離乳食におすすめのヨーグルト!いつから?どう選ぶ?時期別レシピ【管理栄養士監修】
発酵食品の中でも人気のヨーグルト。とろりとしてなめらかなので、赤ちゃんも食べやすく、離乳食におすすめの食品です。ヨーグルとはいつから離乳食に使えるのか、上手な選び方、使う時の注意点、おすすめレシピを管理栄養士がご紹介します。
ヨーグルトを使った離乳食はいつからOK?
離乳食のヨーグルトは初期から
ヨーグルトは離乳初期から与えることができます。ポイントは少量から始めることと、砂糖の入っていないプレーンヨーグルトを使うことです。詳しく見ていきましょう。
ミルクなどを飲んだことがなければ、まずは少量から。
離乳食中期の調理(生後7〜8ヶ月ごろ)
バナナなどと混ぜたりすると赤ちゃんも大好きな味に。
離乳食後期の調理(生後9〜11ヶ月ごろ)
肉・魚等パサつくものに混ぜて、とろみとしても利用できます。
離乳食完了期の調理(1歳〜1歳6ヶ月ごろ)
加熱しなくても食べられますが、冷蔵庫から出したての冷たいものは避けましょう。
■ワンポイントアドバイス■
ヨーグルトはアレルギーの心配がある?
乳児期に多いアレルゲンは、卵、乳、小麦の3つです。ヨーグルトにはこのうち「乳」が含まれていますので、はじめて食べさせる時には少し心配かもしれません。まず、今まで粉ミルクを飲んだことがあればヨーグルトも心配なく使うことができます。
次に、粉ミルクを飲んだことがない場合は、少量から様子をみましょう。 乳製品のアレルゲンは発酵によってアレルギーのちからが弱まったり強まったりするものではありませんが、食べる量によっては異なります。ミルクを飲んだことがなければ少しだけで試してみると安心です。
■ワンポイントアドバイス■
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離乳食の牛乳については以下の記事で解説しています。
ヨーグルトが離乳食に向いている理由
ヨーグルトは離乳食向きの食材です。その理由はおもに3つあります。ポイントは「初期のかたさ」「気軽なたんぱく質」「とろみづけ」です。
離乳初期のかたさの目安に
離乳食を始めるころは「ごっくん」と飲み込めることが大切です。実はこのごっくんしやすいものというのは、「ヨーグルト状」が1つの基準。
ヨーグルトのようにスプーンを傾けたらやっとぽたっと落ちる程度のとろみが目安です。
離乳食をどうやって作ったらいいのかわからないという場合は、初期はまずヨーグルト状をめざしてください。いったんヨーグルトを食べさせてみると、赤ちゃんがどのくらいのものが食べやすいのか目安になりますね。
カルシウムやたんぱく質が気軽に摂れる
ヨーグルトは乳製品なので、肉や魚、豆腐などと同じ「たんぱく質」という食品群に入ります。肉や魚は加熱しないと食べられないので、調理がちょっと大変だったりすることもありますよね。
でもヨーグルトなら、ちょっと温めるだけですぐに食べられます。気軽にたんぱく質が摂れるのが利点ですね。
パサつく食材のとろみづけに
ヨーグルトは滑らかな食感で飲み込みやすいので、パサつきやすい食材やちょっと食べにくいものと和えるのがおすすめです。ゆで野菜や果物だけではなく、実は肉や魚とも合わせることができます。
たとえばツナは、離乳期に使いやすいたんぱく質の1つですが、パサついてしまうことが難点。水溶き片栗粉でとろみをつけたくなりますが、それも大変だなという時は、ヨーグルトやおかゆと合わせると食べやすくなります。
おすすめの市販ヨーグルトと選ぶポイント
ヨーグルトは乳酸菌または酵母で乳を発酵したもので、製品のパッケージに「発酵乳」と書かれています。
市販のヨーグルトには、砂糖やフルーツが入ったヨーグルトもありますが、離乳食には砂糖などが入っていないプレーンヨーグルトを使うといいでしょう。記載されている食品表示を確認し、原材料がシンプルなものを選ぶのがおすすめです。
市販のプレーンヨーグルト
・小岩井 生乳(なまにゅう)100%ヨーグルト 〈小岩井乳業〉
・明治ブルガリアヨーグルト LB81プレーン 〈明治〉
・ビヒダスプレーンヨーグルト 〈森永乳業〉
・ナチュレ 恵 Megumi 〈雪印メグミルク〉
ヨーグルトを離乳食にする時の注意点
離乳食に向いているヨーグルトですが、注意した方がよいことはあるのでしょうか?
ヨーグルトは加熱した方がいい?
■ワンポイントアドバイス■
冷凍保存できる?
冷凍保存には向かない
プレーンヨーグルトは水分が多いため、解凍しても分離してしまい、元のなめらかな状態には戻りません。開封したばかりの新鮮なものを使用しましょう。
ヨーグルトの種類はなんでもいいの?
同じプレーンヨーグルトでもいろいろな種類がありますが、まず肝心なのは「一般的に市販されているものかどうか」です。
ヨーグルトを自家製にすると雑菌が入ってしまうこともありますので、自家製のヨーグルトは、無糖といえども赤ちゃんには避けましょう。
離乳食のヨーグルトのおすすめレシピ!
ヨーグルトをそのままあげるのもいいですが、他の食材と組み合わせることで酸味が緩和されて食べやすくなったり、ヨーグルトの魅力が引き立ったりして、よりおいしく食べることができます。
きな粉ヨーグルト(6ヶ月~1歳ごろ)
(乳児分:約1回分量)
・プレーンヨーグルト 大さじ2
・きな粉 小さじ1
作り方
① プレーンヨーグルトを電子レンジ(500W)に10秒ほどかけて、人肌くらいに温める
② きな粉を入れてよく混ぜる
■ワンポイントアドバイス■
ヨーグルトサラダ(7ヶ月~1歳ごろ)
材料
(乳児分:約1回分量)
・かぼちゃ 10g(種とワタを取り、皮をむく)
・にんじん 10g(皮をむく)
・プレーンヨーグルト 大さじ2
作り方
① にんじん、かぼちゃは切らずに、小さじ1/2の水(分量外)とともに電子レンジ(500W)で2~3分ほど加熱する
② フォークなどで粗くつぶすか、5mm程度の粗みじんにするなどし、ヨーグルトと混ぜ合わせる
ツナのヨーグルト和え(7ヶ月~1歳ごろ)
材料
(乳児分:約1回分量)
・ツナ水煮 15g
・プレーンヨーグルト 大さじ2
作り方
① ツナに熱湯をかけて油を抜き、ほぐす
② ヨーグルトは人肌程度に温め、①と混ぜる
まとめ
さっぱりとした味と、なめらかな食感が赤ちゃんにも人気のヨーグルト。魚や豆腐などに慣れたら始めてみてもいいでしょう。フルーツだけでなく、相性がいい食材も多いので、ヨーグルトと一緒にいろいろな味を体験させてあげてください。
(文:川口由美子先生)
※写真はイメージです