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2022年11月29日 16:00 更新

細部小児科クリニック 細部千晴先生|ホスピタリティあふれるクリニックで地域の小児医療と子育てを支えたい

東京都文京区にある、細部小児科クリニックの院長である細部千晴先生。小児科専門医として子どもたちの診療にあたりながら、書籍の執筆やワクチン接種の啓発活動、子育てサロンの運営などにも力を入れています。 今回は、細部先生にクリニックの特徴や診療で心がけていること、かかりつけ医選びのコツについて教えていただきました。

ペリネイタルビジットに力を入れているクリニック

細部小児科クリニックでは、通常診療にくわえて、さまざまな子育て支援を行っています。とくに、細部先生がライフワークとする「ペリネイタルビジット」には、クリニック全体で精力的に取り組んでいます。

産前産後のお母さんと赤ちゃんを支えるペリネイタルビジット

ペリネイタルビジット(出産前及び出産後小児保健指導)とは、小児科医や産婦人科医、保健師などによる子育てサポートのことです。とくに、妊娠後期から産後6ヶ月頃までのママの支援を重点的に行っています。
全国でも限られた自治体でしか進んでいない取り組みですが、文京区ではすでに予算化されており、十数箇所の産婦人科や小児科が協力医となっているのです。
小児科医の立場からは、生後2ヶ月から始まるワクチン接種をスムーズに始められるよう支援したり、葉酸の摂取やビタミンKの内服といった、ママや赤ちゃんに必要な医療情報を正しくお伝えしたりしています。

小児科医でも大変だったワンオペ育児

私には二人の息子がいますが、子どもたちが小さかった頃は夫がまだ勤務医で、ほとんど家にいないような状況でした。
いざ自分が子育てするとなると、小児科医なのに「おむつかぶれには何を塗ればいい?」「子どもに上手に薬を飲ませる方法は?」といった疑問や不安が出てきてしまって。ワンオペ育児だったこともあり、子育てがとにかく大変で、楽しいとは感じられませんでしたね。
自分が大変な子育てを経験したことによって、小児科医として「パパやママが子どもと笑顔で育児できるように応援したい」という気持ちが強くなりました。

子育て中の親を勇気づける存在でありたい

とくに、小さなお子さんを育てるパパやママに対しては、体調不良時の対応方法や夜間の受診先などについても、丁寧にお話しするようにしています。「何かあったら夜中でも電話してくださいね」と一言お伝えするだけで、親御さんは安心できますからね。
また、最近ではお子さんの発達や発育に悩まれる人が増えています。私は、子どもの心相談医(※)でもあるので、様子が気になるお子さんがいたら「お母さん、子育て大変じゃない?」と声をかけて話を聴くようにしています。
(※)子どもの心相談医:日本小児科医会認定資格。発達障害や児童虐待など、子どもの心を取り巻くさまざまな問題に対応できる専門的な知識や技術を有する。全国で約1000名ほどの相談医が活動している。

おもちゃや書籍がたくさん並び、子どもが楽しく過ごせる待合室。子どもの病気やホームケアなどについて学べる「子育てカフェ」や、育児の悩みやストレスを気軽に相談できる「池田ばあばのお部屋」など、さまざまなイベントを開催しています。

すべてに寄り添う小児科医でありたい

産婦人科医の母が赤ちゃんを世話する様子をみて、小児科医を志した細部先生。勤務医としてNICUで働いていた頃から「小児科医が治すのは子どもだけではない」と考え、両親との関わりも大切にしてきました。

育児に奮闘するパパやママの悩みを丁寧に解消

はじめて赤ちゃんを迎えるご家庭では、お子さんの体調や発達・発育について、さまざまな不安や疑問が出てきますよね。ですから、パパやママが何を心配して受診されたのかをきちんと確認したうえで、診察を進めるよう心がけています。
体調不良で受診されたお子さんに対しては、原因として考えられる病気や必要な検査について、その根拠がわかるよう丁寧に説明します。親御さんを過剰に心配させないよう、病気や検査について説明するときには、言葉選びにも気をつけていますね。

子どもの話をじっくりと聴くことを大切に

お子さんが10歳くらいになったら、直接本人へ問診するようにしています。付き添いのパパやママには「大きくなってきたので本人からお話を聞かせてくださいね」と伝えておいて、いつからどのような症状があるのか、お子さんの言葉で説明してもらいます。
ママの顔色をうかがいながら話をする子や、質問に上手く答えられず黙ってしまう子もいますが、その様子から親子関係や家庭背景が見えてくることがあるのです。
時間はかかりますが、お子さん自身に考えて話してもらうという過程を大切にしています。

雑誌や書籍、子育て番組の制作にもたずさわっている細部先生。待合室の本棚には、細部先生が執筆・監修した書籍をはじめとする、さまざまな子育て関連の本が並んでいます。院内にある本は貸出可能なため、自宅でゆっくり読むこともできます。

子育てには頼れるかかりつけ医が必要

「子育てで困ったらまずかかりつけ医に相談して」というフレーズをよく耳にしますが、日本にはかかりつけ医の明確な定義がありません。かかりつけ医が2〜3人いる人もいれば、小児科以外の先生をかかりつけにしている人もいるでしょう。
個人的には、なんでも相談できる医師をかかりつけ医にすることをおすすめしています。「あそこの先生なら一度で全身診てもらえる」という医師が身近にいると安心ですよね。

かかりつけ医選びのポイントは「相性」

かかりつけ医を選ぶときに大切なのは、医師との相性だと思っています。「この先生になら些細な心配事でも気兼ねなく相談できる」と感じられる先生を選ぶとよいでしょう。
「質問しやすい雰囲気があるか」「わかりやすい日本語で説明してくれるか」「必要なときに適切な医療機関を紹介してくれるか」といったことも、かかりつけ医選びの目安になりますよ。

細部小児科クリニック

■住所:東京都文京区根津2-14-11 Tツインビル2階
■電話番号:03-6303-3162
■診療時間:
診療時間
9:00-12:00
14:00-16:00
16:00-18:00

■要予約
■休診:日曜日
☆健診(14:00~15:30)、予防接種(15:30~16:00)
★健診・予防接種(13:00~14:00)、思春期外来(14:00~15:00)
■木曜
・10:00~12:00 子育てサロン(池田ばあばのお部屋)
・13:30~14:30 スキンケア・アレルギー教室&子育てカフェ
・14:30~16:00 ペリネイタルビジット(出産前・出産後小児保健指導)
・16:00~17:00 思春期外来
・17:00~18:00 一般外来
■毎月第2・4土曜日午後に臨床心理士による発達相談
■HP:https://hosobe-pediatrics.com/
■アクセス
・東京メトロ千代田線「根津」駅より徒歩3分

(取材・文:株式会社メディコレ

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