送迎や買い物の途中で……子乗せ自転車で4歳児が骨折、事故を防ぐためにできること/親が知りたい子供の危険
身近なものが子どもの安全を脅かすことがあります。しかし、知っておくだけで防げる事故もあります。今回は、子どもを自転車に乗せて走行していたときに起きた事故を紹介。春から園の送迎などで初めて子乗せ自転車を使うママパパも多いでしょう。ぜひ知っておいてください。
子乗せ自転車に子どもを乗せて走行中……
毎日の送り迎えや買い物やお出かけなどに便利な「子乗せ自転車」。子どもを自転車の後ろに乗せていると、つい「座っているだけ」と思ってしまいがちですが、小さな子どもは突然動いたり、姿勢を変えたりすることがあります。
4歳の子の足がガードレールに接触
Aちゃん(4歳)は、保護者が運転する電動アシスト自転車の後ろの幼児用座席に座っていました。幼児用座席には足乗せがありますが、Aちゃんは足を外に出してブラブラ。
そのとき、事故が起きました。自転車が右に寄ったところ、右側にあったガードレールとAちゃんの足がぶつかってしまったのです。
Aちゃんは右の太ももを骨折、3週間の入院となりました。[*1]
ヘルメット未着用での事故、荷台に乗せたことによる事故も
このほかにも、ヘルメットを着用していなかったことで頭部を負傷した事故や、幼児用座席ではなく荷台に乗せたことで足を挟まれてしまった事故が報告されています。
Bちゃん(5歳)は、自転車の後ろの幼児用座席に座っていました。このとき、Bちゃんはヘルメットを着けていませんでした。曲がり角にさしかかったところ、身を乗り出してしまい、電柱に頭をぶつけてしまいます。Bちゃんは頭を4針縫うケガを負いました。[*1]
Aちゃん、Bちゃんの例のように、幼児用座席に座っていても、体が座席の外へ乗り出してしまうことでガードレール、電柱などの障害物に接触し、ケガにつながったケースが複数確認されています。
自転車の部品に体が巻き込まれてケガをしたケースも
Cちゃん(6歳)は、親の実家を訪れた際、子ども用の自転車がなかったので、大人が運転する自転車の荷台に直接座りました。しっかりつかまるように言われていましたが、段差を乗り越えたところで後輪をおおうプレートとタイヤのスポーク(車輪の中心部から放射状に延びている金属部品)の間に足が挟まってケガをしました。このように、スポークに足を挟まれて起こるケガを「スポーク外傷」といいます。
スポーク外傷は子どもの自転車事故のなかでも多く、なかには16針以上を縫うケガに至った例もあります。[*2]
自転車に子どもと同乗したときのケガを防ぐために
子どもと一緒に自転車に乗ったときに起こる事故を防ぐには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
座席のシートベルト、ヘルメットを正しく着ける
シートベルトやヘルメットを適切に着用しましょう。どちらもベルトが緩いとうまく機能せず、ケガにつながります。後ろの幼児用座席に座っている子どもには、運転する人の背中しか見えず、自転車の前方に何があるかわかりません。前方が気になって身を乗り出すこともあるため、シートベルトでしっかり固定し、「動かないよ」と事前に声をかけておきましょう。
シートベルトを締めていれば、万一転倒した際に子どもが外に放り出されてしまうことも防いでくれます。くれぐれも締め忘れないようにしましょう。
子どものヘルメット着用は、法律上は保護者の「努力義務」とされています。ただし罰則はなくても、頭部を守るうえで効果は大きいです。転倒したときやぶつかったときの衝撃から子どもを守るために、サイズがあったものを用意して着用させてください。
狭い道は自転車を降りて押して歩く
道幅が狭いところでは、気をつけていても子どもの体がガードレールや壁、電柱などの障害物とぶつかる可能性があります。無理に自転車に乗ったまま通り抜けようとせず、自転車から降りて、押して歩くようにしましょう。
子どもは幼児用座席に座らせる
子どもを自転車に乗せるときは必ず幼児用座席に座らせてください。足を足乗せに置いていることも確認しましょう。幼児用座席とあわせて後輪にスカートの裾などの巻き込みを防止する「ドレスガード」をつけるとより安全です。
幼児用座席は子どもが小学校入学前まで使用できます。小学校入学後は、6歳でも2人乗りとなり、違反(軽車両乗車積載制限違反/反則金3,000円)となります。
消費者庁の資料では、6歳以上になると足を巻き込む事故が増える傾向が指摘されています。[*2] 小学校に上がったら、幼児用座席であっても自転車の後ろに乗せることは避けましょう。
青切符の対象に。子どもと自転車に乗る際に注意したい交通ルール
2026年4月1日から、自転車にも青切符が導入される予定です。自転車に乗る際の交通ルールも今一度確認しておきましょう。
原則、歩道の自転車走行は禁止
自転車は、特定の状況を除いて歩道を走行できなくなります。特定の状況とは、自転車通行可の標識がある場合、13歳未満・70歳以上の場合、道路状況によりやむを得ない場合などです。
「13歳未満」は13歳未満の子どもが運転する場合なので、子どもを後ろに乗せた大人が、標識もやむを得ない事情もないのに歩道を走行するのは違反になります。歩道走行が認められる場合でも、自転車は車道側を徐行して走り、歩行者を優先しなければいけません。
信号無視、一時不停止、スマホの使用にも注意!
信号無視や指定された場所での一時不停止、無灯火、走行中の携帯電話・スマホの使用なども違反行為になります。子どもに気を取られてうっかり違反行為をしてしまったり、運転が不安定になったりしないよう十分注意して乗りましょう。[*3]
免許がなくても乗れる自転車は、自動車よりも気軽に乗ることができて便利ですが、子どもを乗せて運転する場合は十分な注意が必要です。単純にバランスを崩して転倒することや交通事故に遭うことだけでなく、子どもの想定外の動きで、物にぶつかったり後輪に足を巻き込まれたりして大きなケガを負うこともあります。シートベルトをしっかり締めること、ヘルメットを被ることを忘れずに、しっかりと安全を確認しながら運転しましょう。今一度、親子で自転車に乗る際のルールや交通ルールを確認するとよいですね。
※写真はイメージです
(文:佐藤華奈子、監修:眞鍋 憲正先生、構成:マイナビ子育て編集部)
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[*1] 国民生活センター「自転車後部同乗中の子どもの事故に注意!」(子ども・若者サポート情報)
[*2] 消費者庁「Vol.538 自転車同乗の子どもがスポーク外傷で10針以上縫うけが!」
[*3] 警視庁「自転車交通安全 取締りについて」
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