
【医師監修】基礎体温がガタガタでも妊娠できた!<体験談>妊活中に試したい3つのポイント
基礎体温がガタガタで、これで妊娠できるのか不安……と悩んでいる女性もいるでしょう。先輩ママのなかで、基礎体温がガタガタでも妊娠した人はいるかどうか聞きました。妊活中に試したい、妊娠の確率を上げるのに役立つポイントも解説するので参考にしてみてくださいね。
- <体験談>基礎体温がガタガタでも妊娠できるの?
- <体験談>基礎体温がガタガタでも妊娠できた!
- <体験談>多かったのは高温期が続いた人
- 理想的な基礎体温はどんな形?
- 妊娠していないとき
- 妊娠したとき
- 基礎体温がガタガタだと妊娠しにくい?
- 「測り方」のせいなら問題ないことも!
- きれいな2相でなくても妊娠可能なこともある
- 妊娠しにくい基礎体温の特徴
- 高温期が短い・体温差が少ない・ガクンと下がることがある
- 低温期が続く
- ガタガタが気になったら受診して調べてもらおう
- 妊活中に試したい!妊娠の確率を上げる3つのポイント
- 排卵日2日前からセックスする
- 男女とも禁煙する
- やせすぎ・太り過ぎは妊娠しづらい
- まとめ
<体験談>基礎体温がガタガタでも妊娠できるの?

妊娠・出産経験のある先輩ママ79人に、妊娠がわかる直前の基礎体温はどんな形だったか聞きました。
<体験談>基礎体温がガタガタでも妊娠できた!
79人中、妊娠がわかる前に基礎体温を測っていた人は43人でした。そのうち、「妊娠がわかる直前の基礎体温がガタガタしていた、バラついていた」と回答した人は2人いました。
ガタガタのほか、「低温期が続いていた、低温と高温の区別がつけづらかった」と回答した人が6人いました。
<体験談>多かったのは高温期が続いた人
でも、妊娠がわかる直前の基礎体温の特徴としては、やはり「高温期が続いた」を挙げた人がもっとも多く、12人いました。
※マイナビ子育て調べ 調査期間:2021年12月28日~2022年1月4日 調査人数:79人(21歳~40歳以上の女性)の回答より抜粋 ※ここで紹介した方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。
理想的な基礎体温はどんな形?

基礎体温は、日々変化している女性ホルモンの分泌バランスの影響により、1回の生理周期のなかで一般的には以下のようなパターンに沿って変動すると言われています。
妊娠していないとき
妊娠していないときの基礎体温は、排卵が起こっている女性では、通常、排卵期を境に、「低温期」と「高温期」に大きく分かれています。
低温期の間は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が増えていき、その分泌がピークになると、卵巣にある「卵胞」という袋状の器官から卵子が排出される「排卵」が起こります。
排卵後には卵胞は「黄体」という器官となり、ここからプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が始まります。このホルモンには体温を上げる働きがあるので、低温期より0.3~0.5℃ほど基礎体温は上がり、高温期となります。
その後、プロゲステロンの分泌量が下がるとそれがきっかけとなって生理(月経)が起こり、また低温期に戻ります。

妊娠したとき
妊娠したときは、プロゲステロンの分泌量は出産まで増加していくので、排卵から数えて17日以上、高温期が続きます。
ただし、妊娠が進むとプロゲステロンの分泌される場所は黄体から胎盤に変わります。胎盤から出るプロゲステロンには体温を上げる働きはないので、妊娠初期の後半ごろになるとまた低温期に戻ると言われています。

基礎体温がガタガタだと妊娠しにくい?

排卵が起こっている女性の基礎体温は、通常、低温期と高温期に分かれると解説しました。基礎体温が2相に分かれず、ガタガタだと妊娠しにくいのでしょうか。
「測り方」のせいなら問題ないことも!
基礎体温がガタガタなとき心配なのは、卵巣の機能などに何か問題がある場合です。この場合は、排卵などがうまく起こらないので、妊娠しにくい状態です。
でも、基礎体温の変化はとても微妙なものなので、実はうまく体温測定できていないせいでガタガタしている可能性もあります。
基礎体温のNGな測り方
・睡眠が不規則で計測時間が毎日バラバラ
・検温中に口を開けた/舌下で測っていない
・起床後、測定前に動いてしまった
・婦人用体温計を使ってない
・体温計のモード(実測式/予測式)が入り混じっている
以上のような測り方をしていると、基礎体温は低温期と高温期にきれいに分かれず、ガタガタする場合があります。
きれいな2相でなくても妊娠可能なこともある
測定方法の影響で基礎体温がガタガタしている場合は、体の機能に何か問題があってガタガタしているわけではないので、妊娠しにくいということはありません。
妊娠しにくい基礎体温の特徴

