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2026年10月27日 10:09

4歳女児の陰部を噴水の水が直撃、出血が止まらず入院。水遊びやお風呂に潜む危険|親が知りたい子供の危険

ただの水遊び、お風呂だと思っていたら、思わぬ大ケガにつながることがあります。噴水の強い水流が4歳女児の陰部を直撃し、出血が止まらず入院した事故がありました。水遊びやお風呂で気を付けるべきなのは、溺水だけではありません。事故から子どもを守るために注意したい点を解説します。

■ほかの子どもたちと同じように遊んでいたのに。「噴水」による事故

2016年のある日のこと。Aちゃん(4歳・女の子)は、家族と公園を訪れていました。公園内にはバラ園があり、その中に噴水があります。その日は暑く、噴水の周りでは多くの人が遊んでいました。

噴水の水が女の子の陰部を直撃、出血

Aちゃんも噴水に興味を持ち、水が出る前の金属の筒をまたいで待っていました。すると……噴出した水が外陰部を直撃。Aちゃんは膣の奥を負傷して出血が止まらなくなってしまったのです。家族は急いで近隣の病院を受診。止血が難しかったため、そこから総合病院の産婦人科へ救急搬送され、入院となりました。

Aちゃんが遊んでいた噴水にはほかにもたくさんの人がいましたが、本来は立ち入り禁止の場所でした [*1] 。

・プールのジャグジーでも同様の事故が

2013年には、プールのジャグジーで同様の事故が起きています。ホテルのプールにジャグジーに似たジェット水流が噴き出す場所があり、子どもたちが集まって遊んでいました。Bちゃん(6歳・女の子)もその一人でしたが、Bちゃんが水流出口付近にいたタイミングでボタンが押され、陰部に水流が直撃。会陰部外傷で出血しました。出血はいったん止まりましたが、3日後に再び出血したため救急外来を受診。縫合の必要はない傷だったので経過観察となり、その後回復しています。

Bちゃんの例では一度止血したため、救急外来の受診までに3日かかっています。しかし、強い水流が陰部を直撃して出血した場合には、一度血が止まっても早めに受診してください。

日本小児科学会によると、海外でもジェット水流による会陰部外傷の報告があり、公園の噴水やプールのジャグジーのほか、ウォータースライダー、水上スキーやジェットスキーなどのウォータースポーツで事故が起こっているとのことです [*1] 。

・自宅の浴室でケガをするケースも

水流によるケガではありませんが、浴室でも陰部にケガをする事故が複数起きています。滑りやすい浴室で転倒した際に、下にあった物にぶつけてケガを負ってしまうのです。浴室でのこうしたケガはすぐに受診せず、出血が続いたことで夜間や数日後に受診するケースが多いといわれています。この傾向から、実際には医療機関で把握されているよりも多くの事故が起きている可能性があります [*1] 。

■子どもが陰部をケガしたときは

子どもの陰部外傷の中では、女児の会陰部外傷が最も多いといいます。会陰部の外傷は、多くは外陰部の浅い傷や打撲ですが、深い傷や大きな血腫ができた場合は、専門的な処置が必要になることがあります。また、尿道や直腸・肛門に近いため排尿や排便に影響が出ることもあります。

子どもが陰部をぶつけて出血があるときはすぐに医療機関を受診しましょう。会陰部の外傷は外観からの観察だけでは正確な損傷部位の診断が難しいことが多く、外科的な修復が必要なことがあります。小児外科の専門領域となりますので、自己判断はせず、できれば小児外科のある病院を受診してください。近くに小児外科がない場合は救急外来を受診してください。

とくに、以下の症状がある場合はすぐに救急外来を受診してください。

・出血が多い、または圧迫しても出血が止まらない
・尿が出ない、血尿がみられる
・痛みが非常に強い、または次第に強くなる
・陰部の腫れや内出血が急速に広がる
・傷が深い、大きく裂けている
・男の子:精巣(睾丸)に強い痛みや腫れがある
・女の子:腟の内部から出血している可能性がある

出血がなくても、痛みが続く、痛みや腫れが強くなっている、尿が出ない・出にくい場合も受診するようにしましょう。緊急で処置が必要なことがありますので、受診直前の食べ物や飲み物は控えてください。

一方、軽い打撲や擦り傷で、痛みも軽く、普段どおり排尿できる場合は、自宅で経過観察できることもあります。ただし、症状が悪化したり改善しなかったりする場合は受診してください。

■水遊び・お風呂での陰部のケガを防ぐために

子どもでも陰部にケガをする可能性があることを意識して、事故を予防しましょう。

・噴水やジャグジーの噴出口に子どもを近づけない

噴水は公園などに広く設置されています。水遊びができる場所にある場合もあり、噴水が止まっている間に子どもが水の噴出口に立ち、水が出るのを待つこともあります。ただの水でも高い水圧で噴出すると、会陰外傷だけでなく、目や口、鼻を直撃してケガをする可能性があります [*1]。噴水やジャグジーでは、子どもが噴出口をまたいだり、体を近づけたりしないよう見守りましょう。施設などの利用ルールや禁止事項を確認して、安全に遊べるように注意することも大切です。

・浴室の床に余計なものを置かない

浴室では転倒時に床に置いたものなどにぶつかって会陰部をケガする可能性があります。洗い場の床にはなるべく余計なものは置かないようにしましょう。過去には、カプセルトイの小さな人形が子どもの肛門に入って取れなくなったケースもあります [*2] 。洗い場には踏んだり、その上に座ったりするとケガにつながるような小さく硬いおもちゃを放置しないようにしましょう。

入浴に必要なものでも、突起があるものは避けるのが無難です。過去には、浴室で転倒した際に女の子がバスチェアの突起部分に外陰部をぶつけて打撲したケース [*3] や、浴槽の底に横向きに置いた子ども用手桶の柄にまたがって遊び、陰部を傷つけたケースも報告されています [*1] 。浴室のおもちゃや道具は最小限にし、不要になったものは片付けるようにしましょう。

まとめ

水遊びやお風呂で起きる会陰部外傷は、見た目だけでは傷の深さや出血箇所がわからないこともあります。「少しぶつけただけ」と判断せず、陰部から出血している場合は、すぐに医療機関を受診してください。噴水やジャグジーの噴出口に子どもを近づけない、浴室の床に硬い物を置かないなど、事故が起きにくい環境を整えることも大切です。

(文・構成:佐藤華奈子/監修:菅原 大輔先生)

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