<活用レシピも♪>米粉はどう使う? 小麦粉との違いと代用するメリット
小麦粉の代替食品として注目が高まっている米粉。どうやって使えばいいのかわからなくて手が出せないと思っていませんか? 今回は米粉の特徴と、代替したときの違いについてご紹介します。米粉を使ったレシピもありますので、使い方のヒントにしてみてください。
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
小麦粉の代用品として注目されている米粉。小麦粉にアレルギーがある人やグルテンフリーを意識した食生活をしている人でも使用でき、昨今では高騰する小麦粉の代わりに使用を検討している人も多いのではないでしょうか?
国内生産される米で作られた米粉は、さまざまな面で優秀な代替食品ですが、小麦粉の代わりにどのように使ったらいいのか、まだまだ浸透していないのが現状。米粉ならではの特徴や小麦粉との違いを知ると、もっと普段使いができるようになります。
米粉の特徴
米粉はうるち米やもち米を粉にしたもの。日本では上新粉やもち粉など和菓子で使用するお米の粉が古くから使われてきましたが、近年注目されているのは小麦粉のように使える粒子の細かい米粉。触ってみると小麦粉よりも細かくサラッとしていています。
米粉は用途によって、小麦粉や片栗粉、コーンスターチなど、ほかの粉類の代替として使うことができます。特に小麦粉は体質に合わないために除去している人も多いので、代替することで食べられる料理の幅が増えます。少量であればさほど違和感もなく置き換え可能。
使う量が多い場合は、仕上がりの違いが出てきます。小麦粉のグルテンを活用するパンなどは米粉だけで同じ質感を出すのが難しく、メニューによっては配分の調整や、ほかの食品で補うことが必要になることも。米粉の割合が多ければ、お米らしい甘味や風味が感じられ、もっちりとした食感も出てきます。
米粉の種類によっても吸水率にかなりの差があったりもするので、特に失敗しやすいパンやお菓子作りでは、専用の米粉を使うようにすると安心です。
米粉を使うメリット
輸入に頼る小麦粉はじわじわと価格の上昇が家計に響いてきていますが、これまで高値だった米粉のほうは需要の高まりに従い、だんだんと購入しやすい価格になってきました。お米は国内で生産されている分、これからも期待できそうですよね。それでもまだ小麦粉の価格に並びませんが、米粉は米粉ならではのメリットがたくさんあります。
グルテンフリー
グルテンは小麦粉にあるたんぱく質で、水を加えて練ることで粘りが生まれます。これによってパンの膨らみができてくるわけですが、体質的に影響を受ける人も多くいます。米粉にはグルテンが含まれていません。
小麦アレルギーでも大丈夫
グルテンによる食物アレルギーや不耐性症の人でも、米粉で代替すればパンやスイーツも食べられるように。
油の吸収率が低い
小麦粉に比べて油の吸収率が低いため、揚げ物に使えば油を吸う量が減らせ、軽いサクサクとした仕上がりに。時間が経過しても油でべちゃっとしにくく、食べた後ももたれにくくなります。
吸水率が高い
米粉は吸水率が高いので、水分をしっかり吸ってもっちりとした食感に。
手間が減る
グルテンがないということはダマにもなりにくいため、ふるったりする手間も、塊ができる失敗も減ります。
栄養価が高くてヘルシー
小麦粉に比べて米粉のほうが血糖値の上昇はゆるやかな低GI食品。油の吸収率も低いので、総合的にみてカロリーも抑えられます。それでいて栄養価はシッカリ含まれています。
米粉ならではのおいしさ
お米が原料なので、お米のやさしい味や風味があり、米粉ならではの軽い食感も魅力。料理によってはサクサク感やもっちり感も楽しめます。
米粉を使ったレシピ
米粉ホワイトソース
ホワイトソースには小麦粉が使われますが、これを米粉に代えてもおいしいソースができあがります。作り方も弱火にかけて焦げないように混ぜるだけ。米粉にはグルテンがないのでダマになりにくく、通常の作り方よりも失敗なく簡単にできます。
コクを出すためにバターを仕上げに加えますが、入れなくてもOK。牛乳も豆乳に代替えすれば、乳製品除去のホワイトソースになります。
材料
・米粉……50g
・牛乳……500ml
・バター……50g
・コンソメ……1/2個
・塩こしょう……適量
作り方
① 鍋に米粉と牛乳を入れ、よく混ぜる。
② 弱火にかけて焦がさないように混ぜる。
③ 少しとろみがついてきたら、コンソメと塩こしょうを入れる。
④ 好みのとろみになったら、バターを加えて溶かす。
ホワイトソースは冷めると固くなるので、とろとろっと落ちるくらいのゆるい状態で火からおろしても、冷めてくるともったりしてきます。
小麦粉で作ったものよりもあっさりめで軽いですが、意外に遜色ありません。通常のようにグラタンやドリア、シチューなどに使ってください。
米粉でサクッと! 唐揚げ
