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2021年01月14日 14:51 更新

【医師監修】子供の入院が決まったときに知っておきたいこと 付き添い、持ち物は?

子供は風邪や胃腸炎など普段よくみられる病気が悪化して急に入院になることがあります。突然入院が決まると、親御さんは慌ただしくなるものです。子供が入院することとなったとき、付き添いはどうなるのか、必要な持ち物は何なのかなど、ポイントを確認しておきましょう。

子供の入院が必要になるケースとは?

緊急入院と予定入院

入院となる流れには、外来で診察を受けたあとすぐに入院する「緊急入院」と、前もって入院する日が決められている「予定入院」があります。診断のための検査で入院するのも予定入院となります。

入院になるのはどんなとき?

体調不調で病院に受診している子供とママ
Lazy dummy

入院になる理由はさまざまですが、子供では肺炎や気管支炎、喘息、胃腸炎などが多くなっています。これらの病気は、かかったら即入院ということではなく、症状が重い場合や年齢が小さく経過が心配な場合に入院の適応となります。

例えば肺炎の場合、入院となるのは
1.中等症以上の肺炎
2.1歳未満
3.薬が内服できない
4.外来治療で改善しない
5.基礎疾患がある
などの場合です。

喘息では、大発作、呼吸不全、中発作でも乳児や外来治療で改善しない、合併症がある場合などに入院となります。また乳幼児は感染性胃腸炎で嘔吐や下痢を繰り返すことで脱水となり、入院になることもあります。

子供が入院になったときの注意点

子供が入院となると、親は心配で動揺してしまうものです。入院に際しての大切な説明を聞き逃してしまった、なんてことがないようにまず落ち着いて、次のことに気をつけましょう。

なお、かかりつけ医から入院先を紹介された場合、自宅に一旦戻って入院準備をしたくなりますが、まずは入院先に向かいましょう。

医療機関のルールを確認する

医療機関の個室のイメージ画像
Lazy dummy

詳細は後述しますが、付き添い、面会のルールは施設によって異なるものです。

施設によっては持ち込み不可のものがある場合も。ほかの医療施設に入院した経験や周囲の方の体験談だけをあてにせず、入院先に事前確認をするようにしましょう。感染症の症状があるときや、ワクチンの接種状況によっては面会ができないこともあります。また、面会に年齢制限があり、兄弟でも病室に入れないことがあるので注意しましょう。

必要な連絡を忘れずに

付き添いなどでサポートが必要だと思われるときは、お願いしたい相手に早めに連絡を入れましょう。また、子供が通う保育園・幼稚園・学校、習い事先にも忘れずに連絡を。

子供の入院に付き添いは必須?

子供の入院といえば付き添いが大変なイメージですが、必ずしも必要となるわけではありません。

医療機関によって対応は異なる

入院している子供の手をにぎる親
Lazy dummy

1994年の健康保険法改正で、入院中の患者さんに家族が付き添う「付添看護」が廃止されました。ただし、治療に対する理解が困難な小児患者は、医師の許可を得て家族などが付き添うことは差し支えないとされています。そのため、原則入院の付き添いは不要とされてはいますが、子供の対応は医療機関によって異なり、低年齢の子には付き添いするように言われる場合や希望があればできる場合などがあります。

2012年の総合病院を対象とした調査では、乳幼児には付き添いが必要な病院は55.6%、小児全員に付き添いが必要は6.9%、付き添い不可だが希望にて可能が21.0%、付き添いは家族の自由が11.3%、付き添い不可が5.2%でした[*1]。

なお、一言に付き添いといっても、24時間付き添う場合、日中だけ付き添い夜間は帰宅する場合、夜間だけ付き添う場合があります。

付き添いができない・しない場合は面会を

面会の時間、年齢、人数制限のルールも医療機関によってまちまちです。上記の調査では、面会時間の制限がある病院は81.6%、面会者の年齢制限がある病院は62.9%、面会人数の制限がある病院は29.8%となっていました[*1]。

面会時間に制限はなくても、病状説明の時間が決まっていることもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

入院に必要な持ち物

入院時の持ち物はたくさんあって、何か忘れてしまわないか不安になりますね。まずは入院施設から提示された持ち物を忘れずに用意したうえで、お子さんにとって必要なもの、あった方が快適に過ごせるものを追加しましょう。バタバタと詰め込んで忘れ物をする、いらないものを持ち込んで荷物を増やすといったことがないように、よく考えてリストアップしてから準備を始めましょう。具体的には下記のものが必要になります。

