離乳食のアボカドはいつから?注意点、下ごしらえ方法、後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】
食感や濃厚さが若い女性を中心に人気のアボカドですが、赤ちゃんはいつごろから食べられるのでしょうか。今回はアボカドを離乳食で取り入れる時期について管理栄養士が解説します。アボカドの離乳食レシピもチェックしてくださいね。
アボカド、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
脂肪分が多いので後期を過ぎてから
・後期の調理:さいの目に切ったものを熱湯で加熱し、スプーンの背でつぶす
・完了期の調理:加熱したアボカドに慣れたら生食でもOK。最初は少量から
■ワンポイントアドバイス■
離乳食のアボカドの注意点
アボカドは脂質が多いのが特徴
ビタミン・ミネラルが豊富で栄養価が高いアボカドは、とろりとした味わいで人気の食材ですね。野菜のイメージがあるかもしれませんが、アボカドは果物。でもフルーツなのに脂質が豊富という特徴があります(18.7g/100g中[*1])。
離乳食のアボカド、ちょっと注意が必要
脂質は母乳(4g/100mL[*2])にも育児用ミルク(3.5g/100mL[*3]など)にも含まれます。これに加え食べ物から脂質をとることになりますが、赤ちゃんはまだ胃腸の消化機能が完全に発達していないので、離乳期の脂質量には注意が必要です。
アボカドは生でも大丈夫? 加熱は必要?
アボカドは、生で食べることができる食材です。しかし、アボカドの皮などについているものが食べる面に付着することなども考えられます。念のため、加熱をしておくと安心でしょう。
いつまで加熱するかという目安は特にありませんが、最初のころに加熱しておけば、その後、赤ちゃんが慣れてきたら生で食べてもいいでしょう。
アボカドはアレルギー反応が出る?
アボカドはアレルギーの頻度が高い食材ではないものの、バナナなど他の果物や野菜でアレルギーが出た場合は、アボカドでも反応が出る可能性があるので、注意しながら与えましょう。
離乳食のアボカド、下処理・下ごしらえの方法
洗い方、切り方のコツ
包丁を種に当たるまで入れ、種の外周に沿って包丁を1周させるように切り、左右をひねるようにすると半分に割れます。中心部の種をとり、皮と果肉をわけましょう。
色どめのコツ
■ワンポイントアドバイス■
アボカドの保管方法は? 冷凍できる?
アボカドは食べ頃をみきわめるのが難しい食材です。
野菜室か常温で
野菜室などで保管すると、少し成長がゆっくりになりますので、食べごろまで野菜室で保管しておいてもいいですし、早く食べたいときは常温でもいいですね。
冷凍する場合
冷凍もできますが、小さく切ってラップにくるんでさらにジッパー袋にいれるのがおすすめです。変色してしまいますが、ラップにくるめば変色もあまりしません。気になる場合はレモン汁をかけて冷凍してもいいでしょう。
アボカドの離乳食レシピ! 後期・完了期
<離乳後期のレシピ>アボカドのサンドイッチ
■材料(作りやすい量)
・アボカド 10g
・ヨーグルト 5g
・バナナ 1cm輪切り1個
・食パン 12枚切り1/2枚
■作り方
① アボカドを電子レンジ(600W)で20秒位加熱し、粗熱をとる
② ①にヨーグルトとバナナを入れてスプーンの背などでつぶしてなめらかなペースト状にする
③ 用意しておいたパンに塗ってできあがり
<離乳後期のレシピ>アボカドの豆乳スープ
■材料
・アボカド 1/4個
・豆乳 100cc
・コンソメ顆粒 1g
・水 150cc
■作り方
① あらかじめ顆粒のコンソメと水でスープをつくっておく
② ミキサーに①のスープと全ての食材を入れて撹拌したものを加熱して味をなじませる
<離乳完了期のレシピ>アボカドと鯛のグラタン
■材料(4~5回分)
・アボカド 1/4個
・玉ねぎ 1/8個
・鯛刺身 2切れ(約20g)
・牛乳 大さじ3
・オリーブオイル 小さじ1
・パルメザンチーズ 少量
・マカロニ 10本
■作り方
① マカロニはやわらかく茹で小さく切る。アボカドと鯛は一緒に茹でる。玉ねぎはみじん切りにして電子レンジ(600W)で20秒ほど加熱
② 加熱したアボカドと鯛をボールなどに入れ、マッシャーなどでつぶしマカロニ以外の食材を全部いれて混ぜる
③ 器に小さく切ったマカロニを入れ、②を1/4量かけて少量のパルメザンチーズをふりかけてトースターで焼き色をつけてできあがり
アボカドの離乳食、よくある疑問
幼児食になるまで一切食べなくても問題ない?
幼児期に初めて食べる食材は、他にもあります。アボカドについては脂肪分が多い果物なので、離乳期に無理して食べなくてもいいでしょう。
離乳食で「NGじゃないけどあまり向かない食べ物」は他にもある?
生もの(刺身や生卵など)は基本的に3歳を過ぎてからが目安となります。
咀嚼しにくさやアレルギーの観点からも「始めるのは幼児期になってからでよい食材」があります(甲殻類、そばなど)。
まとめ
アボカドは日本で数年前からスーパーなどに並ぶようになった食材です。海外などでは離乳初期から与える国もあるようですが、日本では脂の量も気になるとされる食材の1つです。食材の栄養価は高いので、少量から取り入れていくのが望ましいでしょう。
(文:シライカヨコ 先生、監修:川口由美子 先生)
※調理撮影:マイナビ子育て編集部
※そのほか挿入画像はイメージです