公立学校の教師不足、全国で3,827人に。4年前と比べ43自治体が「教師不足が悪化」
文部科学省は3月5日、「令和7年度『教師不足』に関する実態調査」の結果を発表しました。
自治体ごとにばらつきが目立つ不足状況。「改善」は23自治体
同調査は、学校へ配置する教師の数に欠員が生じる「教師不足」の実態を把握するために実施したものです。全国の公立の小・中学校、高校、特別支援学校が対象で、令和7年度の始業日と5月1日時点での結果となります。
全国の学校における教員定数に対する教師の不足率は0.45%で、3,827人が不足しているという結果になりました。特別支援学校が0.71%と最も高く、続いて中学校の0.47%、小学校の0.44%、高等学校の0.33%でした。
公立小中学校の定数については全国平均で充足していますが、不足の状況は自治体ごとにばらつきが大きく、一部の不足数の多い自治体が全国平均を押し上げている構造です。令和3年度と比較すると23自治体において改善し、43自治体において悪化しています。
定年による大量退職や産育休取得者の増加も、教師不足の要因に
教師不足が発生している主な要因としては、まず教師の年齢構成の変化に起因する大量退職が挙げられます。それに伴う若手教員の増加で産育休取得者が増え、その代替となる臨時講師の需要がかつてないほど高まっていること、特別支援学級が増加したことによる教師の需要の増加なども要因のひとつです。
小学校では、学級担任をする教師が不足するケースが1,086件ほどあり、校長や副校長などが代替していました。一部の学校では、美術や技術など、特定の教科を教える教師が不在で、授業が十分に実施できない事態もおきていましたが、教育委員会の連携により、9月までにはすべて解消しているとのことです。
これらの深刻な事態を受け、文部科学省は総合的な対策を講じています。質の高い教員志願者を継続的に確保するため、学校における働き方改革の推進や、教員の処遇改善、指導・運営体制の充実といった環境整備を最優先で進めています。
また、多様な人材の確保に向けて、教員養成大学との連携強化や、退職教員の活用、さらには教員資格認定制度の見直しや特別免許状の活用などを通じ、教職以外の分野からも人材を呼び込む仕組みづくりにも取り組んでいます。特に教師不足が深刻な自治体に対しては、文部科学省の担当職員が伴走支援を実施しています。
文部科学省
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(マイナビ子育て編集部)
