離乳食の鶏レバーはいつから?豚・牛レバーは?離乳食レシピ【管理栄養士監修】
栄養豊富だけどちょっとクセのあるレバー。赤ちゃんはいつから食べられるのでしょうか。鶏レバーのほか、豚レバーや牛レバーは? 今回は離乳食でレバーを使う際の注意点について、解説していきます。記事内で紹介する簡単に調理できるレバーの離乳食レシピにもチャレンジしてみてください!
レバー、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
レバーを試す際は、先に肉を試してからにしましょう。鶏レバーであれば鶏肉、豚レバーであれば豚肉、牛レバーであれば牛肉を試してからになります。
開始時期としては、鶏レバーであれば離乳中期からが目安となりますが、離乳初期の後半ぐらいであれば、あげても問題はありません。
豚レバー・牛レバーについては、先に試しておく豚肉・牛肉が中期ごろに赤身のペーストから始められるので、レバーはそれ以降と考えておいたらいいですね。
・中期の調理:茹でてしっかりと火を通し、細かくきざんでからすりつぶし、ペースト状にしてから調理
・後期の調理:茹でてしっかり火を通し、細かくきざむかペーストにしてから調理
・完了期の調理:茹でて火を通し、粗くきざんでから調理
レバーの栄養は?
レバーは、赤ちゃんが生後6ヶ月ごろから不足しやすい鉄(鉄分)を多く含みます。また、血や筋肉のもととなるたんぱく質やビタミンA、ビタミンB2、葉酸などが豊富です。
レバーを選ぶときに注意したいこと
レバーは新鮮なものを選びましょう。鮮やかな赤い色をして、弾力のあるものがよいです。
また、鶏白レバーは脂肪分が多いレバーです。赤ちゃんは脂肪分が多いものは食べられないので選ばないようにしましょう。
離乳食のレバー、下処理のポイント
冷水につけて30分くらいおきます。その後、血の部分を洗い流しましょう。牛乳で臭みをとる方法もありますが、水でも問題ありません。
なお、下処理をしてもレバーのにおいを嫌がる場合は、トマト缶などの調味料を利用することで食べやすくなりますよ。
レバーの離乳食、よくある疑問
鶏レバー、豚レバー、牛レバー、どれから試しても大丈夫?
鶏レバーと豚レバーと牛レバー、特筆すべき差はありません。それぞれの肉を試した後であれば、どのレバーでも食べられますが、離乳食では、鶏肉から始めることが多いと思うので、鶏レバーから食べ始めた方が安心かもしれませんね。
全ての肉を食べたことがあるのならば、手に入りやすいレバーから試してもいいでしょう。
レバーは冷凍保存できる?
茹でてからきざんだり、ペーストにして1回分の量ごとに小分けにして冷凍することができます。
生の鶏レバーの調理したことがないけれど、いい方法は?
生のレバーを調理したことがなく不安だったり、レバーの調理が苦手な場合は、市販のやきとりのレバー串を利用すると便利。串から外して、茹でて塩気を落とし、中までしっかり火を通します。それから食べやすい大きさに切って調理するとよいでしょう。
レバーの離乳食レシピ! 中期・後期・完了期
<離乳中期のレシピ>鶏レバーとじゃがいものマッシュ
材料(1回量)
・鶏レバー 10g
・じゃがいも 15g
・だし汁 大さじ1
作り方
① 茹でた鶏レバーを細かく切って、すりつぶしてペースト状にする
② じゃがいもの皮もむき、2cm角程度に切り、ラップをかけて電子レンジで2分くらい加熱し、つぶしておく
③ ①②とだし汁を混ぜ合わせて、ラップをかけて電子レンジで1分くらい加熱して完成
<離乳後期のレシピ>鶏レバーとトマトのとろみあん
材料(約1回量)
・鶏レバー 15g
・トマト 15g
・玉ねぎ 10g
・だし汁 大さじ1
・水溶き片栗粉 適量(水:片栗粉=1:1)
作り方
① 茹でた鶏レバーを細かく切る
② トマトを湯むきして皮と種をはずす。玉ねぎは皮をむいてやわらかく茹でて、粗みじんに切る
③ ①②とだし汁を混ぜ合わせて、ラップをかけて電子レンジで1分半くらい加熱する
④ 水溶き片栗粉を加えてよく混ぜ、再度ラップをかけて電子レンジで10~20秒くらい加熱する
<離乳完了期のレシピ>鶏レバー照り焼きハンバーグ
材料(約4回量)
・鶏レバー 40g
・鶏むねひき肉 40g
・玉ねぎ 40g
・卵 1/3個
・片栗粉 適量
・醤油 少量
・砂糖 少量
・植物油 適量
作り方
① 玉ねぎは皮をむき、すりおろす
② 鶏レバーは茹でてから粗くきざむ
③ ①②と鶏むねひき肉、溶き卵を合わせてよくこねる。まとまらなかったら片栗粉を様子見ながら加え、8等分して小判型に成型する
④ フライパンに植物油を入れてから、③を両面よく火を通して焼く
⑤ 砂糖と醤油を④に入れて煮からめて完成
まとめ
レバーは鉄(鉄分)が豊富なので、赤ちゃんの鉄欠乏を防ぐためにおすすめしたい食材です。
レバーの扱いが不慣れ、レバーの調理を面倒に感じる場合は、「市販のやきとりのレバー串」を利用すると便利。やきとりのレバー串は大人はそのまま食べられるのも魅力です。産後のママも鉄を摂ることが大切です。母体のケアも忘れずに!
レバーのボソボソした感じが気になるようなときは、ペースト状のものを利用したり、他の食材と組み合わせるほか、とろみを付けるなどの工夫がおすすめです。また、だしや調味料を利用するのもいいでしょう。
(文:夏目千恵子 先生、監修:川口由美子 先生)
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