測定方法にとくに問題はないのに基礎体温がガタガタしている場合は、「妊娠しにくい状態であることを示す体からのサイン」という可能性もあります。
高温期が短い・体温差が少ない・ガクンと下がることがある
基礎体温がガタガタしているときに疑われるのは、「卵巣の機能の低下」が起こっているのではないかということです。
プロゲステロンは、卵子が排卵されるとできる黄体から分泌されますが、黄体の機能に何か問題があると、プロゲステロンの分泌量が少なすぎて、基礎体温はガタガタします。これは「黄体機能不全」という状態です。
黄体機能不全がある場合は、基礎体温に下記のような特徴が現れます。
「黄体機能不全」の場合の基礎低温の特徴
・高温期が12日未満
・高温期の途中で体温がガクンと下がる日がある
・低温期と高温期の差が0.3℃以内しかない

低温期が続く
基礎体温で低温期ばかりが続く場合も、妊娠しにくい状態である可能性があります。卵巣の機能低下や病気があり、排卵が起こっていないことが疑われるからです。
また、基礎代謝が低いなどにより体温が通常より低すぎることで低温期が続く場合もあります。この場合も、排卵に影響する可能性があると言われています。
ガタガタが気になったら受診して調べてもらおう
妊活しているもののなかなか妊娠しない、基礎体温がガタガタしている、という場合はなるべく早く婦人科を受診して、体の状態をチェックしてもらってください。
検温の仕方に問題があってガタガタしているのか、卵巣などに異常があってガタガタしているのか、自分で判断するのは難しいですよね。体に何か異常があって基礎体温がガタガタしている場合は、治療により改善できる場合もあります。
受診の際は2、3周期分の基礎体温を持参して先生に診てもらうと、より具体的なアドバイスがもらえますよ。
妊活中に試したい!妊娠の確率を上げる3つのポイント

最後に、妊娠の確率を高めるために自分で努力できるポイントを3つ紹介します。受診して体の状態に問題がないことがわかったら、できることから試してみてください。
排卵日2日前からセックスする
女性の体内に射精された精子の寿命は3日間ほどですが、卵子は排卵後約24時間しか生きていられません。しかも排卵後数時間以内に受精することで、その後も育っていける受精卵になると言われています。
そのため、寿命が長めの精子がさきに受精場所である「卵管膨大部(卵管の先端にある広くなっているところ)」に到着していて、卵子が排卵されてくるのを待つほうが効率的に受精できます。
実際、もっとも妊娠する確率が高いのは「排卵日の2日前の性交」とされています[*1]。
セックスをするならこのタイミングを意識してみると、妊娠の可能性は上がるでしょう。
排卵検査薬を使ってみよう
排卵は次の生理が始まる2週間前ごろに起こりますが、女性ホルモンの分泌はストレスなどの影響を受けやすいので、排卵日が予想からずれるのはよくあることです。
確実に排卵日が知りたいときは「排卵検査薬」を使ってみましょう。「次の生理が始まる予定日の17日前から1日1回(判定に悩む場合は2回)」、検査スティックに尿をかけるか浸すだけで検査できます。
もちろん性交の頻度も高めだと妊娠する確率は上がります。週2、3回以上できると精子が卵管で常に卵子を待っている状態にできますが、男女ともセックスが精神的な負担にならないよう、自分たちに合った頻度でトライしましょう。
男女とも禁煙する
喫煙していると、妊娠の確率は下がる可能性があります。喫煙により、女性では卵子の質が下がり、男性では精子の数が減ったり動きが悪くなったりすると言われています。
赤ちゃんを望むカップルはとくに、妊活をきっかけに禁煙に取り組みましょう。
やせすぎ・太り過ぎは妊娠しづらい
無理なダイエットをするとそれがストレスとなって、女性ホルモンの分泌は乱れます。そうなるとうまく排卵できなくなることも。逆に太り過ぎている場合も、女性ホルモンの分泌に異常が出ることがあります。
バランスの良い栄養摂取と適度な運動で、自分に合った体重を維持できると、妊活にも良い効果があるはずです。
まとめ

基礎体温がガタガタでも妊娠できた人はいるのか、理想的な基礎体温、ガタガタの場合はどんな理由が考えられるのか、妊活中に試したい妊娠の確率を上げる3つのポイントについて解説しました。
基礎体温がガタガタでも妊娠することはあります。でも、毎朝同じ条件できちんと測定しているのに基礎体温がガタガタしている場合は、体が妊娠しづらい状態になっていることを示すサインの可能性も。
基礎体温がガタガタしていて、なかなか妊娠しない場合は、なるべく早めに婦人科を受診して体の状態をチェックしてもらってくださいね。
(文:マイナビ子育て編集部/監修:宋美玄 先生)
※画像はイメージです
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます