鉄不足は大人の女性だけの問題ではない。深刻な子どものの鉄不足、放っておくとどんな影響が?【小児科医解説】
子どもは習い事や塾、子ども自身の好き嫌い、親は共働きで忙しく食事が「手早く・好きな物中心」になりやすいという家庭も多いでしょう。文科省『学校保健統計調査』は肥満傾向児の推移を、厚労省『国民健康・栄養調査』は朝食欠食などの食習慣について言及しています。子どもの食について、私たち親はどう考えればよいのでしょうか?
\子どもには子どもの『栄養学』がある/
イライラしている、元気がない、朝スッキリ起きられない……。その不調、もしかすると毎日の食事が関係しているかもしれません。
小児科医として毎年約3万人を診療し、医学と分子栄養学の両面から多くの子どもたちの不調をサポートしてきた著者が、病気にならない体を作る食事術を伝授します。
今回は、現代の子どもに最も足りていない栄養素と言われる「鉄」について、書籍『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』(著:面家健太郎/日本実業出版社)から一部抜粋してお届けします。
不足しやすい栄養素 ① 鉄
◎鉄の主な働き
現代の子どもに最も足りていない栄養素が鉄です。
鉄はミネラルの一種で、人の体に欠かせない重要な性質と働きを持っています。体内には微量しか存在しませんが、生命維持には必要不可欠な栄養素です。
体に取り込まれる鉄分のうち、多くは赤血球のヘモグロビンや筋肉中のタンパク質ミオグロビンの成分となって、酸素を全身の細胞や筋肉に運ぶ役割を果たしています。
免疫細胞の働きを助け、感染症への抵抗力を高める働きもあります。
脳への酸素供給を促進して、集中力や記憶力を維持するサポートもしています。
また、鉄はエネルギーの代謝でも重要な役割を果たしていて、体を動かすエネルギーをつくり出しています。
◎鉄が不足すると、どうなる?
鉄は生命活動の基盤となる大事な栄養素で、不足すると次のような体調不良を引き起こしやすくなります。
・貧血や疲労感
・風邪を引きやすくなる
・朝起きられないなどの起立性調節障害
・頭痛、動悸、めまい、立ちくらみ・肩こり、冷え、ダルさ
・あざやシミなどの皮膚トラブル、口内炎、抜け毛、爪の欠け、歯ぐきの出血
また、鉄は精神発達にとっても重要な役割を果たしているため、不足するとメンタル面での症状が出てくることがあります。
・衝動性、神経過敏
・集中力の低下、イライラ、抑うつ感
・食欲不振
まさに「不定愁訴」と呼ばれる原因がはっきりしない不調が起こりやすくなるのです。
※本記事は、『うちの子、今の食事で栄養的に大丈夫ですか? 医師が教える 子どもの元気をつくる食事術』<著:面家健太郎/日本実業出版社>より抜粋・再編集して作成しました。
続きはぜひ書籍でご覧ください。