子どもにも大人にも人気の唐揚げ。衣に使う粉はご家庭によって違いますよね。片栗粉や小麦粉を使うのが主流だと思いますが、米粉も軽い食感になるのでオススメなんです。今回は片栗粉と混ぜて、サクッと軽い衣にしました。米粉は小麦粉よりも油の吸収率が低いので、米粉に代えるだけでカロリーダウン♪
材料(2人分)
・米粉……大さじ2
・片栗粉……大さじ2
・鶏もも肉……1枚
・にんにく……1片
・しょうが……1片
・しょう油……大さじ2
・揚げ油……適量
作り方
① 鶏肉を食べやすい大きさに切り、すりおろしたにんにくとしょうが、しょう油を揉み込む。
② 米粉と片栗粉を加えて混ぜる。
③ 揚げ油でからりと揚げる。
片栗粉だけよりもサクッと軽く、小麦粉を使うよりも薄づきで軽やかな衣に。ふんわりサクッとした唐揚げで、油っぽさも軽減。
普段のおかずやお弁当にも◎。基本の味から調味料を変えたり、ごまや青のりなどを加えてアレンジしてもイイですよ♪
米粉パンケーキ
ふんわりとやわらかで、お米のやさしい味わいが感じられる米粉パンケーキ。食べやすく、もたれないのでつい食べすぎちゃうかも。軽食やおやつにオススメです。
材料(小さめ10~12枚程度)
・米粉……150g
・牛乳……150ml
・卵……1個
・砂糖……40g
・塩……ひとつまみ
・ベーキングパウダー……小さじ2
・バニラエッセンス……数滴
作り方
① 米粉、砂糖、塩、ベーキングパウダーを混ぜる。
② 溶き卵、牛乳、バニラエッセンスを加えてよく混ぜる。
③ 食べやすい大きさになるようフライパンに流し入れて両面焼く。
※グルテンがないので、混ぜてもサラサラした生地になります。
あまりにサラサラしていて、これでパンケーキになるの? と思いますが、す~っと生地が広がって、薄めではあるもののちゃんとパンケーキになります。厚みがない分、短時間で焼きあがります♪
焼きあがった生地はキメが細かく、冷めるともっちりとした食感に。やさしい味わい、薄くてふんわりした食感が、小さな子にも食べやすそう。何もつけずに、このままつまんで素朴な味を楽しむのも◎。
アーモンドミルクチョコアイス
アーモンドミルクの香ばしさと相性のよいチョコ味のアイスにしました。米粉を少し加えることで、まろやかでまったりとした口どけになります。乳、小麦除去のアイスですが、さら上白糖も除去して、てんさい糖にすることでコクが加わり、ヴィーガンアイスに。気にならなければ上白糖を使ってもOK。
材料(4人分)
・米粉……10g
・アーモンドミルク……500ml
・純ココア……10g
・てんさい糖……80g
・植物油……5g
▼トッピング
アーモンド、タイムの葉はお好みで
作り方
① 鍋に植物油以外の材料を入れて、弱火で焦げないように混ぜながら15~20分加熱。
② 少しとろみがついたら植物油を加えてよく混ぜる。
③ 密閉容器に入れ、冷凍庫で冷やす。
④ 固まるまでに4~5回程度混ぜて崩す。
※米粉や植物油で滑らかさを出します。
※通常のアイスクリームを作るときよりも油分が少ないので、固める途中で崩す作業を頻繁にします。
冷凍庫から出してすぐは固い場合でも、しばらく置くと取りやすくなります。生クリームを使わないので、米粉の効果のクリーミーさはありますが、シャーベットに近く、後味さっぱりで食べ終わった後もたれません。
ベリーとクリームチーズの米粉マフィン
グルテンフリーになる米粉マフィン。冷凍ベリーミックスとクリームチーズをプラスして、あっさりした味の生地に酸味とクリーミーさを加えました。オレンジピールなど柑橘系で作ってもイイですね♪
材料(小さめ10~12個分)
・米粉……150g
・卵……1個
・牛乳(豆乳でも可)……100ml
・冷凍ベリーミックス……50g
・クリームチーズ……60g
・ベーキングパウダー……小さじ2
・砂糖……90g
・塩……ひとつまみ
・サラダ油……50g
・バニラエッセンス……数滴
作り方
① 米粉、ベーキングパウダー、塩を混ぜておく。
② ボウルに卵、砂糖、サラダ油を入れて混ぜる。
③ 牛乳、バニラエッセンス、ベリーミックスを加えて混ぜる。
④ ①を加えて混ぜる。
⑤ 型にグラシンカップを敷いて生地を流しいれ、小さくカットしたクリームチーズをのせる。
⑥ 180℃に予熱したオーブンで20分焼く。
軽くてふわふわ、ふわっとお米の風味も感じられるマフィンになります。冷めると少しもっちり感もありますよ♪
まとめ
小麦粉の代替食品として注目されている米粉は、アレルギーの原因となるグルテンもなく、油の吸収率も低いため、カロリーも抑えられます。体質的に小麦粉を避けたいという理由で米粉を使う人だけでなく、ヘルシーな食品を求める人にもオススメです。
少量なら、小麦粉の代わりにそのまま同じように使っても違和感がありません。量が多い場合は、お米の風味が気になったり、食感が変わってしまうため、割合を変えたり、補う食品を加えて調整が必要になる場合もあります。米粉ならではのおいしさもあるので、取り入れやすい方法で活用してみてくださいね♪