お弁当時間が楽しみになる♪ 子どもが食べやすい園弁のポイント3つ
せっかく作ったお弁当、残されて帰ってくると悲しい気持ちになることも。子どもにとって食べやすいお弁当にするには、押さえておきたいポイントが3つあります。今回は子どもの食べたい気持ちをUPさせるポイントをご紹介します。
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
朝からのお弁当作りは大変ですよね。早くに起きて気持ちを込めて作っても、残して帰ってくることもあります。ちょっとがっかりしてしまいますが、実は食べ切れなかった子どものほうが気にして気分が沈んでいるかもしれません。お弁当を完食できたかどうかは、小さな子どもにとって意外に重要なことで、おうちに帰って最初に報告してくれる子も多いのではないでしょうか。
お弁当は限られた時間内に食べなくてはいけません。まだまだ大人のように食べる力がない子どもにとって、お弁当を決められた環境の中で完食するということは難易度の高いこと。でも、おうちの人が作ってくれるお弁当は、子どもにとって特別なものです。とっても楽しみにしていて「完食できたよ~!」と報告したいと思っています。
子どもにとって食べやすく、食べたい気持ちをUPさせるようなお弁当には押さえておくポイントがあります。これを知っておくと、実は食べる側だけでなく、作る側も迷いなく、スムーズに、ラクに、お弁当作りができるようになってきます(ここ重要!)。
① お弁当箱選び
まず大切なことは、子どもに適したお弁当箱を使っているかどうか。食べるときに最初に目にするのはお弁当箱です。そして、帰ってきてから「完食したよ~!」と見せてくれるのもお弁当箱。
入園準備のときに、お気に入りのお弁当箱を見つけることができれば、本人の完食意欲も一気に上がります。とはいえ、子どもが自分で適したお弁当箱を選んでくれるかどうかというと、そうでもありません。あらかじめ、どのようなお弁当箱が子ども用として適しているか知っておくと、選ぶときの基準になります。
食べ切れる容量
食べ切れる量は子どもによってかなりの差があります。同じ歳でも体が大きくてよく食べる子もいれば、小さくてもモリモリ食べる子も。反対に少ない量で満足する子もいます。いっぱい栄養を取ってほしくてあれこれ詰め込んでも、食べ切れないと自信を無くしたり、無理に食べて体調が悪くなってもいけません。
お皿に盛りつけた状態と、お弁当箱に詰め込んだ状態では違って見えます。普段食べている量がどのくらいか今ひとつピンとこないときは、おうちでいつもの食事をお弁当箱に詰めてみてください。
年少で300ml、年中で350ml、年長で400~500ml程度が目安ですが、実際のお子さんの食べる量に合わせたサイズにするとよいでしょう。
300mlのお弁当箱は大人の手の上に軽く乗るサイズ。こんなに小さくて足りる? と思ってしまうくらい意外と量は少ないです。このサイズ感がわかるようになると、おかずの作り過ぎ防止にもつながります。
蓋の形状
お弁当箱の蓋がどんなタイプなのかも要チェック。子どもの力は弱いので、お弁当の時間に自分で開け閉めできるかどうかは重要です。漏れないようにパッキンやロック機能がついているものや、開けやすそうなシール蓋でも、固くて開けにくいものもあります。今から食べようというときに、もしうまく自分で開けられなかったら、それだけで食べる意欲が下がってしまうお年ごろ。
難しかったら練習しておくと、自信をもってお弁当時間を迎えられます。このちょっとした自信が大切。
使いやすさ
容量や蓋の形状以外にも使いやすさを左右するのが、お弁当箱の形・深さ・色。使いやすいかどうかは、食べるときと詰めるときのどちらに関しても言えます。
キャラクターのダイカットのお弁当箱はかわいいものがたくさんあり、我が家でもよく使いました。園児が食べるのにちょうどよい容量のものが多く、好きなキャラクターのものは喜んで気分もUP! ただし、中には形が複雑だったり、深さがあって詰めにくいものも。これは食べるときの取り出しにくさにもつながることなので、お弁当に慣れてから使うといいかもしれません。
お箸はまだ先でも、子どもはお弁当箱からスプーンやフォークを使って自力で食べなくてはいけません。お弁当箱同様に食べる道具についても使いやすいものを選ぶといいですね。
② 食べやすさ
今度はお弁当の中身の食べやすさを見ていきましょう!
