辻希美さん、長男の高校受験を振り返る「正直、手の届かない高校だった」母として学んだこととは
タレントの辻希美さんが、自身のYouTubeチャンネルで長男・青空(せいあ)さんの高校受験について語りました。成績が低迷し模試で心が折れかけた時期についても赤裸々に明かし、「母として多くを学ばされた」と振り返っています。
■「正直、手の届かない高校だった」
長男・青空さんの高校受験について、辻さんは「私にとっては本当に大きな出来事」と前置きし、約1年間に及んだ受験までの道のりと、母としての率直な思いを明かしています。
辻さんによると、長男は「コツコツ努力するタイプではなかった」といい、中学1~2年生の頃は勉強への意欲がなかなか見られず、成績も決して良くはなかったそうです。「やるか、やらないか。100か0の性格で、これは私にそっくり」だという長男が大きく変わったのは、中学3年生になる直前でした。学校で高校進学の話題が増えたことをきっかけに、「この高校に行きたい」という具体的な目標が初めて生まれたといいます。
しかし当時の成績からすると、志望校は簡単には届かないレベルで、辻さん自身も「正直、手の届かない高校だった」と振り返りました。それでも長男の気持ちは本気で、塾に毎日通い始め、勉強に真剣に向き合うようになります。1学期の成績は大きく跳ね上がったわけではないものの、2年生までと比べると明らかな成長が見られ、「頑張った分だけ結果に表れていた」と辻さんは語ります。
辻さんが第五子を妊娠中だったこともあり、夫・杉浦太陽さんが高校見学や資料集め、模試や塾とのやり取りなどを全面的にサポート。成績はさらに向上し、志望校も「頑張れば届くかもしれない」という位置まで近づきました。
ところが夏以降に受けた模試の結果は思うように伸びず、長男は次第に自信を喪失。「レベルを下げたほうがいいかもしれない」と口にするようになり、一時は気持ちが折れかけた時期もあったといいます。
辻さんは「この高校に行きたいという目標があったから、ここまで頑張れた」と成長を感じ、「ちょっとまだ諦めてほしくないって思ってしまって……」「でも、ママとパパがこう言ったから受けるよって言って、後で本人が後悔するのは違うなって思ったから……」と、無理に挑戦させるべきか否か葛藤。家族で何度も真剣に話し合いを重ねたそうです。
■悔し涙を流す息子に「なんて声をかけていいか」
転機が訪れたのは、試験の約10日前。担任の先生や周囲の大人たちの言葉を受け、長男は再び「諦めずに挑戦する」と決意します。そこから追い込みの10日間は、朝から晩まで勉強漬けの日々が続き、夜中まで部屋で勉強する姿も見られたといいます。
試験当日、緊張すると体調を崩しやすい息子を心配しながら送り出した辻さん。試験後に迎えに行くと、自信のあった教科の試験で思うように解けず「もう無理だったわ。難しかった」と言いながら涙を流したそうです。「もう私、本当に見てられなくて……なんて声をかけていいのか分からなくて……」と当時の心境を振り返っています。
合格発表当日は家族全員でスマートフォンの画面を見守り、結果表示のボタンを押した瞬間、画面に映し出されたのは桜のイラストと「合格」の文字。辻さんは今思い出しても「待ってマジ泣きそう」と涙ぐみ、「みんなで泣いて喜びました。あの時の青空の表情は、一生忘れられません」と感動を語りました。
「1年生、2年生の頃は将来が本当に不安だった」と率直な思いを明かす一方で、「100のスイッチが入った時の青空の力は本当にすごかった」と息子の成長を称えた辻さん。「諦めなければ、叶うこともある。そのことを、私の方が教えてもらいました」と、母として大きな学びを得たことを語り、受験生や親へ向けてメッセージを送っています。「結果がどうであれ、頑張った経験は必ずこれからの人生の力になります。後悔ではなく、自信として大切にしてほしい」とエールを送りました。
■受験生の親ができる一番大事なサポートとは
我が子の受験本番が近づくと、「何か声をかけた方がいいのではないか」「このままで本当に大丈夫だろうか」と、受験生である子ども以上に親のほうが不安や焦りを感じることもあるのではないでしょうか。
受験が近づくと、子ども自身も不安や緊張を口にする場面は増えるかもしれません。しかしそれは「大切なことに本気で向き合っている証」です。不安を感じないようにさせようとしたり、すぐに解決しようとしたりすると、かえって不安は膨らみ、集中力を奪ってしまいます。大切なのは、不安を否定せず「そう感じるのは自然だよ」と受け止めることです。不安が安心して外に出せる家庭環境では、不安は長引かず、子どもは自然と目の前の課題に意識を戻しやすくなります。親の役割は、不安をなくすことではなく、長引かせないよう支えることです。
また、親ができるサポートは合否などの結果について語ることではなく、「ここまで積み重ねてきた過程」を信じ、「今はいつも通り、目の前のことに集中していい」と伝えることです。意識を「今この1問」に戻せる環境を守ることで、子どもは身につけた力を発揮しやすくなります。
そして、子どもの集中力は、親の言葉以上に、親の表情や態度、空気感の影響を受けます。親が不安そうで緊張していると、子どもの脳は無意識に「危険な状況」と判断し、落ち着いて考えるモードから離れてしまいます。たとえ「大丈夫だよ」と声をかけても、親自身が落ち着いていなければ、その言葉は十分に伝わりません。親はまず、自分の不安を否定せず受け入れ、これまでの親子の努力や成長を振り返り、心から「大丈夫」と思える状態を作ることが大切です。親が落ち着いていること自体が、子どもにとって最も安心できる環境となります。
最終的に、受験本番において親ができる最高のサポートは、何かを付け加えることではなく、「余計なことを足さないこと」、そして「信じて任せること」です。親は代わりに試験を受けることも、一緒に考えることもできません。だからこそ、子どもが自分の力で「今この1問」に集中できるよう、安心できる環境を静かに守ることが、最も良い支援といえるのかもしれません。
