「火花」を意味する「スピタ」から名づけられたといわれています。
ルビーやサファイアとまちがわれた歴史がある
スピネルは、紀元前100年ごろのアフガニスタンのお墓から発見されたこともあるくらい人との歴史が長い宝石です。
しかし、スピネルには美しく豊富なカラーバリエーションがあるために、真っ赤に輝くレッドスピネルはルビーに、あざやかな青色が美しいブルースピネルはサファイアとまちがわれてきました。スピネルとルビーは同じ鉱山で見つかることがあるのも、この2つの宝石がまちがわれた理由のひとつ。
18世紀後半ごろ、スピネルはルビーとは別の鉱物であることがわかるようになりました。
ピンクの濃淡が美しく、魅力的。しっかりと発色するので華やかに輝きます。
画像提供:BIZOUX
深みのある青色は、夜空のような、海の底のようなちょっとふしぎな雰囲気をもっています。
画像提供:BIZOUX
ルビーのような赤色のスピネルのほかに、ピンクやオレンジがかった赤色のものもあります。
画像提供:BIZOUX
「黒太子のルビー」も レッドスピネル
レッドスピネルでとくに有名なものが、14世紀にイングランドのエドワード黒太子(皇太子)がもっていた「黒太子のルビー」です。エドワード黒太子は、イングランド王エドワード3世の息子として百年戦争(イングランドとフランスの戦い)で活躍した人物です。
「黒太子のルビー」は、140カラットもある大きく美しい石で、その後も多くの国王に大切に愛用されました。
名前の通り、ルビーだと思われていましたが、じつは、レッドスピネルだったとわかったのは、しばらくたってからのことでした。
長い年月の間に、火事にみまわれたり、盗まれそうになったり、さらには第二次世界大戦の攻撃にもあいましたが、すべてをくぐり抜けてきました。現在は英国の王冠のまん中にあしらわれロンドン塔に展示されています。
\\ 話したくなるネタ //
災いを防ぐとされた レッドスピネル
ルビーにも負けない、あざやかな輝きを放つレッドスピネルには、不安を消して活力を与えてくれるパワーがあるとか。災いがふりかかるのを防ぎ、繁栄を約束してくれるとされていたそうです。
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この続きは、是非書籍でご覧ください。
※本記事は、『宝石・ジュエリー図鑑』監修:BIZOUX、 科学監修:小田島庸浩(日本文芸社刊)より抜粋・再編集して作成しました。