手続き関連

・入院の手続きに必要な書類
・保険証
・医療費受給者証
・診察券
・母子手帳
・お薬手帳
・印鑑

子供が使うもの

・パジャマ(前開きが便利。嘔吐がある場合は多めに持参。病院から貸し出しの場合も)
・下着
・靴下
・室内履き(音の響かないもの、脱げにくいもの。スリッポンや上履きなど)
・ティッシュペーパー、ウエットティッシュ
・バスタオル、フェイスタオル
・シャンプー、ボディソープ
・歯ブラシ、歯磨き剤、コップ
・お箸、スプーン(使い捨てできる割り箸、プラスチックスプーンが便利)
・おむつ(点滴で尿が増えることもあるので多めに用意)
・服用中の薬や保湿クリーム
・洗濯物を入れる袋
・ゴミ袋
・お気に入りのおもちゃ、絵本、DVD(音の出るおもちゃは控える。DVDなど動画を見る時はイヤホンかヘッドホンも用意するといい)

付き添う人が使うもの

・着替え(楽な服装で)
・室内履き
・洗面道具
・携帯電話
・現金(交通費、食費、売店の買い物などに必要な分)

持ち込みできない可能性があるもの

飲食物、生花は持ち込みができないことも。ハサミなどの刃物や電化製品が持ち込めないこともあります。おもちゃの個数に制限があるケースもあるので確認しておきましょう。また、念のため貴重品や高額の現金は持ち込まないようにしましょう。

入院中の不安やストレスの対処法

ただでさえ病気で辛いところに、治療や慣れない場所に対する怖さ、退屈な時間が続くことなど、入院中の子供は何かとストレスを感じてしまいます。親子ともに少しでも和らげられるよう、ストレスとの向き合い方も考えておきましょう。

子供のストレスを和らげる方法

入院している子供に絵本を読み聞かせる親
Lazy dummy

治療のストレスや退屈な時間が続くストレスは、遊びで解消しましょう。次のような遊びであれば、病室のベッドの上でも楽しい時間を過ごすことができます。
・読み聞かせ(絵本、紙芝居)
・工作遊び(折り紙、塗り絵、お絵描き、空き箱や新聞紙を利用した工作。お絵描きには描いたら消して繰り返し使えるお絵描きボードや、水でできる塗り絵がまわりを汚さず便利)
・シール遊び(シールブック、丸シールで絵を作るなど)
・カードゲーム(乳幼児でも簡単な絵合わせや、並べて遊ぶことや見立て遊びができる)
・ごっこ遊び(おもちゃを使っておままごと、お医者さんごっこ、お店屋さんごっこなど)
・ブロック遊び(飲み込んだりなくしたりしないよう、大きめのブロックを用意)
大部屋では周囲の迷惑にならないよう、音が出るおもちゃは避けましょう。DVDなど動画を見る場合はイヤホン、ヘッドホンを利用するようにします。

親の不安への対処法

入院中は親御さんも不安になることがあるでしょう。あまり辛くならないうちに医師や看護師に相談するようにしましょう。医師の診察の時間は限られているので、気付いた症状や疑問点はメモを取って確認するようにしてください。治療の経過や受けた検査の内容と結果もまとめておくといいでしょう。医師よりも看護師の方が顔を合わせる機会はありますが、忙しそうで声がかけ辛いこともありますね。ただ、看護師側も家族の不安には理解があります。聞きたいことをリストアップしておくなどして、話せる機会に確認したいこと、相談したいことを聞き忘れないようにしましょう。

まとめ

入院して点滴を打たれている子供
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子供の入院には不安や心配がつきもの。仕事や家のこと、ほかの子供の世話など、付き添いや面会の状況に応じて調整が必要なことが多々あります。入院の詳細は病院によって異なるので、入院先によく確認をして必要に応じて用意するようにしましょう。入院中は子供の気持ちをサポートしながら、病状や入院の心配ごとについては医師や看護師に相談して、親御さんもなるべく不安を解消していくようにしてくださいね。

(文:佐藤華奈子/監修:梁尚弘先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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