好きなメニュー
やっぱり、好きなおかずが入っていると嬉しいですよね。好きなものだけだと栄養バランスが……と気になるかもしれませんが、朝昼晩とごはんの機会はありますから、お弁当1回でバランスよくしなくちゃ! と思わなくても大丈夫。まずは食べる楽しみと自分で完食できた! という自信を持てれば大成功です。
おかずや味つけなど、お弁当で新しい味に挑戦するのは、子どもによってはとてもハードルが高く、できればおうちで食べられるか様子を見てからにしたほうがいいかもしれません。個人差があるので、お子さんの性格などに合わせて、徐々に食べられるものが増えればOKと気長に考えましょう。
こぼれにくい
ポロポロこぼれるのを気にする子もいます。お友達の前では格好よく、上手にしたいと思っている子は多いです。こぼれやすいものはお肉で巻いたり、卵でまとめたり、ご飯に混ぜたりして食べやすくすると安心。
大きさ
飲み込んで喉を詰まらせることがないよう、プチトマトや大きいサイズのブドウなどは1/4カットしておくと安心。食べる子どもに合わせて大きさを調整してください。
硬さ
子どもは噛む力がまだ十分ではありません。少し柔らかめにしたり、噛み切りやすい状態にしてあげると食べやすくなります。
例えば、お肉はひと口サイズにカット、海苔は厚みの薄いものにしたり、一度ちぎって貼ったりすると、のどに詰まるのも防いでくれます。よく噛んであごの発達を促したいところですが、子どもの成長に合わせて変えていくのがオススメ。
もうひとつ、教室で必ずお伝えしているのがご飯の硬さ。ご飯は冷めるとくっつきあい、少し硬くなる性質があります。温かいうちに握ったおにぎりや、詰めたご飯が固くなることを想定することが大切。崩れたりしないようにギューギューと力を入れてしまいがちですが、そうするとお弁当の時間には硬いご飯になって美味しさ半減。食べるとほわっと崩れるくらいが理想的。噛みにくい、すくいにくいご飯にならないようにしましょう。
時間の経過
ご飯の硬さのように、時間の経過も忘れてはいけません。基本的にお弁当はすぐに食べるものではなく、朝作ってお昼に食べることが多いですよね。でき立てはおいしくても、冷めるとおいしくないメニューもあります。冷めた時においしい味つけになっているかな? と考えて仕上げてみてください。水分が徐々に出てくるものはしっかり水気を切ってから調味料を加えるといいですね。
取りやすさ
詰め方や料理の形状で取り出しやすさも変わります。まだフォークが上手に使えない年ごろの場合、つまんで食べられるようなフィンガーフードを取り入れると食べやすくなります。また、片寄らないようにすき間をしっかり埋めるのを気にしすぎて詰め込み過ぎると、取り出しにくくなるので注意。
お楽しみ要素
たまにはお楽しみ要素を入れてあげると効果的。フルーツだったり、ゼリーだったり、子どもの好きな色やモチーフを取り入れてみたり。園によってはNGとなっていることもあるので大丈夫な範囲でワクワク要素も取り入れてみてください。
③ 彩り
お弁当箱の蓋を開けたとき、きれいな彩りだと食欲が増します。子どもは意外にぱっと見の印象に左右されます。彩りがよくなると栄養バランスも自然と整ってくるので、色を意識するのは◎。
赤・黄・緑が揃うときれいでバランスがいいと知っている方は多いと思いますが、そこからさらにワンランクUPしてくれるのが黒と紫。黒は全体を引き締め、ほかの色を際立たせてくる効果があり、紫はグッとおしゃれな雰囲気を出し、単調にならない深みを加えてくれる色。割合は少なくてもいいので入れてみると、その効果が実感できると思います。紫色の食材は少ないので、無理に入れる必要はありませんが、ぶどうや紫芋など子どもが好きな食材も多いです。
そして忘れがちですが、お弁当には白も重要な色。白が入ることで、色の華やかさが程よく和らいできれいに見えます。
小道具で色味をプラス
食材で彩りよくできればいうことありませんが、難しいときもありますよね。そんな時はお弁当アイテムを使って色味をプラスすると簡単♪ お弁当箱やおかずカップ~かわいいピックなどは手軽に取り入れられる小道具です。
青は食欲減退食といわれ、食材としてはあまりありませんが、季節感や色どりを加える色としてみると使い方によっては◎。
色を際立たせたい場合は、隣り合わせになる色をはっきり見える反対色のものをもってきたり(トマトとレタスなど)、目立たせたくない場合は同系色を持ってきたり(カップの色が目立たないように、乗せるものやお弁当箱の色と同系にするなど)すると、たとえ同じメニューだったとしても、詰め方ひとつで見え方がガラッと違ってきます。
映えるおかず
全体に彩りよくするのは大変ですが、色のきれいな映えるおかずが一品あるだけで効果的に華やかにすることができます。食材の色や形をうまく取り入れたり、飾り切りにしたり、ちょっと色味が少ないときにこれが入るだけでOKというものがあると便利です。
手軽に華やかさを出すのに抜き型は便利。色のきれいな食材を抜いて飾るだけできれいです。今は色々な小さい抜き型が100均にもあるので使いやすいものを揃えておくと重宝します。
食材の色、小道具の色で整えるとお弁当箱の蓋を開けた瞬間にパッと目を引く彩りに♪
まとめ
子どもにとってお弁当は楽しみで特別なものですが、さまざまな理由で食べたい気持ちがしぼんでしまうことがあります。あらかじめ予防したり、子どもの成長に合わせて作ることで、食べやすく・おいしく完食できることも多いです。ポイントを知っておくと、子どもに合わせたお弁当を迷わず作ることができるようになるので、作る側もストレスが減りますよ♪