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2026年04月24日 11:15 更新

小学生の3割・中学生の6割が視力1.0未満。スマホ時代の子どもの近視、傾向として知っておきたいこと

スマホ・タブレット・ゲームが当たり前の時代。完全に排除することはできないけれど、傾向として知っておくことは大切です。 文部科学省の調査によると、小学生の3割以上、中学生の6割が裸眼視力1.0未満と報告されています。子どもの近視は一度進行すると元に戻らないとされており、将来の目の健康にも関わります。今できる習慣から!

増え続ける日本の小児近視の現状

2050年には世界人口の約半数が近視に

文部科学省の学校保健統計調査によると、日本における裸眼視力1.0未満の児童生徒の割合は約40年前と比べて増加傾向にあります¹。

学校段階が進むにつれてその割合が高くなり、小学校で3割を超え、中学校で6割、高等学校で7割に達していると報告されています²。

裸眼視力1.0未満のすべての児童生徒が近視であるとは限りませんが、そのうち約8〜9割が近視に該当することが指摘されています。

また、世界的にも近視人口は東アジアを中心に急増しており、研究によれば、2050年には世界人口の約半数が近視になると予測されています¹。

代表的な近視進行および抑制の理論

近視進行および抑制のメカニズムについては、以下の理論が報告されています。

1.調節ラグ理論

1.調節ラグ理論

焦点を合わせようとした際に、網膜後方で焦点をあわせてしまうことを「調節ラグ」と言います。「調節ラグ理論」はこの調節ラグが長時間続くことにより眼軸が伸長するという理論です³。しかし、後の研究で調節ラグと近視進行の関連性に否定的な見解が示され⁴、また、同理論を応用した近視進行抑制における低矯正処方の有効性も否定されており⁵、現在では否定な見方が多くなっています。

2.軸外収差理論

2.軸外収差理論

中心窩に結ぶ光は“軸上”の光、網膜周辺部に結ぶ光は“軸外”の光となりますが、網膜の周辺部で奥に焦点がずれる(軸外の光となる)ことにより、それに合わせて網膜後方へ眼軸が伸びて近視が進行するという、調節ラグ理論より新しい理論です⁶。

3.近視性デフォーカス理論

3.近視性デフォーカス理論

周辺部の網膜前方で近視性のデフォーカスが起こると、網膜後方への眼軸伸長の抑制に働くという近視進行抑制に関する考え方の1つ⁶です。

近視リスクを低減するための生活環境と行動習慣

近視の多くは、眼球が前後方向に伸びる「軸性近視」と呼ばれます。

この眼軸の伸びは一度進行すると元に戻らないとされており、強度近視へ進むほど白内障・緑内障・網膜剥離などさまざまな眼疾患の発症リスクが高まることが報告されています⁷。

こうしたリスクを防ぐためには、日常生活の工夫や環境づくりが非常に重要です。

たとえば、屋外で過ごす時間を増やすことは近視予防に有効です。建物の影や木陰など、直射日光を避けた場所でも近視予防に必要な明るさ(1,000ルクス以上)は確保できるとされています。

また、読書やデジタル機器の使用時には、定期的な休憩・適切な視距離の保持・正しい姿勢・十分な照明環境を意識することが推奨されています⁷。

このような小さな習慣の積み重ねが、子どもたちの“見る力”を守る第一歩となります。

光学技術を通じて「見え方」に真摯に向き合ってきた同社は、増え続ける小児近視を社会全体で取り組むべき課題と捉えています。

近視に関する正しい理解を広める取り組みの一環として、同社は先日NHKの番組制作に協力し、2025年12月27日放送の<所さん!事件ですよ。20代でも白内障に!?大事な“目”の話>および2026年3月26日放送の<「きょうの健康」ニュース 「子どもの近視 将来の目を守る最新治療」>に同社製品を提供しました。

今回のレポートの公表に際して同社では、「私たちは、光学設計技術と製品開発を通じて『より良い見え方』を追求し、これからも子どもたちの健やかな視生活の実現に貢献してまいります」とコメントしています。

¹ 文部科学省「令和4年度 児童生徒の近視実態調査 調査結果報告書」
² 文部科学省「令和6年度 学校保健統計(学校保健統計調査の結果)」
³ WILDSOET, Christine; WALLMAN, Josh. Choroidal and scleral mechanisms of compensation for spectacle lenses in chicks. Vision research, 1995, 35.9: 1175-1194.
⁴ MUTTI, Donald O., et al. Accommodative lag before and after the onset of myopia. Investigative ophthalmology & visual science, 2006, 47.3: 837-846.
⁵ Chung, K., Mohidin, N., & O'Leary, D. J. (2002). Undercorrection of myopia enhances rather than inhibits myopia progression. Vision Research, 42(20), 2555-2559.
⁶ WALLMAN, Josh; WINAWER, Jonathan. Homeostasis of eye growth and the question of myopia. Neuron, 2004, 43.4: 447-468.
⁷ 文部科学省「児童生徒の近視実態調査事業近視について解説した資料」


ニコン・エシロール
https://www.nikon-essilor.co.jp/

(マイナビ子育て編集部)

「近くを見る時間が長くなった」「外で遊ぶ時間が減った」という生活全体の変化は大きいですね......。デジタルとうまく付き合いながら子どもの目を守るために、まずは傾向を知ることが第一歩。気になることがあればかかりつけの眼科医に相談してみるのもいいかもしれません。

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