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2022年06月20日 07:15 更新

「風邪か新型コロナかわからない……」今、子供が体調を崩したらどう判断する? 相談・受診の目安は

新型コロナウイルス感染症の広がりがおさまりきらない中、子供に咳や鼻水、倦怠感、熱などの症状があると、「もしかしたらコロナかも?」と心配になりますね。そんな時はどうしたらいいか、あらためて確認しておきたいことを森戸先生に聞きました。

「相談・受診の目安」とは

(photoAC)

小児科で外来診療をしていると、保護者の方から「うちの子が咳をしているんですが、新型コロナかもしれません。大丈夫でしょうか?」などという質問を受けます。軽い咳や鼻水、微熱、食欲不振など……お子さんに風邪のような症状が出ると、軽いものだとしても原因を知りたい、新型コロナではないと言われて安心したい、といった気持ちになる方が多いからだろうと思います。

厚生労働省では、以下のように「相談・受診の目安」を示しています。これらのいずれにも当てはまらず、軽い風邪のような症状のみでしんどさがない場合は、自宅で安静にしながら毎日体温を計って様子をみるのが基本です。体調不良のときに、登園や登校、外出するのは絶対にやめましょう。

「相談・受診の目安」[*1]

①息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合
②重症化しやすい方で、発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある場合
※高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)等の基礎疾患がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方
③上記以外で、発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く場合
症状が4日以上続く場合は必ずご相談ください。症状には個人差がありますので、強い症状と思う場合にはすぐに相談してください。解熱剤などを飲み続けなければならない方も同様です。

①〜③のいずれかに当てはまる場合、子供については、まず厚生労働省や自治体が設けている相談窓口、または小児科に電話で相談しましょう。

まずは相談窓口や小児科に電話を

もしも本当に新型コロナウイルス感染症が疑われる状況だったら、他の人にうつすリスクがあるため、普通の医療機関をいつものように受診してはいけません。

私のクリニックでは、事前に電話をしてもらい、発熱外来の時間帯に予約したうえで受診していただくことになっています。その際は必ず付き添いの方も含めて不織布マスクをしてください。また、くしゃみや咳が出る時はなるべくタオルやハンカチ、腕などで押さえて飛沫を飛ばさないようにしましょう。

新型コロナウイルス感染症かどうかは「抗原検査」または「PCR検査」で調べることになりますが、片方または両方の検査を行なっていない医療機関もあります。その場合は、PCR検査センターや別の医療機関で検査することになります。また感染者の濃厚接触者に高熱などの症状がある場合は、検査なしで「みなし陽性」と診断される場合もありましたが、現在は必ず検査するように通達が出ています。

陽性と診断されたら、発症日から10日間が経過し、加えて薬を飲まなくても熱が下がり、咳などの症状が軽くなってから72時間が経つまで自宅療養です。場合によってはホテル療養、入院などを行う場合もあり、保健所から連絡があります。ちなみに一般の医療機関の医師は、直接専門機関に患者さんの入院をお願いすることはできません。

新型コロナウイルス感染症の相談・診断・療養の流れについて、東京都のウェブサイトではフローチャートでわかりやすく説明しているので、いざという時に慌てないよう見ておくのもいいと思います[*2]。


※2022年6月1日時点の情報をもとに記事を作成しています。

(編集協力:大西まお)

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