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- 2026年10月29日 17:01
透明なレンズが赤や青に! 子どもも夢中になった鯖江『めがねフェス』を深堀りレポート
めがね好きによる、めがね好きのためのフェス――。“めがねのまち”として有名な福井県鯖江市で、そんなイベントが9月19日・20日に開催されました。その名も「めがねフェス」。今回は、日頃から眼鏡を愛用している筆者が、気になるイベントの様子をレポートします!
テーマは「Global Vision, Local Fun ― 世界はめがねで躍り出す!」
まだ夏の暑さが残る9月19日。晴れ渡る秋空の下、今年も「めがねフェス」が開催されました。「めがねミュージアム」とその周辺に設けられた特設会場には、開幕前から熱気が充満。来場者をもてなすため、朝からスタッフや出展者の方々が忙しく動き回っていました。
「めがねフェス」は「めがねよ、ありがとう」をコンセプトに掲げ、めがねの産地である福井・鯖江の技術や文化を発信するイベントです。10年以上も続き、今では“夏の終わりの風物詩”として、すっかりと鯖江のまちに定着しています。
今年のテーマは「Global Vision, Local Fun ― 世界はめがねで躍り出す!」。一般社団法人 福井県眼鏡協会 事務局長の島村泰隆さんは「鯖江のめがねの魅力を、世界に向けて楽しく賑やかに発信します」と、その想いを明かしてくれました。
そんな「めがねフェス」では、産地ならではの個性的なめがねに出会えるのはもちろん、長きにわたって培われてきた技術や知恵の一端を垣間見ることができます。
実行委員長を務める米谷成司さんは「これだけ、めがねにまつわる出展が集まるのは、めがねフェスならでは。子どもたちが楽しめるブースもたくさんあるので、職人さんたちと直接触れ合う機会を通じて鯖江のめがね作りに興味を持ってもらい、将来の選択肢のひとつにしてほしいです」と、期待を寄せました。
午前10時、ついに「めがねフェス」開幕! 最初に「めがね供養セレモニー」が執り行われました。
供養塔に納められためがねは、全国から送られてきたもの。厳かな雰囲気の中、使い終わっためがねに「ありがとう」の気持ちを込めて祈りを捧げました。
鯖江のめがね作りを本格体験!大人気の「メガネ作り体験マイクラフト」
子どもたちに特に人気だったのが「メガネ作り体験マイクラフト」。フレームの研磨から、レンズのレーザー加工と染色まで、鯖江の本格的なめがね作りの工程を体験できます。
「メガネ作り体験マイクラフト」を出展していたのは、眼鏡工業組合青年部の皆さん。鯖江のめがね作りにかかわる各工程のプロ集団です。
「鯖江のめがねは、大量生産工業品ではなく、工芸品。職人の想いや歴史を体感し、自分たちのまちには立派な産業があることを子どもたちには知ってもらいたいです」
そう力を込めたのは、鯖江市内で“目を守る”をテーマにした複合施設「レンズパーク」を運営する株式会社乾レンズの諸井勇磨さん。
「透明のレンズに色が付いた瞬間の子どもたちの表情が忘れられません。感激してもらえるのは、すごく嬉しいですね」と目を細めました。
鯖江のめがね作りの技術や知恵が詰まった「メガ展」
「メガ展」は、機械や道具、加工、修理、材料、レンズなど、鯖江のめがね作りの技術や知恵について、作り手から直々に紹介してもらえるコーナー。
細かく分かれるメガネづくりの工程をブースごとに学ぶことができます。
“めがねのお化粧屋さん”を自称するブースは、鯖江でメッキ塗装にかかわる5社が共同で出展していました。
株式会社ワカヤマ 代表取締役の若山健太郎さんは「洋服と同じで、めがねのフレームにも色があって、選んで身に付ける楽しさがあります」と強調。メッキ塗装の5社は、それぞれが有する技術を用い、いわゆる「感性価値」を提供しているといいます。
ちなみに、若山さんいわく、メッキの技術はなんと3,500年前から存在しているのだとか。クイズにして出題すると、子どもたちは一様に驚きの声を上げるそうです。
若山さんは「鯖江で暮らし、働く人を増やしていきたいです」と、展望を語ってくれました。
「Meet! Meet! Megane!」には、鯖江が誇るユニークなめがねがずらり!
鯖江の個性的なめがねに出会える「Meet! Meet! Megane!」も、多くの来場者で賑わっていました。
めがねの掛け心地を左右する鼻パッドやクリングス(パッドアーム)といった部品を製造している株式会社ササマタは、オリジナルフレーム「eye-bow(アイボウ)」を打ち出し、満を持して「Meet! Meet! Megane!」に初出展。
「独自の段階式跳ね上げ機構を搭載しているため、レンズの部分を段階的に持ち上げられます」と、営業部 企画開発室長の小須田英さんが説明してくれました。
老眼鏡の付け外しの面倒さを解消でき、喜ばれているそうです。また、引っ張るとリム(レンズを固定している部分)を外すことができるのも、このめがねの特徴。
小須田さんは「細かな部品を作り続けてきた鯖江のメーカーだからこそ、実現できました。オシャレでポップなイメージの『eye-bow』で、前向きに老眼鏡デビューしてください」と、明るく呼びかけました。
鯖江が誇るユニークなめがねの数々を試着しつつ、その場で購入する来場者も少なくありませんでした。
「めがねフェス」は、めがね愛と鯖江愛に包まれていた
他にも、めがねグッズを販売するブースや、縁日などもあり、めがねフェスは大盛況。いたるところで「めがねのまちへ、ようこそ!」と活気ある声が飛び交い、鯖江のまち全体で盛り上げようとしているのがひしひしと伝わってきました。
日本中からめがねを愛する人が集結した「めがねフェス」は、めがね愛と鯖江愛に包まれたイベントでした。
(取材・撮影・文:権藤将輝)
