1歳児がハンディファンを舐めてしまい……。爆発の危険も!この夏ハンディファンを使う前に知っておきたいこと/親が知りたい子供の危険
身近なものが子どもの安全を脅かすことがあります。しかし、前もって知っておくだけで防げる事故もあります。今回は、夏に出番の増える「ハンディファン」で起こった事故事例を紹介。最近ではベビーカーに取り付け可能なタイプもありますが、注意して使わないとケガをしてしまったり、熱中症のリスクがあるのです。
夏に出番の増えるハンディファン。1歳の子が舐めてしまい……
ハンディファン(携帯用扇風機)は夏の暑さ対策として使う人が多いアイテム。利用が増える一方で、子どもがケガをする事故も起こっています。
1歳の子どもが、スイッチが入った状態のハンディファンを舐めて唇を切ってしまう事故が実際に起きています。[*1] ほかにも、ベビーカーに取り付けていたハンディファンのガードのすき間から子どもが指を入れて羽根に当たってしまう事故も報告されています。[*2]
ハンディファンによる事故が多発
ハンディファンによる事故は、子どもに限った話ではありません。使用時の巻き込み事故や、リチウムイオン電池による発煙・発火事故も発生しています。
・満員電車でハンディファンを使用している人の近くにいて、ファンに髪が吸い込まれてしまった
・床に落としたハンディファンが回り続けていたのでそのまま使っていたら煙が出て破裂音がした
・パソコンのUSBケーブルで充電しながら使用していたら焦げ臭いにおいがした
落下させたハンディファンを使うと爆発する可能性も
リチウムイオン電池内蔵タイプのハンディファンを落としてしまったときには注意が必要です。外からは壊れていないように見えても、落とした衝撃で内部のリチウムイオン電池が破損している可能性があります。そのまま使用を続けていると、発煙や発火、破裂のリスクがあります。[*3]
ハンディファンはあくまで暑さ対策の“補助アイテム”として使う
便利なハンディファンですが、暑さ対策をハンディファンだけに頼らないことが大切です。気温・湿度が高い環境ではハンディファンのみでは熱中症予防として十分でない可能性があります。
夏の外出時はこまめに水分補給をする、暑い時間帯の外出を避ける、涼しい場所で適宜休憩する、子どもの顔色や機嫌など体調に変化がないか確認しましょう。
そのうえでハンディファンを子どもに使わせるときの注意点をお伝えします。
ハンディファンを子どもに使わせるときの注意点
ハンディファンを赤ちゃんや小さな子どもに使う場合は、本人に渡さずに親が持ち、風向きを調整してあげると安心です。もし、ハンディファンを小学生以上などある程度の年齢の子どもに持たせて使う場合は、次のことに注意しましょう。[*1]
スイッチを切ってから渡す
ハンディファンが動いている状態で渡すと、受け取る際にガードの中に指が入り、ケガをする危険があります。スイッチを切って完全に止まったことを確認してから渡し、持ち手の部分を持たせてから動かしましょう。
指や髪、衣服の紐などの巻き込み防止対策をする
小さな子どもは皮膚が柔らかいため、ガードの中に指を入れて羽に巻き込まれると大きなケガにつながるおそれがあります。また、指だけでなく髪やパーカーなどの衣服の紐も巻き込んでしまう可能性があります。巻き込み防止のためにハンディファンカバーをつけるか、すき間が狭いタイプの製品を選ぶなどして巻き込みを防止しましょう。
ネックストラップを外す
ネックストラップは落下防止に役立ちますが、子どもが使用する場合は絡まって窒息につながる心配があります。子どもに渡す場合はネックストラップを外してから使わせましょう。
周囲を確認してから使用する
混雑した場所で子どもがハンディファンを振り回すと、周囲にいる人の髪や衣服を巻き込んでしまうかもしれません。人混みでは使用を控える、ハンディファンを振り回さないよう伝えましょう。使うときは周囲をよく確認し、使用中は大人がしっかり見守りましょう。
落とす、ぶつけるなど強い衝撃を与えない
落下やぶつけることで強い衝撃を与えると、発煙、発火、破裂の危険があります。もし強い衝撃を与えてしまった場合は、動いていても使用を中止してください。
高温になる場所に置かない
リチウムイオン電池を使用しているハンディファンは、高温の場所に置くと熱の影響で発熱、発火、破裂の危険があります。直射日光が当たる場所や車内など高温になるところに放置するのはやめましょう。[*4]
ハンディファンをベビーカーに取りつけるときは?
ベビーカーに取りつける場合は、落下や巻き込みを防止するために赤ちゃんの手が届かない場所につけましょう。夏の地面は照り返しで暑くなっています。下から風をあてるのではなく、上からふき下ろすように、日よけなど高い場所に取りつけるとよいでしょう。
その際、取りつけクリップが固定されていなかったり、クリップ自体が弱いものだったりすると、落下のおそれがあります。きちんと挟めるクリップを選び、落ちないようにしっかり固定しましょう。[*5]
ハンディファン以外の暑さ対策も重要です。肌に直接触れないようタオルで包んだ保冷剤や冷却枕などを併用する、通気性のよい服を着せるなど、複数の対策ができるとよいですね。[*6]
使用・購入予定のハンディファンが安全か見分ける方法は?
購入した製品に問題があり、事故につながったケースもあります。ハンディファンを購入する際や使用時には、安全な製品かどうか確認しましょう。インターネットで購入するときは、連絡先がたしかなメーカーや販売店から購入することが大切です。
もし使用している製品にリコールがかかっている場合は、使用を中止して販売店や製造・輸入事業者に連絡を。リコール情報は各企業のホームページや、消費者庁「リコール情報サイト」などで確認できます。[*1][*4]
まとめ
ハンディファンは便利なアイテムではありますが、子どもの指や唇が回転している羽に当たる事故も起きています。混雑する場所で使用して周囲の人の髪や衣服を巻き込む事故にも注意が必要です。
充電式ハンディファンの多くにリチウムイオン電池が採用されていることから、発煙・発火や破裂事故も起きています。子どもが使用するときはよく見守り、危ないと感じたらすぐに使用を中止してください。
子どもとの外出中は、子どもが熱中症になっていないかの確認も重要です。熱中症の疑いがあるサインとして、顔色が悪い、声をかけても反応が鈍い、水分がとれないといったことが挙げられます。こうしたサインも知っておくと、子どもの体調の変化にすぐ気がつくことができます。
(文:佐藤華奈子/監修:菅原 大輔先生/構成:マイナビ子育て編集部)
※写真はイメージです。
[*1] 消費者庁「コラムVol.10 携帯用扇風機の扱いにはご留意を!」
[*2] 事故情報データバンクシステム「ハンディファン 事故情報ID:0000492788
[*3] 【事故再現】携帯用扇風機「1.損傷したバッテリーが破裂」(NITE official)
[*4] 独立行政法人 製品評価技術基盤機構『夏バテ(夏のバッテリー)』にご用心~「リチウムイオン電池搭載製品」の火災事故を防ぐ3つのポイント~
[*5] Owitech「ハンディファンの正しい使い方とNGな使い方」
[*6] 東京都こどもセーフティプロジェクト「vol.009子どもを熱中症から守るために|5つの予防ポイントや症状、応急処置についても解説」
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