離乳食の長芋はいつから?後期・完了期の長芋レシピ【管理栄養士監修】
離乳食での「長芋」は、後期から取り入れられます。赤ちゃんが喜ぶ長芋レシピ3点とともに、変色した長芋は食べられるか、長芋で痒くなるのを防ぐコツ、保存方法などを管理栄養士が解説します!
長芋、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
長芋はどんな野菜?
まずは、長芋がどんな野菜なのかから見ていきましょう。
長芋の旬は11〜12月頃
長芋は11〜12月ごろ収穫されるものが多いですが、土がついている状態の場合、長期保存しやすいので、通年いつでも店頭に並ぶ食材です。
長芋、山芋、大和芋はどう違う?
棒状の長芋、平たい形の大和芋※、そしてそれらの総称として山芋があります(※地方によって異なる。いちょう芋とも)。
どちらの芋も栄養価が高いですが、長芋の方が水分が多く、粘りもサラリとしています。
長芋、離乳食ではいつから食べていい?
・後期の調理:すりおろしてから焼いたりするとよいでしょう。
・完了期の調理:すりおろしてから焼いてもいいですし、薄切りにして酢水にさらしてから焼くと、サクサクした食べやすい食感になります。
離乳食の長芋、下処理・下ごしらえの方法
長芋の下処理の基本は以下の3ステップです。
① 長芋を洗い厚めに皮をむく
② 酢水に10分ほどさらし、あくを抜く
③ おろし金ですりおろす
すりおろす時のコツ
皮に泥がついているまま、すりおろしたりすると土や泥が入ってしまうこともありますので、食べる量を切り分け、皮をむいてからすりおろすか、皮の部分を持ってすりおろすときには、きれいに洗っておきましょう。皮をむいてすりおろす場合には、滑るので手に持つ部分をキッチンペーパーなどで覆うといいでしょう。
そのまま調理するのコツ
離乳完了期になると、薄切りも食べられます。
皮を厚めにむいて、5mm程度に薄く切り、全体的に火が通るように焼きましょう。厚く切ってしまうと、かたくて喉につまってしまうことも。
長芋の離乳食、よくある疑問
変色したら食べさせない方がいい?
すりおろしたり、切った長芋が赤黒く変色してしまうことがありますよね。
これは、長芋に含まれる成分が酸素と反応して「酸化」することが原因で起こる現象です。時間がたつと酸化が起こり、変色していきますので、切ってから調理まで時間がかかる場合は、酢水につけておいたり、変色する前に加熱をしましょう。
すりおろしたり、切った長芋が赤黒く変色してしまうことがありますよね。
これは、長芋に含まれる成分が酸素と反応して「酸化」することが原因で起こる現象。時間がたつと酸化が起こり、変色していきますが、食べる上では問題ありません。
口の周りが赤くなったらアレルギー?
長芋を食べると、口の周りがかゆくなったり、かぶれたりすることがあります。
これは長芋の皮の周辺に含まれる「シュウ酸カルシウム」などによるものです。
大人は生で食べることもありますが、離乳食に使う際はしっかりとあく抜き、加熱をしましょう。
長芋の保管方法は?
丸ごと1本
新聞紙などに包み風通しの良い冷暗所で保管しましょう。
(気温が15度以上の場合は、冷蔵庫保存がおすすめ)
切った長芋
空気に触れると酸化が進むため、切り口に酢水を付けてあく抜きをしてから、ピチッとラップをしましょう。
冷凍
あらかじめすりおろしたり、薄切りにしておくことがおすすめです。
長芋の離乳食レシピ! 後期・完了期
<離乳後期のレシピ>長芋と青菜のとろとろ煮込み
材料
・長芋 15g
・ほうれん草(葉先) 5g
・豆乳(無調整) 80ml
作り方
① 長芋は皮をむき、水にさらしてからすりおろす
② ほうれん草は、茹でてみじん切りにしておく
③ 鍋に豆乳と①を入れて火にかけ、全体にトロッとなったら②を入れてひと煮立ちさせる
<離乳後期のレシピ>長芋とかぼちゃのおやき
材料
・長芋 30g
・かぼちゃ 10g
・しらす 10g
・片栗粉 大さじ1
・油 少量
作り方
① 長芋は皮をむき、すりおろす
② しらすは1分ほど茹でて塩抜きする
③ かぼちゃは柔らかく茹でてつぶす
④ 片栗粉と①、②、③を混ぜて形を作る
⑤ フライパンに薄く油をひき、軽く色がつくまで焼く
<離乳完了期のレシピ>長芋とサーモンのソテー
材料
・長芋 20g
・サーモン刺身 1-2切
・バター 4g
・醤油 小さじ1
作り方
① 長芋の皮をむき、5㎜程度の薄切りの拍子切りにし、水にさらす
② サーモン刺身は1切れを2つ程度にそぎ切りにする
③ フライパンにサーモンを入れたら、水を大さじ2ほどいれて(分量外)両面焼き、①とバターをいれてさらに両面じっくり焼く
④ 全体的に火が通ったら、醤油を回し入れたら完成
まとめ
トロトロの長芋は、離乳後期から使用できます。
すりおろしてとろみをつけたり、お好み焼きに入れてふわっとさせたりできますが、かゆみを起こしやすかったりしますので、乳児期ではしっかり加熱して、楽しく離乳食に取り入れましょう。
(文:渡邉ゆうか 先生、監修:川口由美子 先生)
※調理撮影:マイナビ子育て編集部
※そのほか挿入画像はイメージです