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2026年08月17日 17:01

勉強はエンタメだ。「宿題の量を減らすために署名活動をする」と言い出した息子に、父はどう反応した?

学校から帰宅すると、自ら机に向かい問題に取り組む。我が子にそんな習慣を身につけてほしいけれど、「どうすれば……」と悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。子どもの自走力の背景には、「学び≒遊び」の空気感があるのではないかと、大森さんは言います。

6歳で天文宇宙検定3級に最年少合格、小学3年生で数学検定2級――“宇宙少年”として注目を集める、小学6年生の大森陽生さん。

大森家が実践してきたのは、“ほめる・叱る”に頼らず、親の「リアクション」にフォーカスした独自の子育てメソッド。この考え方をまとめた書籍書籍『みるみる自走する! 子育てはリアクションが9割』(著:大森治幸、大森陽生/新潮社)が、このたび刊行されました。

本記事では、親のリアクションがなぜ子どもの主体性を育むのかについて、一部抜粋してご紹介します。

みるみる自走する! 子育てはリアクションが9割,新潮社

リアクションが育てた「自走力:自分で伸びる力」

勉強=楽しい、を支えた家庭の空気

息子が学校から帰ってくると、私が作った問題に向かっている光景をよく目にします。親が「やりなさい」と言ったわけでも、学校のテストに追われているわけでもありません。ただ、彼の中に「知りたい」「楽しい」という猛烈なエンジンがかかっていて、勝手に進んでいる。いわゆる「自走」している状態です。

この自走力の源泉は、これまでお話ししてきたような「学び≒遊び」の空気感にあるのではないかと感じています。

我が家では、学びと遊びの境界線がほとんどありません。方程式を解くのも、公園でドッジボールをするのも、同じ「楽しい」というカテゴリーに入っています。

私が自作のプリントに、おなじみのレトルトカレーのパッケージを載せて「同じ文字でくくれ!」とふざけたり、等比数列を扱うプリントではコーヒーのイラストを載せて「コーヒーじゃなくて公比が大事!」とギャグをかましたり。大学入試問題を「全国数学巡りの旅」と称してゲーム感覚で解いたりしてきたこともありました。これは、「全国給食巡りの旅」と銘打って、学校の給食で全国のご当地グルメが出されたことをヒントに、息子が思いついたものです。

こうした一つひとつのやりとりが、彼の中に「勉強=お父やんと盛り上がれる楽しいエンタメ」という記憶を刻んできたと思います。「勉強=苦しいもの、我慢してやるもの」というネガティブなラベルを貼る前に、親が全力で「おもしろい!」「そんな解き方があるのか!」とリアクションし続ける。その家庭の「空気」の積み重ねこそが、子どもの知的好奇心を枯らさずに育てる、最高の栄養剤になったのだと思います。

子育てはリアクションが9割,新潮社
NASAの服に、天球儀と天体望遠鏡を持って、父子2人で撮影!

「自分で考え、自分で動く」という、自走する子どもに育つ道

一方で、自走する力を育むために私が意識的にしてきたことがあります。それは「押し付けない」ということです。正直に言えば、親として「もっとこうすればいいのに」と口を出したくなる瞬間は何度もありました。大人は経験値が高い分、すぐに「答え」を考え出すことができます。子どもに失敗して辛い思いをしてほしくない、と思えば思うほど、先に答えを伝えたくなってしまうのもわかります。しかし、そこで先回りしてレールを敷いてしまうことは、子どもの「自分で見つける喜び」を奪うことに他なりません。

息子が宿題の量を減らすために署名活動をすると言い出した時も、私は「そんなやり方じゃなくて、もっといいやり方がある」と言うのではなく、「おもしろいアイディアだね!」と、彼の主体性に100%のリアクションを返しました。もし私が「それより漢字の練習をしなさい」などと返していたら、彼は「自分で考えて行動する」という貴重な一歩を自ら踏み出すことはなかったでしょう。

誰よりも熱狂的な「観客」となる

むしろ、私が息子に教えるのではなく、「教えてもらう」姿勢を大事にしています。一緒に問題を解いている時も、教えるのではなく、息子が思考する過程に寄り添いながら、教えてもらう気持ちで臨んできました。普段の親子関係の逆転です。

「なるほど、この問題は3で割った余りに着目するのか!」

「その初手は思いつかなかった!」

「解と係数の関係ってそんなおもしろい語呂合わせがあるのか!」

と、息子がひねり出すアイディアや言葉に素直に驚き、親が学ぶ。そのような、親子関係の逆転の瞬間があるのも、子どもの自尊心をくすぐる一助になると思うのです。

子どもは、親がおもしろがって並走してくれる安心感があってこそ、未知の領域へ一歩を踏み出せるのだと思います。思えば、数字に夢中だった3歳の頃から、宇宙や数学へと興味が広がっていったそのプロセスは、まさに彼が自分の「好き」を地図にして、自由に冒険を進めていく道のりでした。親である私の役割は、その冒険の報告を受けるたびに「すごい!」「おもしろい!」と、誰よりも熱狂的な観客でい続けることだったのかもしれません。

ジャッジ(評価)を手放し、一人の人間として驚き、共鳴する。そのリアクションの積み重ねが、誰にも強制されない「自走する力」を育んできたのだと、今、改めて感じています。

では、なぜ私は、このようにポジティブなリアクションを大切にするようになったのか。なぜ、子どもをジャッジせずに、ありのままを受け止めることにこだわっているのか。その源流を辿っていくと、かつて私が、家族や恩師から受け取ってきた「否定されなかった」記憶へと行き着きます。

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続きはぜひ書籍でご覧ください。

みるみる自走する! 子育てはリアクションが9割
(2026/08/17時点)

※本記事は、『みるみる自走する! 子育てはリアクションが9割』<著:大森治幸、大森陽生/新潮社>より抜粋・再編集して作成しました。

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