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2026年03月13日 07:33 更新

小学生が膵臓・脾臓摘出の重傷。「ななめ掛けの水筒」が凶器に……正しい水筒の持ち運び方は?/親が知りたい子供の危険

身近なものが子どもの安全を脅かすことがあります。しかし、前もって知っておくだけで防げる事故もあります。今回は「水筒」が原因で起こった事故事例をお伝えします。登下校時など、子どもに「水筒のななめ掛け」をさせていませんか? その状態でもし転んだら……。

転倒した小学生、そのときお腹に……「水筒」による事故

6月のある雨の日。Aくん(7歳・男の子)はランドセルを背負い、水筒をななめ掛けにして元気に登校しました。

転倒時、水筒の底でお腹を強打

雨の中、傘をさして走って学校内に入ったところ、つまずいて転んでしまいます。地面は固い土でした。このとき、ななめ掛けにしていた水筒が地面とお腹の間に挟まってしまい、お腹を強く打ってしまいます。水筒は飲み口が下になった状態で、底の部分にお腹をぶつけるかたちとなりました。

ただ転んだだけかと思いきや……。

Aくんはお腹を打ったあとぐったりして嘔吐を繰り返します。近隣の医療機関を受診し、状況から内臓損傷の可能性が考えられました。Aくんは別の医療機関へ運ばれました。

手術で膵臓の半分、脾臓を摘出

Aくんのお腹の状態を詳しく調べたところ、膵臓(すいぞう)の中央部に断裂があり、外傷性の「膵損傷」と診断されました。また、軽い血尿もあったことから、軽い「腎損傷」もあったのではと考えられています。
Aくんは手術により膵臓の50%を摘出。お腹の中に膵液が漏れたことで影響を受けた脾臓(ひぞう)も摘出することになり、今後糖尿病の発症や感染症に注意が必要になったということです。[*1]

水筒をななめ掛けしていたことによる事故はほかにも

同じような事故はほかにも。
6歳の女の子が登校中につまずいて転倒し、掛けていた水筒が地面との間に横向きに挟まってお腹を打ったケースもあります。このケースでは、いったん帰宅したあとにお腹の症状が治まったので登校しましたが、直後に嘔吐して近所の医療機関を受診。このときは検査で異常がなかったので帰宅しました。ところが嘔吐が続いたため別の医療機関を受診したところ、膵損傷が判明。2週間の入院となっています。[*2]

内臓損傷は見た目ではわかりにくい

このように内臓損傷は外から見ただけでは深刻さがわからず、一度症状が治まることもあるため、注意しなくてはいけません。お腹を打った直後は何ともなさそうでも、次の症状がみられるときは必ず受診しましょう。

・嘔吐している
・お腹の痛みが続く、痛みが強くなる
・お腹にぶつけた跡がついている
・顔色が悪い
・お腹をかばうなど、歩き方がぎこちない
・おしっこの色がいつもと違う(血尿)

水筒による事故を防ぐには?

水分補給のために水筒は子どもにとって欠かせない持ち物。水筒による危険な事故を防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。

水筒はリュック・ランドセルに入れて持ち歩く

水筒はなるべくななめ掛けにせず、リュック・ランドセルに入れて持ち歩きましょう。手提げや肩掛けかばんでは、やはり転倒した際に水筒が地面とお腹の間に挟まる可能性があります。

水筒をななめ掛けにしたまま走らない・遊ばない

どうしても水筒をななめ掛けにする必要があるときは、掛けたまま走らない遊具で遊ぶときは水筒を置いて遊ぶといったことに気をつけるだけでも、危険な事故を減らすことができます。日頃から子どもと水筒の持ち運びに対するルールを話し、水筒を掛けたまま走らない・遊ばないことを徹底しましょう。[*3]

水筒の事故で最も注意したい年齢は、幼児から小学生。[*4] 一人で行動することが増えて自分で水筒を持ち歩くようになったときです。特にランドセルを背負っていると、ななめ掛けをした水筒を背中側に回すことができず、お腹の前にきてしまうことが多くなります。

通学時は、水筒はなるべくランドセルの中に入れるようにすることをおすすめします。水筒ホルダーを使ってランドセルの横や背面にしっかりと固定することもできます。学校で禁止されているケースもあるので学校のきまりを確認しつつ、危険な持ち方を避けて子どもの安全を守りましょう。

※写真はイメージです

(文:佐藤華奈子、監修:神田 貴行先生、構成:マイナビ子育て編集部)

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