赤ちゃんの肌着やガーゼ、肌にふれるものはオーガニック素材を選ぶべき？『ふらいと先生の 子育て「これってほんと?」答えます』#3

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おむつや肌着、タオルから、石けんや保湿剤まで、赤ちゃんの肌にふれるものは安全で高品質なものが選ばれることが多く、ベビー用品売り場には「オーガニック」を打ち出す商品もたくさん並んでいます。しかしオーガニックとは、その製品の原料が無農薬や有機農法などで栽培されたことを示すものであって、肌ざわりのよさや品質の高さを保証するものではありません。

一般的な衣料品が肌にふれることで、何らかの影響が生じることは考えにくいです。不快な肌ざわりであればむずかったりイヤがったりするかもしれませんが、そうでなければ化繊を使ったものでもかまいません。

石けんや保湿剤、日焼け止めなどについては「経皮吸収」という語を耳にしたことがある人も多いと思います。皮膚に貼りつける湿布や、塗布する軟膏もありますし、皮膚から血管に取り込まれる物質はたしかにあります。また、身体の部位によっては物質を吸収しやすいところもあります。

こうした考えから「添加物や化学物質が赤ちゃんの皮膚から吸収される」という不安が出てくるのでしょう。経皮毒という言葉もありますが、これは造語であり医学用語ではありません。肌にはバリア機能があります。湿布や軟膏などは、できるだけ効率よく吸収されるよう研究を積み重ね、成分を配合して作られたものです。そうではない衣類や日用品については、皮膚から物質が吸収されるのを心配する必要はないといっていいでしょう。

（答えた人 今西 洋介　新生児科医・小児科医）

（今西洋介・監修『新生児科医・小児科医ふらいと先生の 子育て「これってほんと?」答えます』（西東社）より一部抜粋／マイナビ子育て編集部）

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新生児科医・小児科医、小児医療ジャーナリスト、一般社団法人チャイルドリテラシー協会代表理事。漫画・ドラマ『コウノドリ』の取材協力医師。作中の今橋先生のモデルでもある。NICUで新生児医療を行う傍ら、ヘルスプロモーションの会社を起業し、公衆衛生学の社会人大学院生として母親に関する疫学研究を行う。SNSを駆使し、小児医療・福祉に関する課題を社会課題として社会に提起。一般の方にわかりやすく解説し、小児医療と社会をつなげるミドルマンを目指す。3姉妹の父親。趣味はNBA観戦。

Twitter：@doctor_nw